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阪大、“冷えピタ型”の無線脳波センサーを開発
2016年8月17日 20:55
大阪大学 産業科学研究所は、冷却シートのように額に貼り付けて高精度に脳波を測定できる「パッチ式脳波センサー」の開発を発表した。
従来の医療用の右派系では頭部全体に複数の電極を有線接続し、導電ゲルを逃避に塗布する方法を取っており、既存のウェアラブル脳波計についても頭皮に電極を当てる櫛形電極が必要となるため、装着者に負担が大きく、長時間の装着に難があった。
今回開発したパッチ式脳波センサーは、手の平サイズになっており、額に貼り付けて睡眠を取るだけで深い催眠の際に見られる2Hz以下の遅い脳波(徐波)も検出可能としており、大型医療機器と同じ計測精度をワイヤレスで計測できるという。
パッチ式脳波センサーは、睡眠中の脳波だけでなく、電子体温計のように毎日に脳の活動を手軽に家庭内で計測可能。睡眠の質、認知症を含む脳関連疾患の早期発見、要介護者の見守り、車両運転時に体調が悪くなった時の自動運転への切り替え、子供の集中力測定による好きな科目の同定、赤ちゃんの好みのおむつ開発など、応用範囲は多岐に渡る。
こうした用途をIoTデバイスとして活用する考えもあり、IoT社会への転換期にある現代において、脳も手軽にインターネットに繋げられるようになり、今後大きな波及効果が期待できるとしている。
本研究は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)や各大学、各企業の支援により進められている。