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PCデビュー。持ち歩く必要がないなら15~17型が安くて狙い目!6万円台もあるマウスの入門者向けノート

マウスコンピューター「mouse B5-A5A01IS-C」(左)と「mouse B4-I1U01PG-B」(右)

 この春から新たな学生生活を始めるにあたって、学業やプライベートで活用するPCを購入しようと考えている若者も多いことだろう。ただ、予算に余裕のない学生にとって、高価なPCはなかなか手が出ないのも事実だ。

 そこでお勧めなのが、15~17型のノートだ。これくらいのサイズのノートはやや大きいのに加え、重量も2kg近いものも多く、頻繁な持ち運びにはあまり適さない。一方で、内部の集積度を上げる必要が少ないなどの理由で13型前後のモバイルノートより価格が安いのだ。自宅で調べ物をしたり、Webを見たり、オフィス系アプリで文書を作ったりというのが主な用途なら、15~17型クラスのノートをオススメしたい。

 ということで本稿では、マウスコンピューター製の高コスパな15~17型クラスのオススメ製品をいくつか紹介する。マウスコンピューターは、メインストリームからゲーミングまで、幅広い仕様のPCを販売しているが、そのほとんどに共通しているのが、申し分ない仕様を備えながら比較的価格が安価で、コスパに優れるという点だ。

 また、やはりノートは持ち運びもしたいという人向けに14型のモバイルノートも1機種紹介する。

モバイルも十分可能な薄型軽量15.6型ノートPC「mouse B5-A5A01IS-C」

mouse B5-A5A01IS-C

 高コスパなノートPCの中心的な存在が、15.6型ディスプレイを搭載する”メインストリームノートPC”だ。このクラスは競合製品が非常に多いが、マウスコンピューターの「mouse B5-A5A01IS-C」は、他に勝る魅力を備えている。それが、薄型軽量ボディを追求しているという点だ。

 通常、15.6型クラスのノートPCは、デスクに据え置いて使うことを基本として設計されている。厚さは20mmを大きく超え、重量も2kg前後と重いものが多く、デスクで使うのには問題はないが、持ち運ぼうとすると結構つらい場合がほとんどだ。

 そういった中、mouse B5-A5A01IS-Cは、19.9mmと20mmを切る薄さと、約1.62kgの軽さを実現。15.6型のノートPCとしては指折りの薄さ、軽さで、実際に本体を手にしてみても、これならカバンに入れて無理なく持ち運べると実感できる。

 しかも、バッテリ駆動時間は約7.5時間(JEITA測定法Ver.2.0)と、なかなかの長時間駆動が可能。薄型軽量ボディと合わせて、自宅で使うのがメインだが、時々学校でも使いたいという人にオススメだ。

 また、天板にアルミニウム素材を採用することで、デザインもなかなかスタイリッシュだ。低価格なPCでは安っぽい印象の製品も多いが、この点も大きな魅力だと感じる。

本体背面
本体左側面
本体右側面
付属のACアダプタ

 もう1点、実際に使って見て強く感じたのがキーボードの扱いやすさだ。15.6型のノートPCということでテンキーも搭載するが、テンキーを3列構成にすることで、主要キーのキーピッチは約19mmフルピッチを確保。キーストロークは約1.8mmと深く、適度な硬さで打鍵感も非常に良好だ。配列も標準的で、Enterキーとテンキーの間隔がやや広く取られていることと合わせて、タッチタイプも問題なく行なえる。

 PCを扱う上でキーボードの扱いやすさは重要な要素となるが、mouse B5-A5A01IS-Cなら全く心配がなく、PC初心者に取っても不安がないはずだ。

フルストロークのテンキー付きキーボード
左側面に、セキュリティポート、LAN、USB 2.0×2、microSDカードスロット、ヘッドフォン端子を装備
右側面に、USB 3.1 Type-C(DP Alt出力対応)、USB 3.0 Type-A、HDMI出力、充電端子を装備

