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史上最強のx86プロセッサ再び、Athlon 800MHz登場!
Intel、AMDの現役43種類CPUベンチマークデータ付き



 AMDから1月7日に発表されたAthlon 800MHzがついに秋葉原店頭に登場したことは、1月29日のAKIBA PC Hotline!でお伝えした通りだ。今回は特別編として、Athlon 800MHzのベンチマーク結果を追加し、1月29日の平均価格で1万円あたりのコストパフォーマンスのグラフを更新した。


●ベンチマークが実証するAthlon 800MHzのアドバンテージ

 基本的に今回のAthlon 800MHzは、11月に発表されたAthlon 750MHzの高クロック版で、特に変わった部分はない。製造プロセスルールも0.18μmで、L2キャッシュもオフダイのほか、L2キャッシュのクロックもCPUクロックの2/5と変更はない。このため、処理能力の方も基本的には750MHzの時の傾向と大きな変化はない。今回もCPUの評価を行なうときに標準として利用しているいくつかのベンチマークを利用した(ベンチマークに関しての詳しい説明はこちらを参照)。

Business Winstone 99 High-End Winstone 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

CPUmark 99 FPU WinMark 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

3DMark99 Max 3D CPUMark MultimediaMark 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

 はじめにWinstoneによるテストだが、いずれもAthlon 800MHzがトップとなった。Business Winstone 99の結果だが、700MHz同士の対決ではPentium IIIが上回っていたが、800MHzではそれが逆転した格好だ。High-End Winstone 99に関しては、700MHz同士の対決でも見られたようにAthlon 800MHzが同クロックのPentium IIIを上回った。

 WinBench 99 Version 1.1に含まれるCPUmark99/FPU WinMarkでは、L2キャッシュのクロックが結果に与える影響が大きいCPUmark99に関してはPentium III 800EB MHzがトップをキープした。しかし、浮動小数点演算能力を計測するFPU WinMarkでは、Athlon 800MHzがPentium III 800EB MHzを上回り、浮動小数点演算が多用されるハイエンドアプリケーションのベンチマークであるHigh-End Winstone 99の結果や、CPUの3Dアプリケーションにおける浮動小数点演算能力を計測する3D CPUMarkの結果などとあわせてAthlonの浮動小数点演算能力の優秀さを示しているといっていいだろう。こうした事からも現時点で、Athlon 800MHzは最強のx86プロセッサだと言っていいだろう。


●最もお買い得なCPUはK6-2/450

 また、今回もあわせて1万円あたりの各ベンチマークのスコアを計算することで、お買い得なCPUはどれなのかを探ってみることにした。ベンチマークのスコアを、秋葉原で販売されているCPUの平均価格に、バルクの場合はCPUクーラーの価格、マザーボード、メモリの値段を足した総合価格で割り、10,000をかけることで1万円あたりのスコアを出してみた。計算式は以下のようになる

1万円あたりのスコア=CPUの価格÷(CPU平均価格+CPUクーラーの価格+マザーボード価格+メモリの価格)×10,000

 なお、CPU平均価格、メモリの平均価格は1月29日付けAKIBA PC Hotline!のデータを採用し、CPUクーラーの価格は一律2,000円、マザーボードの価格は筆者が秋葉原で調べた平均的な価格を採用した。

1万円あたりの
Business Winstone 99
1万円あたりの
High-End Winstone 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

1万円あたりの
FPU WinMark99
1万円あたりの
3D CPUMark99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

 前回同様、今回も4部門中2部門でK6-2/450がトップとなっており、現時点でもっともお買い得なCPUはK6-2/450だと言える。ただし、FPU WinMarkの部門ではCeleronが圧勝しており、浮動小数点演算能力のコストパフォーマンスを重視するのであればCeleronがお奨めと言える。なお、パフォーマンスCPU部門では、Athlon 500MHzや550MHz、Pentium III 500E MHzや550E MHzなど、500MHz前後のCPUも徐々にバリュー向けCPU(CeleronやK6-2)に近いコストパフォーマンスを発揮してきており、特にマザーボードの値段が下がりつつあるAthlonは、パフォーマンスCPUというくくりでみれば、かなりお買い得なCPUになりつつある。

【テスト環境】
★CPU&マザーボード
 Pentium III(Direct RDRAM)800~750MHz:GIGA-BYTE GA-6CX
 Pentium III(Direct RDRAM)733~533MHz:AOpen AX6C(Intel 820)
 Pentium III(SDRAM):SOLTEK Computer SL-67KV(Apollo Pro133A)
 Pentium III、Celeron:ABIT Computer BE6(440BX)
 Athlon 750~800MHz:GIGA-BYTE GA-7IX
 Athlon 700MHz:AMD FESTER(AMD-750)
 Athlon 500~650MHz:MSI MS-6167(AMD-750)
 K6-2、K6-III:FREEWAY FW-TI5VGF(Apollo MVP3)
★メモリ(容量はいずれも128MB)
 Pentium III(Direct RDRAM):PC800
 Pentium III(SDRAM):PC133 SDRAM
 Pentium III、Celeron、Athlon、K6-2、K6-III:PC100 SDRAM(Celeronは66MHzで動作)
★ビデオカード
 カノープス SPECTRA5400 Premium Edition(RIVA TNT2、32MB)
★ハードディスク
 Winstoneのみ:WesternDigital WDAC29100
 Winstone以外:WesternDigital WDAC14300
★OS
 Winstoneのみ:Windows NT 4.0英語版+ServicePack4
 Winstone以外:Windows 98 Second Edition 日本語版+DirectX 7.0

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【1月29日号】Athlon 800MHzのバルク品が9万円強で販売スタート
電圧の仕様は従来より0.1V上昇
http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20000129/athlon800.html

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[Text by 笠原一輝@ユービック・コンピューティング]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp