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ポストIntel 440BXの最右翼?
Intel 815/815E搭載マザーボード登場!



【6月30日】読者の方からのメールにより、BIOS設定を変更する事で、パフォーマンスアップが確認できました。追加レポートを掲載いたしましたので併せてご覧下さい。

 トラブル続きですっかり株を落としたIntel 820に代わって、自作派期待のチップセットIntel 815/815Eを搭載したマザーボードがようやく登場した。その性能はどれくらいのものか、早速検証してみよう。

Intel 815/815EのGMCH(FW82815) Intel 815のICH(FW82801AA) Intel 815EのICH2(FW82801BA)

●Intel 815/815Eとは?

 Intel 815/815Eは、コードネームSolano/Solano2と呼ばれていたチップセットで、本来はグラフィックスコア統合型チップセットIntel 810/810Eの後継として位置付けられていた製品である。ミッドレンジ以上は、Intel 820がカバーする予定だったのだが、DirectRDAMの価格が高く、SDRAMに比べたときの性能向上の割合もそれほどではなかったので、市場で主流となるには至らなかった。

 Intel 820登場以前のIntelの主力チップセットであるIntel 440BXは、'98年4月にリリースされた製品である。動作保証されているFSBクロック(=メモリバスクロック)は100MHz(PC100)まで、AGPの対応は2Xモード、IDEインターフェースもUltra ATA/33どまりなので、さすがに仕様に古さを感じる。しかし、安定性は高く、Ultra ATA/66対応コントローラを追加するなど、弱点をカバーしたIntel 440BX搭載マザーボードが今年に入ってからもいくつものベンダーからリリースされている。しかし最近は、AGP 4XモードやPC133 SDRAM/VC-SDRAM、Ultra ATA/66もサポートしたVIA Technologiesの最新チップセットであるApollo Pro133Aの人気が急速に上昇しつつある。Intel 815/815Eは、AGP 4XモードやPC133 SDRAMと外部AGPカードをサポートしたことで、ようやくApollo Pro133Aと同等以上の機能を実現することになった。

 Intel 815/815Eは、Intel 810/810E/820/820E/840などと同じく、ハブアーキテクチャを採用したチップセットである。ハブアーキテクチャでは、従来のチップセットでノースブリッジと呼ばれていたチップをMCH(Memory Controller Hub:グラフィックスコア非統合の場合)またはGMCH(Graphics Memory Controller Hub:グラフィックスコア統合型の場合)と呼び、サウスブリッジと呼ばれていたチップはICH(I/O Controller Hub)と呼ぶ。Intel 815/815Eは、新しいGMCH(FW82815)にIntel 810や820でも使われているICH(FW82801AA:Intel 815の場合)あるいはIntel 820Eで使われているICH2(FW82801BA:Intel 815Eの場合)を組み合わせたものである。

 Intel 815 =GMCH(FW82815)+ICH (FW82801AA)
 Intel 815E=GMCH(FW82815)+ICH2(FW82801BA)

 つまりICHとICH2の機能の違いが、Intel 815とIntel 815Eの機能の違いになると考えてよい。ICHとICH2の機能の違いを簡単に表にまとめると、以下のようになる。なお、ICHとICH2のチップサイズはほぼ同じだが、ピン数は違うため、ピン互換ではない。

ICHICH2
USBホストコントローラ12
USBポート数24
Ultra ATAモードUltra ATA/66Ultra ATA/100
LAN機能なし100Base-TX/10Base-T
(論理層のみ)
6チャンネルサラウンド対応なしあり

Intel 815E搭載マザーボードのデバイスマネージャの表示状況 Intel 815EのICH2は、2系統のUSBホストコントローラを内蔵している


●ABITから登場したIntel 815E搭載マザーボード「SE6」とIntel 815搭載マザーボード「SL6」

 アキバには、初物買いマニアが多数棲息している。最新チップセットを搭載したマザーボードが出回ると、初回入荷分があっという間にはけてしまうことも珍しくはない。今回、最初にIntel 815E搭載マザーボード「SE6」とIntel 815搭載マザーボード「SL6」の両製品を市場に投入したベンダーはABITである(Intel 815搭載マザーボードに関しては、他ベンダーの製品もほぼ同時に店頭に並んだが、最初にアキバに登場したIntel 815E搭載マザーボードはABITの「SE6」であった)。

ABITのIntel 815E搭載マザーボード「SE6」 ABITのIntel 815搭載マザーボード「SL6」

仕切りのないUniversal AGPスロットが採用されている。AGPビデオカードまたはGPAカードを装着できる
 SE6とSL6はいわば姉妹製品であり、マザーボードのレイアウトもよく似ている。前述したように、Intel 815EとIntel 815の違いは、新型のICH2を採用しているか従来のICHを採用しているかという違いだけである。SE6/SL6は、ATXフォームファクタに準拠したマザーボードで、DIMMスロットを3基、拡張スロットは、PCIスロット×6、Universal AGPスロット(GPAカード対応)×1、CNRスロット×1を備えている。

 Universal AGPスロットは、AGP 2.0で追加された1.5V駆動のAGPビデオカード(従来は3.3V駆動)にも対応したスロットであり、スロット部分に仕切りがないことが特徴だ。Intel 815/815Eは、AGP 4Xモードをサポートし、外部AGPビデオカードを利用できることが売りだが、AGPビデオカードの代わりにGPA(Graphics Performance Accelerator)カードというメモリカードをAGPスロットに装着することで、内蔵グラフィックスの3D描画性能を向上させることができる(ディスプレイキャッシュとして利用する)。Intel 810/810Eの場合、ディスプレイキャッシュはマザーボード上に実装されており(ディスプレイキャッシュをサポートするGMCHとサポートしないGMCH0がある)、追加することはできなかった。なお、GPAカードは、以前はAIMM(AGP In-line Memory Module)と呼ばれていたものである。

 CNR(Communication and Network Riser)とは、AMR(Audio Modem Riser)の後継にあたる拡張ライザーカードの規格である。AMRでは、オーディオとモデム機能しかサポートされていなかったが、CNRでは、ネットワーク機能のサポートが追加されている。Inte 815Eで採用されているICH2は、10Base-T/100Base-TXに対応したLANコントローラ機能(論理層のみ)も内蔵しているので、物理層コントローラを用意するだけで、LAN機能を実現できる。なお、Intel 815を搭載したSL6でもCNRスロットが採用されているが、こちらは機能的にはAMRと同等のサポートとなる。また、CNRスロットとAMRスロットでは、コネクタ端子の形状やピン数が違うので、物理的に互換性はない。

CNRスロットは60ピンであり、AMRスロットの46ピンよりも多い。AMR対応カードをCNRスロットに装着することはできない こちらは、従来のAMRスロット

 FSBクロックとメモリクロック、PCIバスクロックの組み合わせは、BIOSセットアップ画面で選ぶことができる(SOFT MENU II)。設定できるFSBクロックは、66/68/70/72/75/77/83/90/100/103/112/115/120/125/128/130/133/137/140/145/150/153MHzの22通りである。ただし、同じFSBクロックでも、メモリクロックの比率が異なる設定があるので、設定可能な組み合わせは全部で30通りになる。

 例えば、100MHz(3:3:1)を選べば、FSBクロック100MHz、メモリクロック100MHz、PCIバスクロック33MHzとなるわけだ。Intel 815/815Eは、Intel製チップセットとして、初めてPC133 SDRAM(メモリクロック133MHz)を公式サポートしたことも特徴だ(ちなみに、Intel製チップセットで初めてFSBクロック133MHzを公式サポートしたチップセットは、Intel 810Eである)。Apollo Pro133/133Aと同様に、FSBクロックとメモリクロックはそれぞれ独立して設定(非同期)できるが、SL6/SE6では、FSBクロックが100MHz以上の場合、4:4:1あるいは4:3:1の設定しか用意されていないので(100MHz未満では、2:3:1の設定もある)、FSBクロック100MHzでメモリクロックを133MHzにすることはできない(逆にFSBクロック133Mzの場合は、メモリクロックは100MHzあるいは133MHzを選べる)。

 また、CPUコア電圧を変更することもできるので(1.3~1.8V、0.05V刻み)、オーバークロック派にも魅力十分だ。


●検証1:グラフィックスコア統合チップセットとしての性能評価

 Intel 815/815Eはグラフィックスコアを統合していながら、外部AGPスロットもサポートし、AGPビデオカードも利用できるという、いわば2つの顔を持ったチップセットだ。そこでまず、グラフィックスコア統合チップセットとしての性能を検証してみることにした。グラフィックスコア統合チップセットとして見たIntel 815/815Eのライバルとしては、SiSの統合型チップセットSiS 630が真っ先に挙げられる。SiS 630については、バックナンバーを御覧いただきたいが、128bitグラフィックスコアを内蔵し、100Base-TX/10Base-T対応のLAN機能なども内蔵した高機能統合型チップセットである。