 ディスプレイはフルHD(1,920×1,080ドット)表示対応の15.6型液晶を採用。この液晶は非常に広視野角かつ180度開閉するため、クラブ活動やゼミでのプレゼンなど、大人数で画面を見る場合にも便利だ。

パネルはフルHD表示対応15.6型液晶
天板は180度開く
100万画素Webカメラを装備

 プロセッサにはAMDのRyzen 5 5625Uを採用。3世代前のプロセッサだが、現在でも必要十分な処理能力を備えており、性能面での不安はほとんどない。メモリは標準で8GB、内蔵ストレージは256GBのPCIe SSDを搭載。予算に余裕があるならメモリは16GB搭載がお勧めだが、文書作成や動画視聴、Web閲覧などが中心ということであれば標準仕様でもそこまで不満なく利用できるはずだ。

 実際に、定番ベンチマークテストをいくつか実行してみた。PCの総合的な性能を計測するPCMark 10や、プロセッサの処理能力を計測するCINEBENCH R23.200の結果を見ると、なかなかの高スコアが得られており、Ryzen 5 5625Uの優れた処理能力を改めて実感できた。

 これなら、ExcelやWordなどのOfficeアプリやWebブラウザ、ストリーミング動画視聴はもちろん、リモート会議アプリも動作の重さを感じることなく利用できるはずだ。

 3DMarkの結果は、さすがにゲーミングPCなどと比べると低いものの、Webブラウザでプレイするゲームなどの比較的動作の軽いカジュアルゲームであればプレイできるだけのスコアが得られている。これなら、勉強の合間に気楽にゲームを楽しみたいという場面でも安心だ。

PCMark 10の結果
CINEBENCHの結果
3DMarkの結果

 これだけ充実した仕様を備えつつ、価格は今回試用した最小構成で6万9,800円からと、かなり安価だ。据え置き利用だけでなくモバイルにも対応でき、必要十分な性能を備えることから、学業からプライベートまでそつなくこなせる高コスパPCとしてお勧めだ。

GeForce搭載で動画編集もサクサクこなせる「mouse K5-I7GM5BK-A」

mouse K5-I7GM5BK-A

 「mouse K5-I7GM5BK-A」は、先に紹介したmouse B5-A5A01IS-Cと同じく15.6型ディスプレイを搭載するノートPCだが、こちらはより性能を重視した製品だ。

 プロセッサにCore i7-12650H、ディスクリートGPUにGeForce MX550を搭載することで、特に動画編集などに高い処理能力を発揮する点が大きな特徴。プロセッサ自体の処理能力の高さに加えて、GeForce MX550も活用することで、フルHD動画なら高度なフィルタ処理を駆使しても短時間で処理が行なえる。

 しかも、メモリは標準で16GB搭載し、最大64GBまで搭載可能なので、動画編集アプリも快適に動作する。ショート動画に飽き足らず、より本格的な動画編集を行ないたいということであれば、本機が大いに活躍してくれるはずだ。

 ディスクリートGPU搭載のためゲーミングも気になる部分だが、搭載するGeForce MX550はプロセッサ内蔵のグラフィックス機能に対し2倍ほどの描画性能を備えており、軽めの3Dゲームなら十分快適にプレイできる。ゲーミングPCほどではないものの、ゲームもまずまず楽しめると考えていい。

 価格は14万9,800円からと少し高めだが、動画編集もこなせるPCとしてはかなり安価な部類だ。自宅でじっくり動画編集を行なったり、カジュアルにゲームを楽しみたい人にお勧めだ。

入門機として最適な大画面の据え置きノートPC「mouse F7-I3U01BK-A」

mouse F7-I3U01BK-A

 「mouse F7-I3U01BK-A」は、ノートPCとしては大型の17.3型フルHDディスプレイを搭載する点が大きな特徴。13型前後のモバイルノートPCはもちろん、15.6型のメインストリームノートPCと比べても文字の視認性に優れ、文字入力作業を快適にこなせられる。スマホと比べた映像の没入度も段違いで、Web動画を始めとした映像視聴を重視する人にオススメだ。

