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Pentium III 800MHzとCeleron 533MHzがデビュー



Pentium III 800MHz
Celeron 533MHz
 昨年末、CPUに関する大きな話題が相次いだが、今年に入ってからも米国時間1月6日(日本時間1月7日)にAMDからAthlon 800MHzが正式発表され、同日IntelからCeleron 533MHzも正式に発表されるなど大きなニュースが続々と飛び込んできている。現時点では秋葉原ではAthlon 800MHzの販売は確認されていないが、1月8日付けのAKIBA PC Hotline!「新年早々にPentium IIIとAthlonが800MHzで対決」で報じられた通り、Pentium III 800MHzに関しては既にバルク版ながら販売も開始されている(Athlon 800MHzはサンプルの展示はされているものの、実際の製品は販売されていない)。また、1月15日付けの「Celeron 533MHzとPentium III 750MHzのリテールパッケージ発売」で報じられたように、Pentium III 750MHz、Celeron 533MHzのリテールパッケージも既に出回っている。今回は、こうしたIntelの最新CPUのベンチマークを行ない、これらのCPUのお買い得度などについて考えていきたい。


●両製品とも従来製品の高クロック版

 現在秋葉原で発売が確認されているのは、FSBクロックが133MHzのPentium III 800EB MHzのバルク版、FSBのクロックが100MHzのPentium III 750MHzのリテールパッケージとなっている。形状はいずれもSlot 1マザーボードで利用できるSECC2パッケージとなっており、PGA370(Socket 370)マザーボードで利用できるFC-PGAパッケージの製品は発売されていない。現時点でFC-PGAは750MHzまでが発表されており、800MHzは製品化されていない(なお、秋葉原では600MHz以上のFC-PGAパッケージのPentium III出荷は確認されていない)。

 Pentium III 800EB MHz、750MHzは10月24日にIntelが発表した製造プロセスルールが0.18μmで作られているCoppermineコアに基づいた製品で、そうした意味では従来製品の高クロックバージョンと言える。Celeron 533MHzも製造プロセスルールが0.25μmのMendocinoコアを元に作られた従来製品の高クロック版で、従来のCeleron 500MHzと大きな変化はない。FSB(CPUバス)のクロックは相変わらず66MHzのままで、Pentium IIIが対応しているインターネット・ストリーミングSIMD拡張命令(SSE)にも対応していない。昨年の12月時点のIntelのロードマップによると、Intelは2月に次世代Celeronを投入する。これは、これまでCoppermine-128kのコードネームで呼ばれてきた製品で、CoppermineのL2キャッシュの半分を無効にしたもの(CoppermineのL2キャッシュは256KBだが、Celeronは128KB)になる。Coppermineがベースになっているため、当然の事ながらSSEに対応する。


●現時点ではPentium III 800MHzが最速!

 今回もCPUのレビュー時に行なっている複数のベンチマークテストを行なった。なお、3DMark99 MAXはすでに最新バージョン(3DMark2000)が登場しているが、前回までの結果を生かすため、あえて旧バージョンを利用した。テスト環境は表2だ。

 結論から言えば、Pentium III 800EB MHzは3D CPUMarkを除くすべてのベンチマークでトップのスコアを出した。今回はライバルであるAMDのAthlon 800MHzがまだ登場していないこともあり、クロックが最も高いPentium III 800EB MHzがほかのCPUを引き離す結果を出したというのは順当な結果と言える。こうした結果から現時点での秋葉原で入手できるCPUのうち最高パフォーマンスのCPUはPentium III 800EB MHzだと言えるだろう。Celeron 533MHzに関しても、従来のCeleron 500MHzの高クロック版という位置づけの通り、Celeron 500MHzよりも若干上回るといった結果を残した。こちらも特に大きな変化はないといってよい。

Business Winstone 99 High-End Winstone 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

CPUmark 99 FPU WinMark 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

3DMark99 Max 3D CPUMark MultimediaMark 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

 今回もベンチマークのスコアを、秋葉原で販売されているCPUの平均価格に、バルクの場合はCPUクーラーの価格、マザーボード、メモリの値段を足した総合価格で割り、10,000をかけることで1万円あたりのスコアを出してみた。計算式は以下のようになる。

1万円あたりの
Business Winstone 99
1万円あたりの
High-End Winstone 99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

1万円あたりの
Business Winstone 99
K6-2/4508.0
K6-2/4008.0
K6-III/4007.9
Celeron 4337.8
Celeron 4667.7
※テキスト版グラフから上位5位を抜粋
1万円あたりの
High-End Winstone 99
Celeron 4666.3
Celeron 4336.2
K6-2/4506.2
Celeron 4006.1
K6-2/4006.1
※テキスト版グラフから上位5位を抜粋

1万円あたりの
FPU WinMark99
1万円あたりの
3D CPUMark99
●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

●テキスト版グラフ

●グラフィック版グラフ

1万円あたりの
FPU WinMark99
Celeron 466686
Celeron 433664
Celeron 500660
Celeron 533634
Celeron 400621
※テキスト版グラフから上位5位を抜粋
1万円あたりの
3D CPUMark99
K6-2/4501,889
K6-2/4001,809
K6-2/4751,776
K6-2/5001,747
K6-III/4001,737
※テキスト版グラフから上位5位を抜粋

 なお、CPU平均価格、メモリの平均価格は1月22日付けAKIBA PC Hotline!のデータ(CPU最安値情報メモリ最安値情報)を採用し、CPUクーラーの価格は一律2,000円、マザーボードの価格は筆者が秋葉原で調べた平均的な価格を採用した。1万円あたりのスコアはCPUのコストパフォーマンスを図る時の指標として便利だが、これを見る限り、4部門中2部門でトップにたったCeleron 466MHzないしはK6-2/450MHzが現時点では最もコストパフォーマンスのよいCPUだと言えるだろう。

グラフ CPU00-01.XLS 【表2:テスト環境】
★マザーボード
 Pentium III(Direct RDRAM)800~750:GIGA-BYTE GA-6CX
 Pentium III(Direct RDRAM)733~533:AOpen AX6C(Intel 820)
 Pentium III(SDRAM):SOLTEK Computer SL-67KV(Apollo Pro 133A)
 Pentium III、Celeron:ABIT Computer BE6(440BX)
 Athlon 750MHz:GIGA-BYTE GA-7IX
 Athlon 700MHz:AMD FESTER(AMD-750)
 Athlon 500~650MHz:MSI MS-6167(AMD-750)
 K6-2、K6-III:FREEWAY FW-TI5VGF(Apollo MVP3)
★メモリ(容量はいずれも128MB)
 Pentium III(Direct RDRAM):PC800
 Pentium III(SDRAM):PC133 SDRAM
 Pentium III、Celeron、Athlon、K6-2、K6-III:PC100 SDRAM(Celeronは66MHzで動作)
★ビデオカード
 カノープス SPECTRA5400 Premium Edition(RIVA TNT2、32MBs)
★ハードディスク
 Winstoneのみ:WesternDigital WDAC29100
 Winstone以外:WesternDigital WDAC14300
★OS
 Winstoneのみ:Windows NT 4.0英語版+ServicePack4
 Winstone以外:Windows 98 Second Edition 日本語版+DirectX 7.0

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【1月8日号】新年早々にPentium IIIとAthlonが800MHzで対決
Pentium IIIは販売開始、Athlonはデモがスタート
http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20000108/piii800.html

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[Text by 笠原一輝@ユービック・コンピューティング]


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