 そこで、以下のテスト環境で、Intel 815E(SE6)とSiS 630(WinFast 6300MAX)の性能を比較してみた。ベンチマークテストプログラムには、Ziff-Davis,Inc.のWinBench 99 ver 1.1に含まれるCPUmark 99、Business Graphics WinMark 99、High-End Graphics WinMark 99、同じくZiff-Davis,Inc.の3D WinBench 99 ver 1.2および、MadOnion.comの3DMark2000を用いた。

 WinFast 6300MAXの場合は、FSBクロック100MHz時でもメモリクロックを133MHzに設定できるが、SE6ではできないので、メモリクロックが133MHzになったことによる性能向上の度合いを知るために、SE6に関しては、FSBクロック133MHzのPentium III 600EB MHzとFSBクロック100MHzのPentium III 600E MHzを用意して、計測をおこなった(SiS 630と直接比較できるのは、Pentium III 500E MHz時のみ)。

 CPUmark 99の値は、SiS 630よりもIntel 815Eのほうが1割以上高くなっている。ただし、Intel 815Eも決して値がいいというわけではない。ちなみに、同じ条件(Pentium III 500E MHz)でIntel 810E搭載マザーボード(SUPERMICRO製:PIIISED)で計測したCPUmark 99の値が45.8であったことからも、Intel 810Eに比べて、メモリ周りの性能が向上しているとは言いがたい。

 グラフィックス描画性能についてだが、2D描画性能を計測するBusiness Graphics WinMark 99とHigh-End Graphics WinMark 99の結果は、SiS 630よりも低くなっている。しかし、通常のビジネスアプリケーションを実行する程度なら、それほど不満はないだろう。3D描画性能についてだが、DirecrX 6.1ベースの3D WinBench 99の値はSiS 630のほうが上だが、DirectX 7.0ベースの3DMark2000の値は逆にIntel 815Eが上回るという結果になった。Intel 815/815Eの内蔵グラフィックスコアは基本的にIntel 810/810Eのものと同じだが、いくつかの改良が加えられているようだ(ドライバベースの改良かもしれない)。というのは、以前Intel 810E搭載マザーボードをテストしたときには、DirectX 7.0への対応は不完全であり、3DMark2000や3D WinBench 2000は正常に動作しなかったからだ。

 しかし、最新ビデオチップと比較すると、3D描画性能は貧弱だ。GPAカードを装着すれば、最大3割程度3D描画パフォーマンスが向上するとのことだが、それでも3Dゲームを快適に楽しむには不足であろう。

【ベンチマーク結果】
Intel 815E(SE6)SiS 630(WinFast 6300MAX)
FSBクロック×倍率133×4.5133×4.5100×6100×5100×5100×5
動作クロック600MHz600MHz600MHz500MHz500MHz500MHz
メモリクロック100MHz133MHz100MHz100MHz100MHz133MHz
CAS LatencyCL=2CL=3CL=2CL=2CL=2CL=3
CPUmark 9947.050.346.540.635.837.4
Business Graphics
WinMark 99
116127113104142154
High-End Graphics
WinMark 99
482497472405435447
3D WinBench 99/3D WinMark 99 1,024×768ドット16bitカラー280308277277446538
3DMark2000 1,024×768ドット16bitカラー796898794793698896

【動作環境】
マザーボード:ABIT SE6(Intel 815E搭載)、WinFast 6300MAX(SiS 630搭載)
CPU:Pentium III 600E MHz/Pentium III 600EB MHz/Pentium III 500E MHz
メモリ:128MB SDRAM(100MHz時CL=2、133MHz時CL=3)
HDD:Western Digital Caviar 14300(4.3GB)
OS:Windows 98 SE+DirectX 7.0
※全て1,024×768ドット16bitカラーモードで計測


●検証2:外部AGPビデオカードを利用した場合の性能評価

 今度は、内蔵グラフィックスコアを使わずに、外部AGPビデオカードを利用した場合の性能を評価してみよう。比較対象としては、PC133 SDRAMやFSBクロック133MHz、AGP 4XモードをサポートしたVIA TechnologiesのApollo Pro133Aが最適であろう。