 そして、近年では搭載例が少なくなっているDVDスーパーマルチドライブを標準搭載する点も特徴の1つ。CDやDVDを視聴できるのはもちろん、DVDメディアへの書き込みも行なえるので、データ保存用途にも活用できる。

 搭載プロセッサはCore i3-1115G4で、メモリは8GB、内蔵ストレージは256GBのPCIe SSDをそれぞれ標準で搭載。WordやExcelなどのOfficeアプリを利用した文書作成、Webブラウジング、Web動画視聴といった作業であれば余裕をもって処理できるスペックを備えている。

 価格は7万9,800円からと、大画面ノートPCとしては安価なのもうれしい部分。近年は、テレビ放送は見ないがWeb動画を大画面で楽しみたいと考えている若い人が増えているが、本機ならPCとしても大画面動画視聴環境としても活用できるのは大きな利点。PCを持ち運ぶ必要がないなら有力な選択肢だ。

GPU搭載でより高度な動画編集もできる「mouse K7-I7G50BK-A」

mouse K7-I7G50BK-A

 「mouse K7-I7G50BK-A」は、高性能プロセッサとディスクリートGPUを搭載しており、位置付け的には先に紹介したmouse K5-I7GM5BK-Aに近い存在だが、こちらは、GeForce RTX 2050を採用することで、3Dゲーミング用途にも対応できる仕様となっている。

 GeForce RTX 2050自体はエントリークラスのGPUではあるが、リアルタイムレイトレーシング機能、Tensorコア、AIを活用した超解像技術「DLSS」などを搭載しており、比較的高度な映像処理が行なえる。比較的軽めの3Dゲームはもちろん、AAAタイトルも画質設定を抑えれば問題なくプレイ可能な描画能力を備えているため、カジュアルに3Dゲームを楽しみたいのであれば、期待に十分応えてくれるだろう。

 もう1つの特徴が、キーボードに15色から選べるカラーLEDバックライトを搭載している点。ユーザーの好きな色に変更できる。

 ディスプレイは大型の17.3型フルHD液晶なので、動画を大迫力で楽しめる。もちろん、基本となる性能が優れているため、文書作成やWeb閲覧、動画視聴といった作業や動画編集ももちろん軽快にこなせる。価格は16万9,800円からとなっており、仕様を考えると十分コスパに優れる。動画編集などの重めの作業もこなしたい人に最適だ。

必要十分な性能を軽快に持ち運べる「mouse B4-I1U01PG-B」

mouse B5-A5A01IS-C

 学生にとってPCは、自宅で使うだけのものではなく、学校に持っていて授業やゼミ、クラブ活動なのでも利用するものだろう。そういった用途をカバーするPCとしては、常に持ち歩いて利用することを前提とした本格モバイルPCがベストチョイスとなる。

 ただ、本格モバイルPCは、PCの中でも特に高価な部類の製品だ。これは、軽快に持ち運べるコンパクトで軽く丈夫なボディに、高性能なシステムを詰め込むことで、どうしてもコストがかかってしまうためだ。

 そういった中、「mouse B4-I1U01PG-B」は、一般的な学生が活用する範囲内で必要十分な性能を備えつつ、毎日持ち歩いたとしても苦にならない薄型軽量ボディを実現したうえで、7万9,800円からと、モバイルPCとしては非常に安価な価格を実現している点が大きな特徴となっている。

 サイズは325.2×218.8×19.4mmと、学生が利用するバッグやリュックに余裕で収納できるコンパクトかつ薄型ボディを実現。重量も約1.33kgとモバイルPCとして十分納得できる軽さだ。

