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愛・地球博プレスプレビュー
【企業パビリオンB編】
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トヨタグループ館 | 色素増感型太陽電池の動作モデル |
会場はアリーナ状になっている。ひな壇なので上の方の人でも充分見えるだろう。ショーはまずラッパーと楽器演奏ロボットバンドのセッションによる「ウェルカムショー」から始まる。ロボットたちはアリーナいっぱいを使い、観客席の近くまでやってくる。
ロボットについては以前の紹介記事を参照してほしい。
ラッパーとロボットによるショーの様子 | ロボットらしく一糸乱れぬ演奏 |
【動画】見事な演奏を披露するトランペットロボット | 【動画】ロボットバンドたちによる演奏 |
そのあとはi-unitを中心としたモビリティの楽しさを歌いあげるメインショーとなる。技術だけではなく、アクターたちの演技や舞台演出も見所である。
まず会場の照明が落とされ、周囲に映像が映し出される。そして真っ暗ななか、i-unitがアリーナではなく座席部の一部区切られた場所に出現し、会場のなかを回る。その後、アリーナ上でショウが始まる。まずアクターたちによるダンスから始まる。
そこにi-unitが無人で登場し、人間とi-unitが認証しあって、人間と機械が一体になることの喜び、モビリティの喜びをうたいあげるという構成。舞台だけではなく上に出る映像にも注目だ。トヨタの考える新しいモビリティのイメージが提示されている。
メインショウの様子 | 炎や水も使われており、なかなかの見応え |
炎に焼かれた人々が、i-unitに救われる | 【動画】i-unitが人々を救出する様子 | 【動画】姿勢を低くする高速走行モードなども披露される |
i-unitに人間が認証して改めて乗り込み、一体になる | バイオメトリクス認証などi-unitの機能をイメージしていると思われる画像などがステージ上に表示される |
最後はi-footの登場だ。i-footは最後、舞台中央でしゃがみこみ、アクターが降りる。そのまま舞台は終わり、i-footだけがアリーナに取り残される。
i-foot登場 | i-unitもアリーナ中を駆け回る。無人、静音で走り回る姿はロボットそのもの |
i-footが姿勢を低くしてアクターが降りる | 太い脚部 | i-footの左側操作パネル |
最後、アリーナ中央にはi-footだけが残る | 【動画】ショウのクライマックス |
ステージを出たあとにも、ポストショウスペースがある。i-unitの可動モデルなどが展示されている。
i-unitのモデル。高速移動モード | エコスポーツカー「MTRC:モータートライアスロン・レースカー」。燃料電池で動き、車輪のなかにモーターを入れたホイールインモーターで動く | ワイヤー駆動ロボット。高速動作が可能とのことだが、静展示でデモはない |
●日立グループ館
パビリオン外観 |
MRライドがある日立グループ館に関しては既に詳報済みなので省略する。プレス見学会の記事を参照してほしい。プレスプレビューのときも既に行列ができる大人気ぶりだった。3Dのミクスド・リアリティ映像と、ライドに乗るという点が人気の理由のようだ。
●三井・東芝館 グランオデッセイ
三井物産と東芝による「三井・東芝館」の展示内容は、スペースチャイルド アドベンチャー「グランオデッセイ」。遠未来、宇宙に移住した人類の子孫たちが、いまだ見たことのない母なる地球を目指すというストーリーで、観客自身の顔を映像に取り込む「フューチャーキャスト」を使ったエンターテイメントだ。
「フューチャーキャストシステム」とは、早稲田大学理工学部 森島繁生教授の協力を得て開発した世界初の映像システム。7台のカメラで観客の顔を立体的に撮影。即座に3DCGに加工して上映される映像のなかにはめ込む。
上映される映像の内容は、地球を離れた人類の子孫が、かつて祖先が乗ってきた宇宙船「ニモニック号」に乗ってもう一度地球を目指すなかで事件が起きる、というもの。脚本は映画『千年女優』等で知られる村井さだゆき氏。コンセプトデザインにはシド・ミード氏が参加している。
映像は前半と後半に別れている。後半には仕掛けがあり、映像がワイド画面になる。フューチャーキャストシステムで自分が登場するのは前半部分。上映時間は約15分間、定員は240人だ。
三井・東芝館 | 20人ずつに分けられて、カメラ撮影するための小ブースに入る。撮影時にはメガネをはずし、前髪をあげる | 顔を耳のあたりまで入れて撮影する。撮影が終わると次の人と交代する。その間に順次レンダリングが行なわれる。待ち時間は20分ほど |
