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ソーラーパネルは、南よりも西に向けた方がより多く発電

青が南向き、緑が西向きの平均発電量
11月13日(現地時間) 発表

 米Pecan Streetは13日(現地時間)、家庭向けソーラーパネルに関する実証実験の結果を発表した。

 Pecan Streetはテキサス大学オースティン校に本拠を構え、エネルギー管理システムに関する先進技術、ビジネスモデル、顧客行動などについて、研究開発を行なっている。同団体が行なった調査によると、テキサス州でソーラーパネルを利用している50戸で、電気の発電量を調べたところ、ソーラーパネルを南向きにするより西向きに設置している方が、より発電できることが分かった。具体的には南向きでは1日に使う電力の35%をソーラーパネルでまかなえたが、西向きでは37%に達した。また、南向きはピーク消費電力を54%削減できたのに対し、西向きは65%削減できたという。

 普通、日本やアメリカなど北半球上部に位置する国では、太陽は南側に見えるので、ソーラーパネルもそちらに向けた方が、より多くの日光を受けられると想像するだろう。しかし、今回のPecan Streetの調査結果は、その常識を否定するものだ。報告には、なぜこのような結果になったのかが記されていないのだが、西日を受けることが関係しているのかもしれないし、はたまた大気的な要因もあるのかもしれない。

 同団体では、今後、ソーラーパネルを設置する屋根の角度による違いも調査するそうだが、より効率的な電気の活用のため、日本でもこういった調査をどこかがやってくれないだろうか。

(若杉 紀彦)