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飛来するロケットを迎撃する防護システムが2020年により米戦車のM1 Abramsに実装

 海外メディアのPopular Mechanicsの報道によれば、米陸軍の戦車部隊に敵戦車の砲弾や対戦車ロケットなどを打ち落とすアクティブ防護システム(APS)が2020年に導入されると伝えている。

 採用されるのはイスラエルのトロフィーシステムで、RafaelとLeonardoが設計。戦車に搭載されたレーダーセンサーが常時周囲をモニタリングし、高速で飛来するミサイルやロケットが戦車に衝突するコースを取っていた場合に、脅威に対して爆発性のある金属製の複数の物体をショットガンのように発射する。これによって、ミサイルおよびロケットを打ち落とすという。

 トロフィーは360度の方角をカバーでき、とくに側面や背面といった正面に比べて装甲が薄い場所を防御するのに効果的とする。また、高角度にも対応でき、飛行機やヘリコプターからのミサイル/ロケットにも対処可能。さらに複数飛来してきた場合にも有効という。

 実証実験を行なったGlenn Dean大佐によれば、48回にわたってM1 Abramsを破壊しようとしたが、すべて失敗したと述べている。さらに、戦車に搭乗していない随伴の歩兵部隊に対して危険がない距離で迎撃可能としている。

 このトロフィーシステムは米主力戦車のM1 Abramsに最大80台実装され、欧州で展開。さらに戦闘車両のストライカーにも実装が検討されている。トロフィーの価格は1ユニットごとに35万ドル(約4,000万円)ほどという。