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米当局、自動運転車の事故について部分的にTeslaの責任を指摘

画像はTesla Model X

 米国家運輸安全委員会(NTSB)は12日(現地時間)、2016年5月にフロリダ州で発生したトラックと自動運転車の衝突でTesla車のドライバーが死亡した事故について、部分的にTeslaの責任を指摘する調査結果を公表した。

 調査では、衝突の原因は自動運転システムを過信したドライバーの不注意としつつも、誤った使用のできる自動運転システムのデザインにも問題があると指摘した。

 事故を起こしたTesla車に搭載されていたシステムは自動運転車のなかでもLevel 2(部分自動運転)に分類されるもので、通常の運転と同様、常時ドライバーが周囲に気を配ることが必要とされるものだった。こうした限られた環境や状況で利用できる自動運転システムは、ひとつのドライバーのアシストに過ぎない。

 調査では、Tesla車の進路にトラックが進入してきた際、システムはそれを検知せず、非常ブレーキなどもかからないために事故につながったとされた。一方、記録からドライバーが日頃からこうしたシステムの限界を正しく認識せず、自動運転システムを過信していたとも判明した。

 NTSBは、自動運転車にそうしたシステムの対応できない状況で、適切にドライバーに操作を引き継ぐ仕組みや、ドライバーが常時周囲に注意を払えるような設計とする必要があるとしている。

 Teslaではこの事故をうけ、自動運転中にハンドルから手が離れていることを検出するアラートの間隔を短くしたり、道路の状況に応じてアラート間隔を調整するなどの対策を講じている。