 そこで、以下のテスト環境で、Intel 815E(SE6)とApollo Pro133A(P3V4X)の性能を比較してみた。ベンチマークテストプログラムには、Ziff-Davis,Inc.のWinBench 99 ver 1.1に含まれるCPUmark 99、Business Graphics WinMark 99、High-End Graphics WinMark 99、Business Disk WinMark 99、High-End Graphics WinMark 99、同じくZiff-Davis,Inc.の3D WinBench 99 ver 1.2および、MadOnion.comの3DMark 99 Max、3DMark2000を用いた。

 Intel 815/815Eでは、AGPビデオカードをAGPスロットに装着すると、自動的に内蔵グラフィックスコアは無効になる。内蔵グラフィックスコアはメインメモリをフレームバッファとして用いるので、内蔵グラフィックスコアを利用しないほうが、メモリ周りのパフォーマンスが向上する。上の結果と比較していただければわかるだろうが、CPUmark 99の値は3ポイント前後向上している。しかし、同じ条件で計測したApollo Pro133Aの結果と比べると、数値はかなり劣る。

 FSBクロックとメモリバスクロックを100MHzにして、Apollo Pro133AとIntel 440BXにおけるCPUmark 99の値を比較すると、Intel 440BXのほうが高い値になる。FSBクロックとメモリクロックを133MHzにして、ようやくIntel 440BXの100MHz時の値に匹敵する。つまり、Apollo Pro133AはIntel 440BXに比べるとメモリ周りの性能はやや劣るということなのだが、Intel 815/815Eは、そのApollo Pro133Aよりもかなり低い値しか出ていない。性能よりも安定性を重視して、マージンを取っているのかもしれないが、かなりがっかりしたというのが正直なところだ。

 もちろん、今回テストしたのはABITのSE6だけなので、Intel 815E搭載マザーボード全ての性能が低いとは言えないだろうし、初期ロットの製品であるため、BIOS周りのチューニングが完全でないのかもしれないが、現在Apollo Pro133A搭載マザーボードを使っているユーザーが、現時点で乗り換えるメリットはない。

 3D系ベンチマークテストの結果もCPUmark 99の結果と同様、Apollo Pro133Aのほうが全体的に高速だ。Intel 815EもApollo Pro133AもAGP 4Xモードをサポートしており、ディスプレイのプロパティでも正しく認識されている。しかし、メモリ周りの性能が足を引っ張っているのか、十分な性能は出ていないようだ。ディスク周りの性能は、Intel 815Eのほうがやや上だが、総合的に見てApollo Pro133Aのほうがパフォーマンスは高いといえるだろう。

Intel 815E SE6Apollo Pro133A P3V4X
FSBクロック×倍率133×4.5133×4.5100×6133×4.5133×4.5100×6
動作クロック600MHz600MHz600MHz600MHz600MHz600MHz
メモリクロック100MHz133MHz100MHz100MHz133MHz100MHz
CAS LatencyCL=2CL=3CL=2CL=2CL=3CL=2
CPUmark 9950.7 52.4 49.2 55.9 57.0 55.9
Business Graphics WinMark 99248 253 243 256 255 250
High-End Graphics WinMark 99699 712 681 714 716 704
Business Disk WinMark 992,800 3,200 2,810 2,670 2,680 2,650
High-End Disk WinMark 998,460 8,520 8,330 6,930 6,910 6,830
3D WinBench 991,110 1,130 1,060 1,110 1,110 1,110
3DMark 99 Max
800×600ドット16bitカラー
5,063 5,320 4,814 5,659 5,741 5,665
3DMark 99 Max
1,024×768ドット16bitカラー
5,060 5,417 4,811 5,873 6,002 5,851
3DMark2000
1,024×768ドット16bitカラー
2,797 2,918 2,653 3,147 3,198 3,128
3DMark2000
1,024×768ドット32bitカラー
2,354 2,409 2,281 2,486 2,506 2,478

【動作環境】
マザーボード:ABIT SE6(Intel 815E搭載)
       ASUSTeK P3V4X(Apollo Pro133A搭載)
CPU:Pentium III 600E MHz/Pentium III 600EB MHz
メモリ:128MBSDRAM(100MHz時CL=2、133MHz時CL=3)
ビデオカード:カノープス SPECTRA 5400 Premium Edition(TNT2 Ultra搭載)
HDD:Western Digital Caviar 14300(4.3GB)
OS:Windows 98 SE+DirectX 7.0
※注釈がないものは1,024×768ドット16bitカラーモードで計測
 バスマスタIDEドライバを導入して、DMAは有効にする


●検証その3:Ultra ATA/100の効果はあるのか?