 また、付属のUSB PD対応ACアダプタはとてもコンパクトなので、一緒に持ち歩いたとしても荷物を比較的軽くできるという部分も見逃せないポイントだ。通学で持ち歩く荷物はできる限り軽くしたいが、本機ならその願いもしっかり満たしてくれる。

本体背面
本体左側面
本体右側面
付属の充電器

 ディスプレイはフルHD(1,920×1,080ドット)表示対応の14型液晶を採用。モバイルノートPCとしてちょうどいいサイズ感で、レポートなどの文書作成やWeb閲覧、動画視聴など、幅広い作業を快適にこなせられる。発色は鮮やかで視野角も広く、友人と動画や写真、Webサイトを見る場合でも快適だ。

 ディスプレイ上部には100万画素のWebカメラを搭載しており、リモート会議アプリも本体のみで利用可能。このWebカメラには、レンズを物理的に覆って使えなくできるプライバシーシャッターを搭載。プライバシー保護をしっかり考慮している点もうれしい。

パネルはフルHD表示対応14型液晶
天板は180度開く
100万画素Webカメラを装備
プライバシーシャッター付き

 キーボードは、主要キーのピッチ約19.1mmのフルピッチを確保。ストロークは薄型ボディということで約1.2mmと浅めだが、適度な硬さとしっかりとしたクリック感が伝わってくるため、打鍵感は申し分なく、ストロークの浅さを感じず快適にタイピングできる。タッチパッドも面積が広く、キーボードのホームポジション中心に搭載していることと合わせてとても快適に利用できる。

 そして、キーボードを使ってみて感じたのが、打鍵音の静かさだ。よほど強くキーボードを打鍵しない限り、とても静かに利用できる。しかも本機はファンレス仕様で、利用時に冷却ファンなどの動作音が一切しない。これなら、講義中や図書館など、静かな場面で利用する場合でも安心だ。

フルストロークあり、打鍵音も小さいキーボード
左側面に、セキュリティポート、USB 2.0、microSDカードスロット、ヘッドフォン端子を装備
右側面に、USB 3.0 Type-C、同Type-A、HDMI出力、充電端子を装備

 プロセッサは、エントリークラスながら申し分ない性能を備えることで話題のIntel Processor N100を採用。上位のCoreシリーズにも搭載している、省電力CPUコアのEコアを4コア搭載することで、価格を抑えながらも必要十分な処理能力を発揮する。レポートなどの文書作成、Web閲覧、Web動画視聴といった作業なら、ほぼ不満を感じることなく行なえる。

 しかも本機は、標準でメモリを16GB搭載しているため、想像以上に快適に動作する。Webブラウザでタブを10個ほど同時に開いても、サクサク表示されるし、フルHDのWeb動画もスムーズに再生できる。ゲームも、比較的軽めのブラウザゲーム程度であれば問題なくプレイできた。

 試用機で、PCMark 10やCINEBENCH R23.200、3DMarkなどの定番ベンチマークソフトでパフォーマンスをチェックしてみた。もちろん、Coreプロセッサを搭載PCと比べると劣るものの、先ほども紹介したように学生が主に行なう作業程度ならほぼ不満なくこなせられるため、そこまで不安視する必要はない。

 駆動時間はJEITA 3.0に基づく計測で動画再生時が約4.5時間、アイドル状態で約9.5時間となっている。PCMark 10のBatteryテスト「PCMark 10 Battery Profile」の「Modern Office」を利用して計測(Windowsの省電力設定を「バランス」、ディスプレイのバックライト輝度を50%に設定)したところ、6時間2分と授業での利用では十分な駆動時間を確認できた。

PCMark 10の結果
CINEBENCHの結果
3DMarkの結果

 毎日軽快に持ち運べる薄型軽量ボディで、必要十分な性能を備え、予算も可能な限り抑えたいというのであれば、7万9,800円から購入できるmouse B4-I1U01PG-Bは選択肢として申し分ない製品と言える。学生生活をしっかりサポートしてくれる高コスパモバイルPCとしてお勧めしたい。