やじうまPC Watch

囲碁の次はポーカー。人間対AIの雌雄を決する戦い

~スパコンが人間と12万回対戦

 米カーネギーメロン大学は11日(現地時間)、同大学の開発したAI「Libratus」と世界最高峰のプロポーカープレイヤー4人との対戦を行なうと発表した。11日から20日間にわたり、ノーリミット・ヘッズアップ(ベット額無制限・1対1)のテキサスホールデムで、統計的有意性を示すために計120,000ゲームを競う。プロたちが勝った際の賞金は約2,300万円。

 Libratusは事前のゲームから学習し行動を決定することができるが、単に人間の行動を真似するだけではなく、ルールに基づいた分析を加えた学習を行なう。同大学内のPittsburgh Supercomputing Centerにあるスーパーコンピューターを用いて、1,500万コア時間分に相当する計算を行なった。学習をおこなったデータは既に2.5PB(ペタバイト)にものぼっている。

 AIと人間はこれまでもチェスや将棋、囲碁と競ってきたが、ポーカーのようなゲームはそれらと決定的に異なる性質を持っている。それは、相手の手札や場札が完全には分からず、確率にもとづいて意思決定する必要があるということだ。これは、不完全情報ゲームとよばれる。

 さらに、この対戦のようにヘッズアップ(1対1)で行なわれる場合、ブラフを駆使して戦われるため従来ではAIには勝ち目がないとされていた。この研究を率いるMoore教授は、「ポーカーのような不完全情報ゲームを勝ち抜けるAIは、ビジネス上の交渉・軍事的な戦略・サイバーセキュリティ・医療などのさまざまな分野に応用可能性が広がっている」としている。

 この対戦の様子はTwitchで生中継されており、RIVERS Casinoのサイトから選手ごとのTwitchチャンネルにアクセスできる。

【1月16日15時10分訂正】記事初出時、1,500万コアのスーパーコンピュータとしておりましたが、正しくは1,500万コア時間に相当する演算を行なったものです。お詫びして訂正します。