イベントレポート

圏外でもスマホでチャットができるgoTenna

「goTenna」

 米goTennaは、電話が圏外でもスマートフォンによるチャットを可能にする通信デバイス「goTenna」をCES会場で展示している。

 goTennaは、一言で言うと、トランシーバーのデジタル版。goTennaは151~154MHz帯の長距離電波を送受信可能で、山の中や海の上など携帯電話の電波が届かない場所にいても、互いに電波で通信できる。また、goTennaはBluetooth 4.0 LEでスマートフォンとも通信でき、トランシーバー同士で音声をやりとりするように、専用のアプリを使って、圏外の場所でも、スマートフォンでgoTennaを持ったユーザー同士でテキストを送受信できるようになる。

 1回に送信できる文字数は160字まで。チャットは1対1やグループ間でも可能で、通信は暗号化されている。ただし、緊急時にはテキストを暗号化せずブロードキャストすることも可能で、例えば遭難の際にその機能を使って、近くにいる知らないgoTennaユーザーに緊急メッセージを送ることもできる。また、スマートフォンのGPSとオフラインマップを使って、定期的に移動ログを送信することもできる。

 電波の到達距離は場所によって異なるが、概ね都市では1km前後、山中では3km前後、視界の開けた海や砂漠では10km程度届く。

 対応OSはiOS 7以降およびAndroid 4.3以降。本体サイズは147.3×25.4×12.7mm(幅×奥行き×高さ)、重量は56.7g。メモリを内蔵し、スマートフォンがなかったり、バッテリが切れた場合でも100件までのメッセージを記録可能。バッテリ駆動時間は、連続送受信時で30時間。

 現在米国では予約受付中で、2台セットの予約特価は149.99ドル。出荷は第2四半期の予定。月額利用料などはかからない。

ストラップのカラーリングは4色で、青と緑、オレンジと紫がそれぞれ対になる

(若杉 紀彦)