顔はこのような形ではめこまれる | 上映映像の一部 | レンダリングを行なっているPC群 |
●夢みる山
アニメーション作品「攻殻機動隊」などで知られる押井守監督が演出したメイン映像シアターのある「夢見る山」パビリオンは、中日新聞プロデュース、ブラザー工業、シャチハタ、日本ガイシの共同パビリオン。外観は富士山をイメージしているという。
テーマゾーンは、上から見るか下から見るか選んで入場する。
回廊部分から下を見る。映像は館内全体で展開するので、上から見ても下から見てもそれぞれ楽しめる | 【動画】ショウの様子 |
キャラクターデザインは末弥純氏 |
テーマゾーンのほかに、日本ガイシは水のふしぎを解説する「NGKウォーターラボ」、シャチハタは「Make your Mark ~心にしるす夢体験~」、ブラザーは「アウトプットファンタジー ~モノづくり・ユメづくり~」と題してオリジナルゾーンを展開。それを大屋根(マウンテン・ルーフ)が覆うというスタイルの建物になっている。
ブラザー。自分のオリジナルシールを作ったり、記念写真を高速印刷するプリンタなどがある | ロボットもお出迎え | 刺繍する自動ミシン |
「ネームde遊ぼう」コーナーなどがあるシャチハタ。2010年のハンコの世界などを紹介している | オリジナルのカラーペン、スタンプ等が作れる工作教室「シャチハタワークショップ」も | 日本ガイシのNGKウォーターラボ |
中のショウの様子。基本的に子供向け | 待ち行列の間にパビリオン担当者が見せていた水のちょっとした不思議。上のペットボトルに入った水を下に落とそうとしてもなかなか落ちないが、ちょっと回転させて渦を作るとあっという間に落ちる |
●ガスパビリオン「炎のマジックシアター」
社団法人日本ガス協会によるガスパビリオン「炎のマジックシアター」では、炎の「やさしさ、楽しさ、神秘性」を軸に本物の炎とマジックを使ったショウが展開される。
ガスパビリオン | ウェイティングホールからショウは始まる | ショウの様子 |
展示ホールでは、家庭用燃料電池やガス冷房など天然ガス関連技術、コジェネ技術が紹介されている。なかでも、未来のエネルギーとして注目されている「メタンハイドレート」の展示が注目だ。メタンハイドレードはメタンの水和物で別名「燃える氷」とも呼ばれている。「メタンハイドレート燃焼デモ」ではメタンハイドレードを実際にさわることもできるとされていたが、混雑具合にもよるようだ。
燃える氷「メタンハイドレート」 | ポストショウゾーン |
□愛・地球博のホームページ
http://www.expo2005.or.jp/jp/
□関連記事
【3月20日】愛・地球博プレスプレビュー開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0320/expo01.htm
【3月18日】愛・地球博が25日開幕。18日にプレスプレビューを開催
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050318/aichi.htm
【3月15日】日立、6km/hで動作する倒立2輪ロボット「EMIEW」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0315/hitachi.htm
【3月4日】二足歩行する恐竜型ロボット公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0304/nedo.htm
【2月23日】愛・地球博・日立グループ館プレス見学会
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0223/hitachi.htm
【2月1日】NEDO、愛・地球博におけるロボットの安全基準を公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0201/nedo.htm
【2004年12月3日】トヨタ、「愛・地球博」ロボットショーを公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1203/toyota.htm
【2004年6月17日】NEDO、愛知万博に100体のロボットを投入
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0617/nedo.htm
(2005年3月22日)
[Reported by 森山和道]