イベントレポート

HGSTがCP+でヘリウム封入HDD「Ultrastar He」シリーズを展示

Ultrastar He10。世界最大容量10TBを実現した、ヘリウム封入HDDである

 CP+2016の会場には、多くのストレージベンダーも出展をしている。大容量の写真データを保存する写真家を見越しての展示となるわけだが、その中でもHGSTは異例のヘリウム封入HDD「Ultrastar He」シリーズを展示している。

 ご存じの通りヘリウムは空気の7分の1の密度となる軽い気体で、これをHDD内に封入する独自技術「HelioSeal」を採用ことで、回転時の空気抵抗を減らし、3.5インチながら7枚プラッタの内蔵を実現。これにより大容量を達成するとともに、消費電力を抑えるという効果も得られる。

液浸冷却のデモ

 加えて、密閉構造を採用することで、従来では実現できなかった非導電性液体による液浸冷却も可能となっている。HGSTのブースでは、Ultrastar Heを実際に非導電性液体に沈めた液浸冷却のデモが行なわれていた。また、HDDのカットモデルも用意されており、プラッタが7枚/ヘッドが14本内蔵されていることを肉眼で確認できる。

 当初、ブースには容量6TBの「Ultrastar He6」が置かれていたが、PC Watchの取材である旨伝えたところ、容量10TBの「Ultrastar He10」も見せてくれた。おそらく個人でUltrastar He10の実物が見られる機会は少ないので、興味があるユーザーは土日にブースに足を運んでみると良いだろう。

本体底面。基板はチップが見えないよう装着されている
インターフェイスはSATA 6Gbps
こちらは容量6TBのUltrastar He6。継ぎ目のない筐体が特徴的だ
Ultrastar He6の底面。基板の色が異なることが分かる
Ultrastar Heのカットモデル
7枚のプラッタと14本のヘッドが確認できる

 このほか、HGSTのブースでは、プロ向けストレージのブランドである「G-Technology」のポータブルHDDや、Thunderbolt対応ストレージの展示が行なわれていた。CP+の来場者的には、こちらの方がメインの見どころとなるだろう。

HGST/G-Technologyのブース
G-TechnologyブランドのポータブルHDD/SSD
“全天候型”が謳われており、水に落としても大丈夫
Thundebolt 2対応で高速転送できる製品群

(劉 尭)