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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
カシオ計算機 | ||
カシオペア l'agenda BE-500 | ||
組み込み用Windows CEを搭載した普及型PDA | ||
TEXT:一ヶ谷兼乃 Kenno Ichigaya |
コンパクトな本体。STN方式ながら、画面も見やすい |
l'agendaには、スケジューラ、住所録、To Do、メモ、電卓といったPDAの機能に加えて、Webブラウザ、メーラーが組み込まれている。これまでにも多くのPDAやWindows CEマシンを手がけていた同社だけに、このl'agendaの搭載ソフトも非常にうまくまとめ上げられている。まず、主なソフトはカシオ製で、そのためか、各ソフト同士が容易に連係を取れるところが魅力だ。たとえば、会議のスケジュールを入力した際にその内容をTo Doに転送したり、メールにコピーして、それを同席者に送ったりといったことが簡単にできるため、同じ案件をソフトごとに入力する手間が省けるといった具合だ。
本体上部には近頃PDAでも需要の高いType2のCFスロットを搭載する | 普及機ながら、標準でUSB接続のクレイドルが付属する点もポイントが高い |
底面部には独自形状のシリアルポートとヘッドホン端子を装備している |
また、本機ではとくに需要の高いアプリケーションが標準でフラッシュメモリに格納され、MP3プレイヤーや動画再生、ファイル操作など、使用頻度がユーザーごとにまちまちなものに関しては、付属のCD-ROMからWindowsマシンを使って同じくフラッシュメモリにインストールする。
実際にl'agendaに触れてみると、非常にきびきびとした動作で、操作していてももたついた感じがほとんどない。同じクラスのCPUを使ったPocket PCと比べても、まったく劣ることはなく、逆に高速な場合がほとんどだった。
l'agendaは、純粋なWindows CEマシンではないため、流通しているWinodws CE用のソフトウェアは基本的に利用することはできない。ただ、カシオでは、市販アプリケーションやオンラインソフトウェアを開発するための技術公開を行なう予定で、今後いろいろな分野のアプリケーションがサードベンダーから提供されることが期待できる。新しいタイプの製品ではあるが、インターネット対応PDAとしての完成度は高い。
起動時に現われるメインメニュー。地味ではあるが、シンプルで分かりやすい。なお、各項目の並びに関してはユーザーが編集することも可能となっている | スケジューラの予定入力画面。メーラーやTo Doなどへ編集中の内容を直接転送することが可能となっており、ほかのツールとの連係を取りやすい |
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□カシオ計算機のホームページ
http://www.casio.co.jp/
□製品情報
http://www.casio.co.jp/lagenda/
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