 ICH2とICHの機能の差異についてはすでに説明した通りだが、ICH2の新機能の中でも、特に注目されるのはUltra ATA/100のサポートである。Ultra ATA/100は、その名が示すように、100MB/秒の転送速度を持つ最新ATAインタフェース規格である。Ultra ATA/100対応HDDも出回ってきたが、従来のUltra ATA/66に比べて性能に違いが出るのか、興味のあるところだ。そこで、Intel 815E搭載マザーボードのSE6とIntel 815搭載マザーボードのSL6、Apollo Pro133A搭載マザーボードのP3V4Xを用いて、Ultra ATA/100の効果を検証してみることにした。この3枚の中では、SE6のみUltra ATA/100をサポートしているが、ほかの2枚はUltra ATA/66までのサポートである。HDDとしては、Ultra ATA/100に対応したIBMのDTLA-307030を使った。

 ベンチマークテストとして、WinBench 99 ver 1.2に含まれるBusiness Disk WinMark 99とHigh-End Disk WinMark 99を用いた。結果は下に示したとおりであり、Ultra ATA/100とUltra ATA/66の差は、ほとんど出ていない。Ultra ATA/66が登場したときも事情は似ており、当時のHDDを使う限りにおいては、Ultra ATA/33の間に有意な差はあらわれなかった。しかしその後HDDの性能向上によって、内部データ転送レートが33MB/秒を超える製品が登場し、現在ではUltra ATA/66のメリットがはっきりあらわれるようになった。Ultra ATA/100についても同じことがいえるであろう。現状では、Ultra ATA/100はややオーバースペックな規格だが、最近のHDDの性能向上ペースを考えれば、1年後くらいにはUltra ATA/66の転送速度では性能をフルに発揮できない製品が登場する可能性が高い。いわば、将来に向けた投資だと考えればよいだろう。

 また、Apollo Pro133Aとの性能比較だが、Business Disk WinMark 99の値は、Intel 815/815Eのほうが1割ほど高くなっている。先ほどのテストにおいても、ディスクベンチマークにおいては、Intel 815/815Eのほうが高く、ディスク周りの性能については、Intel 815/815Eのほうが上のようだ。

SE6でUltra ATA/100対応HDDを利用すると、起動時に「ATA 100」と表示される 付属のIntel製ATAユーティリティでも、ドライブの状況を確認できる

Intel 815E
(SE6)
Intel 815
(SL6)
Apollo Pro133A
(P3V4X)
Business Disk
WinMark 99
5,8005,9605,400
High-End Disk
WinMark 99
20,20019,60020,300

【動作環境】
マザーボード:ABIT SE6(Intel 815E搭載)
       ABIT SL6(Intel 815搭載)
       ASUSTeK P3V4X(Apollo Pro133A搭載)
CPU:Pentium III 600EB MHz
メモリ:128MB SDRAM(133MHz時CL=3)
ビデオカード:カノープス SPECTRA 5400 Premium Edition(TNT2 Ultra搭載)
HDD:IBM DTLA-307030(Ultra ATA/100対応:30GB)
OS:Windows 98 SE+DirectX 7.0
※バスマスタIDEドライバを導入して、DMAは有効にする


●Intel 440BXの後継というには力不足

 Intel 440BXの後継として期待のIntel 815/815Eだが、今回のテスト結果を見る限りでは、残念ながらその期待に応えるだけの性能は持っていないようだ。内蔵グラフィックスコアの性能が低いことはある程度仕方ないとしても(Intel 815/815Eは、Intel 810/810Eよりも価格が高いので、低価格PCに使うのに向いているかどうかはともかく)、メモリ周りのパフォーマンスが低く、CPU性能を十分発揮できていないことについては、どうも納得できない。もちろん、Intel 815/815E搭載マザーボードはまだ出始めなので、チップセットの性能が十分発揮できていない可能性もあるが、現状の性能ではIntel 440BX搭載マザーボードやApollo Pro133A搭載マザーボードから、わざわざ買い換えるだけのメリットはないといえるだろう。ハブアーキテクチャにこだわらず、Intel 440BXチップセットのノースブリッジにFSBクロック133MHz/PC133 SDRAM、AGP 4Xモードのサポートを追加し、サウスブリッジをUltra ATA/100(Ultra ATA/66でも可)対応にしたチップセットがあれば、とりあえず不満はないのだが。

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【6月17日】i815/i815E搭載マザーが続々と登場、SONYもフライング
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http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20000617/i815mb.html

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(2000年6月28日)

[Text by 石井英男@ユービック・コンピューティング]


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