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MSI「K9N SLI Platinum / K9N Neo-F」


MSI ( http://www.msi-computer.co.jp/ )
K9N SLI Platinum (MS-7250) ( http://www.msi-computer.co.jp/product/mb/K9NSLIPlatinum.html )

 K9N SLI Platinumは、nForce 570 SLIを搭載するATXマザーボード。nForce 500シリーズ搭載製品の中でメインストリーム向けとなる。

 nForce 570 SLIは、nForce 590 SLIと比べ、SLIがx16からx8になり、LinkBoost機能が省かれた以外は、ほぼ同じ機能を搭載する。LinkBoost機能はGeForce 7900 GTX用というかなり限定された機能であり、SLIについても現状ではx8とx16で体感できるほどの性能差は出にくい。価格差は5~6千円となっているので、最高性能を求めるユーザーでなければ、本製品で物足りなくなることはないだろう。

 nForce 590 SLIが比較的大規模な冷却機構を必要とするのに対し、この製品では薄型のヒートシンクがあるのみで、発熱はあまり気にしなくて良さそうだ。細かい点だが、CPUファン用の電源コネクタは4ピンとなっているので、温度変化に応じた回転数制御などに対応できる。CPUファン購入時は覚えておきたい。

 このほか基本的なスペックは、nForce 570 SLI製品としてリファレンス的と言っていいだろう。ただし、2つあるGigabit Ethernetについて、マニュアルには2Gbps転送を行なうTeaming機能に関する言及がないのが気になる。オレンジ色のPCIスロットは、同社従来製品ではMSI独自の無線LAN/Bluetoothコンボカードに対応する。

 同社独自のBIOS拡張メニュー「Cell Menu」は健在。CPUのクロックや、電圧、メモリのタイミング設定などを事細かに調整できる。ちなみに、無理なオーバークロック設定でシステムが起動不可能になっても、4回起動に失敗すると、自動的にデフォルト設定に戻るようになっている。

 なお、SLI非対応以外はほぼ同スペックで、nForce 570 Ultraを搭載する「K9N Platinum」も用意されている。


主な仕様
リビジョン 1.0
BIOS AMI
フォームファクタ ATX
CPUソケット Socket AM2
ノースブリッジ nForce 570 SLI
サウスブリッジ ---
FSB 200MHz
対応DIMM DDR2-800/667/533×4、最大8GB
対応VCore  
対応メモリ電圧  
拡張スロット(上から) PCI Express x16、PCI Express x1、PCI Express x1、PCI Express x16、PCI、PCI、PCI
オンボードビデオ ---
電源コネクタ 24ピン×1(メイン)、4ピン×1(ATX12V)、4ピン×1(SLI補助用)、4ピン×1/3ピン×2(ファン)
IDE(コントローラ) Ultra ATA/133×1(nForce 570 SLI内蔵)
SATA(コントローラ) シリアルATA 3Gbps×6(nForce 570 SLI内蔵、RAID 0/1/5/10対応)
LAN(コントローラ) Gigabit Ethernet×2(VITESSE VSC8601)
オーディオ(CODEC) 8chオーディオ(Realtek ALC883)
ピンヘッダ USB 2.0×6、IEEE 1394×1、前面パネル用オーディオ×1、システムLED×1
I/Oパネル PS/2×2、パラレルポート×1、シリアルポート×1、IEEE 1394(6ピン)×1、S/PDIF出力(同軸)×1、USB 2.0×4、RJ-45×2、8chオーディオ、S/PDIF出力(角形)×1
付属品 シリアルATAケーブル×1、シリアルATA電源ケーブル(シングル)×2、Ultra ATA/133ケーブル×1、FDケーブル×1、IEEE 1394モジュール×1、SLIアダプタ、I/Oシールド、ドライバCD、マニュアル
【表面】
【I/Oパネル】同社従来機のフラグシップだった「K8N Diamond Plus 」と同構成
【裏面】
【電源回路周り】ヒートシンクで排熱を行なっている
【チップセットヒートシンク】ヒートシンクは長方形でやや大ぶりだが、高さは低く、拡張カードとは干渉しない


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【5月23日】【多和田】DDR2対応のSocket AM2版Athlon 64
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0523/tawada76.htm
【5月23日】各社からSocket AM2マザーボードが一斉発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0523/amd2.htm


MSI ( http://www.msi-computer.co.jp/ )
K9N Neo-F (MS-7260) ( http://www.msi-computer.co.jp/product/mb/K9NNeo-F.html )

 K9N Neo-Fは、nForce 550を搭載するATXマザーボード。nForce 500シリーズ搭載製品としてエントリーレベルとなる。

 nForceシリーズはSLIなどハイエンドのイメージが強いが、本製品で採用されているnForce 550は、SLIには対応せず、シンプルな作りとなっている。いわゆるサウスブリッジ周りの機能も他のシリーズと比べ大きく削られている。

 それでもシリアルATAは4ポートでRAID 0/1/10に対応し、LANもGigabit Ethernetとエントリーレベルのみならずミドルレンジにまで対応できるだけの機能は搭載している。しかも、価格はK9N SLI Platinumの半額程度に抑えられており、コストパフォーマンスは十分高い。

 Cell Menuも簡略化されており、メモリについては電圧を除いて、AMI BIOSの機能を使って設定するようになっている。また、CPUファン電源コネクタも3ピンで回転数制御には対応しない。

 1つ気になるのは、メモリスロットが、緑/オレンジ/緑/オレンジの順で並んでいるが、スロット番号は1/2/3/4となっており、マニュアルではデュアルチャネルで利用する際は、1と2、3と4をセット(つまり緑とオレンジ)で使うよう指示している。K9N SLI Platinumでは、オレンジ/オレンジ/緑/緑で1/2/3/4となっているのと比べると、混乱しやすい。


主な仕様
リビジョン 1.0
BIOS AMI
フォームファクタ ATX
CPUソケット Socket AM2
ノースブリッジ nForce 550
サウスブリッジ ---
FSB 200MHz
対応DIMM DDR2-800/667×4、最大4GB
対応VCore  
対応メモリ電圧  
拡張スロット(上から) PCI Express x16、PCI Express x1、PCI Express x1、PCI、PCI、PCI
オンボードビデオ ---
電源コネクタ 24ピン×1(メイン)、4ピン×1(ATX12V)、3ピン×3(ファン)
IDE(コントローラ) Ultra ATA/133×1(nForce 550内蔵)
SATA(コントローラ) シリアルATA 3Gbps×4(nForce 550内蔵、RAID 0/1/10対応)
LAN(コントローラ) Gigabit Ethernet×1(VITESSE VSC8601)
オーディオ(CODEC) 8chオーディオ(Realtek ALC883)
ピンヘッダ USB 2.0×6、前面パネル用オーディオ×1
I/Oパネル PS/2×2、パラレルポート×1、シリアルポート×1、USB 2.0×4、RJ-45、8chオーディオ
付属品 シリアルATAケーブル×1、Ultra ATA/133ケーブル×1、FDケーブル×1、I/Oシールド、ドライバCD、マニュアル
【表面】K9N SLI Platinumと比べると基板の幅が狭い
【I/Oパネル】第2シリアルポートのところが空いているが、基板にパターンはなく、ここになにかがつくバージョンというのはなさそうだ
【裏面】
【電源回路周り】ヒートシンクは小型のもの


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(2006年6月1日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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