イベントレポート

ASUS、世界初USB 3.1 Type-Cと第6世代Core i7搭載の「Zen AiO」

~Adobe RGB 100%対応の広色域液晶も

 ASUSは、COMPUTEX TAIPEI 2015開幕前日となる6月1日(現地時間)に台北市内のホテルで記者会見を開催し、PCや液晶ディスプレイ、スマートフォン、タブレットなどの新製品を発表した。本稿では、“最強のオールインワンPC”として紹介された「Zen AiO」などを紹介する。

Zen AiO

 Zen AiOは、第6世代Core i7を搭載するオールインワンPC(AiO)の新モデルだ。「Zen」シリーズとして位置付けられており、液晶ベゼルの狭さや、おなじみのシルバーカラーにヘアライン処理のデザインなど、デザイン性を追求。細部もしっかり仕上げられており、完成度はかなり高い。

デザイン面だけでなく、性能面も追求されており、記者会見ではAiO最強クラスの性能を誇ることが強調された。CPUには第6世代のクアッドコアCore i7が搭載され、標準でディスクリートGPU「GeForce GTX 960M」も搭載される。

 また、メインメモリはDDR4-2133を32GBと豊富に実装。さらに、内蔵ストレージにはPCI Express 3.0 x4に対応する512GBの超高速SSDを採用。SATA接続のHDDに比べて約26倍、SATA接続SSDに比べて4倍のアクセス性能を誇り、非常に快適に利用できるとしている。

 背面には標準でUSB 3.1対応Type-Cコネクタも用意される。ASUSによると、USB 3.1 Type-Cコネクタを搭載するオールインワンPCはこのZen AiOが世界初としている。また、24型液晶搭載のZ240ICには液晶上部に「Intel RealSense Technology」対応3Dカメラも搭載する。

 サウンド面もかなり充実しており、本体下部に6スピーカー、出力16Wの高音質ステレオスピーカシステムを搭載し、これまでのオールインワンPCにはない臨場感溢れる高音質サウンドの再生が可能と言う。OSはWindows 10を採用し、Windows 10に搭載される音声認識型パーソナルアシスタント「Cortana」を活用することで、快適な音声操作が可能となり、新たな利便性が実現されるとのこと。

 Zen AiOシリーズは、発売時期は2015年第4四半期を予定しており、現時点で価格は未定だ。

ASUSの「Zen AiO」。21.5型液晶搭載の「Z220IC」(右)と、23.8型液晶搭載の「Z240IC」(左)の2モデルを用意。
背面はシルバーで、ヘアライン処理が施されている
第6世代クアッドコアCore i7、GeForce GTX 960M、32GB DDR4-2133メモリ、512GBのPCIe Gen3 x4対応SSDなど、AiO最強スペックを誇る
GeForce GTX 960Mは、4GBのGDDR5 VRAMを搭載し、GeForce 920Mの4倍の描画能力を発揮
内蔵ストレージはPCI Express 3 x4対応の超高速SSDを採用。容量は512GBと余裕がある
背面にUSB 3.1 Type-Cコネクタを用意
AiOでUSB 3.1 Type-Cコネクタを備えるのはこれが世界初としている
24型液晶搭載のZ240ICのみ、RealSenseテクノロジ対応3Dカメラを搭載
底面に6スピーカー、出力16Wのステレオスピーカーシステムを搭載し、高音質でパワフルなサウンド再生が可能
本体側面。背面はカーブしており、側面ほど細いデザインを採用
スタンドはL字型で、液晶面のチルト角度の調節が可能
本体下部にはスピーカシステムに加え、明るさ調節ボタンやHDMI入力切換ボタンを用意
背面には、SDカードスロット、ヘッドフォンジャック、マイクジャック、Gigabit Ethernet、HDMI出力、HDMI入力、USB 3.0×4、USB 2.0×1、USB 3.1 Type-C×1がある

ProArt Monitor PA329Q

 「ProArt Monitor PA329Q」は、広色域表示対応かつ4K(3,840×2,160ドット)表示に対応するプロ向けのハイエンド液晶ディスプレイだ。液晶サイズは32型で、パネルの種類は非公開。なお、水平方向の視野角は178度と、十分に広いことがアピールされている。

 最大の特徴は広色域表示に対応している点で、Adobe RGBカバー率100%を誇り、世界最高クラスの表示品質を実現しているとする。また、デジタルシネマ規格の「DCI-P3」や、次世代放送規格「BT2020」もサポートしており、動画編集にも最適だという。もちろん、ハードウェアキャリブレーションにも対応しており、常に最高の表示環境を構築できるとしている。

 スタンドは高さ調節、チルト角度調節、スイーベルに加え、90度のピボット機構も備え、縦画面での利用も可能。映像入力端子は、DisplayPort 1.2×1系統、Mini DisplayPort 1.2×1、HDMI 2.0×1、HDMI 1.4×2と豊富に用意。また、4ポートのUSB 3.0 Hub機能も備える。

 発売時期は2015年第4四半期を予定しており、価格は未定。

広色域表示に対応するプロ向け32型4K液晶「ProArt Monitor PA329Q」
Adobe RGB 100%の広色域表示に対応するとともに、デジタルシネマ規格の「DCI-P3」や、次世代放送規格「BT2020」もサポート。写真や映像などのプロ用途に対応する
パネルの種類は非公開だが、視野角は178度と十分に広い
ハードウェアキャリブレーションにももちろん対応
側面。直線的なデザインを採用している
スタンドは、高さ調節、チルト角度調節、スイーベル機構を備える
ピボット機構も用意され、縦画面での利用も可能
底面側に、DisplayPort 1.2×1、Mini DisplayPort 1.2×1、HDMI 2.0×1、HDMI 1.4×2を用意
左側面にはUSB 3.0×4ポートのHub機能も備える

(平澤 寿康)