レビュー

写真で見る税別69,800円のWindows 10タブレット「MateBook」

~12.5型で解像度は2,160×1,440ドット。オプションキーボードで2in1化

MateBook

 ファーウェイ・ジャパンの「MateBook」はWindows 10を搭載した12型サイズのタブレットだ。12型クラスのタブレットには2in1での利用を想定したSurface Pro 4やiPad Proなどがあり、MateBookもオプションのカバーキーボードで2in1として活用できる。

 MateBookの一番の魅力はその価格にあり、1番下のCore m3-6Y30搭載モデルは税別価格が69,800円(税込75,384円)となっている。メモリは4GB、ストレージはSSD 128GBだ。

 同じくメモリ4GB/SSD 128GBのSurface Pro 4のCore m3搭載モデルの直販価格は121,824円で、デジタイザペンが付属したり、OSがWindows 10 Proなどという違いはあるものの、それでもMateBookはかなり手が届きやすい価格であることが分かる。なお、Core m5-6Y54搭載でメモリ8GB/SSD 256GBの最上位モデルでも109,800円だ。

 金属筐体を採用しているものの、本体重量は約640gで、このサイズのタブレットとしては比較的軽い部類に入る。ディスプレイの解像度は2,160×1,440ドットで、3:2の画面比率となる。パネルはIPSなので視野角は広い。

 無線機能は、IEEE 802.11acとBluetooth 4.1に対応(LTEモジュールは非搭載)。指紋認証機能を備えており、Windows Helloを使ってパスワードなしでログインできるなど、充実した機能を見せている。

 ただし、唯一大きな問題となるのが、インターフェイス周りの貧弱さだ。本体の厚みが6.9mmと非常に薄い筐体に仕上げたせいもあるのだろうが、インターフェイスは充電も兼ねたUSB 3.0 Type-Cポート1基しかない。SDカードすら挿せず、タブレットだけの使い心地を考えれば最低限なものの、PCとして利用することを考えるとかなり不便を強いられる。

 この点を解消すべく、USBポートやHDMI出力などを備えた「MateDock」というUSB Type-C接続のドックが用意されているわけだが、税別価格は9,800円と安くない。また、カバー兼キーボードの「Portfolio Keyboard」は同14,800円、2,048段階の筆圧検知が可能なデジタイザペン「MatePen」は同7,800円となり、これらを揃えようとすると本体価格のうま味が薄れてしまう感がある。

 もちろん、それでも合計金額は11万円ほどであり、良心的と言えるかもしれない。サードパーティー製のドックを用意するなどして、価格を抑える方法もあるだろう。タブレット単体として魅力的であることは間違いないので、Windows 10タブレットを価格を抑えて導入したいなら、購入候補の筆頭になるはずだ。

 以下、Surfaceシリーズとのベンチマーク比較結果を掲載している。なお、それぞれPCMark 8および3DMarkのバージョンやOSが異なっているので、あくまで参考程度に留めて欲しい。

MateBookSurface Pro 4(CQ9-00014)Surface Pro 4(CR3-00014)Surface 3
CPUCore m3-6Y30Core i7-6650UCore i5-6300UAtom x7-Z8700
GPUHD Graphics 515Iris Graphics 540HD Graphics 520HD Graphics
メモリ4GB8GB4GB
ストレージSSD 128GBNVMe SSD 256GBNVMe SSD 256GBeMMC 128GB
OSWindows 10 HomeWindows 10 ProWindows 8.1 Update
PCMark 8
バージョンv2.7.613v2.6.512v2.4.304
Home accelarated 3.02,1963,2312,7601,685
Creative accelarated 3.02,4054,1393,4471,913
Work accelarated 2.02,8263,9103,6041,269
3DMark
バージョンv2.1.2852v1.5.915v1.5.915
Cloud Gate2,7696,8525,4832,459
Skydiver1,4604,7783,3921,198

 こちらの実機写真もご覧いただきたい。

正面
背面
左側面にはイヤフォンジャックがある
右側面は充電用を兼ねたUSB 3.0 Typc-Cと、音量調節ボタン、そして音量調節ボタンに挟まれるように指紋認証用のタッチセンサーが実装されている
上面には電源ボタンと、スピーカー出力
底面はカバーキーボードを接続するための端子がある
USB 3.0 Type-Cポート。充電はここから行なう。ACアダプタの仕様諸元を見ると、5V/2Aに対応しているようだが、Ankerの5V/2.4A出力の充電器からUSB Type-Cに変換したケーブルを繋げても充電できなかった
指紋認証用タッチセンサーは音量ボタンの間に位置する。実際に使って見たところ、精度はかなり高く、タッチしてから瞬時に認識してロックを解除する
電源ボタンとスピーカー。スピーカーは両端にある
キーボード用端子
本体の幅は278.8mm
フットプリントが11.6型相当のXPS 13と大きさを比較
内蔵GPUなので2Dのゲームなら問題なくプレイできるが、最近のPCタイトルの3D系は厳しい。負荷が掛かると背面の左側および中央付近がほんのりと温かくなる
左から付属品のACアダプタ、ACアダプタ用のUSB Type-C - USB Type-Cケーブル、USB Type-C - Micro USB変換ケーブル、USB Type-A - Micro USB変換アダプタ
オプションの「Portfolio Keyboard」。合成皮革と思しき素材で、MateBookのカバーとしても機能する。税別価格は14,800円前後。ブラックのほかにホワイトなど3色が用意されている
側面
広げた状態(キーボード側)
広げた状態(背面側)
ドッキング時。Portfolio Keyboardは400gほどあるため、タブレットとドッキングするとかなり重くなるのが残念なところ
ドッキング時の側面
ドッキング時の背面
磁力が強く、タブレット側のみ持ってもキーボードは外れなかった
ドッキング直前
Portfolio Keyboardを外すと、タブレットモードに移行するかWindowsが聞いてくる
キーボードは日本語配列。キーピッチは1.9mmほどあり、ストロークの手応えもしっかりと伝わってくる。唯一Enterキーの狭まりが気になる程度
タッチパッドの感度も良好で、タッチしてから反応がもたつくようなことはなかった
カバーを閉じた状態
カバーを広げた状態
初回起動時のデスクトップ画面。DMM英会話のリンク、スマホなどと接続するための「MateTrans」、Autodeskの絵描きソフト「SketchBook(体験版)」のアイコンが置いてある
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MateTrans
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