イベントレポート

MSI、USB 3.1対応マザーボードやHaswell-E対応マザーボードを展示

~SATA Express対応WD製SSD/HDDデュアルドライブも

会期:6月3日~7日(現地時間)

会場:

Taipei World Trade Center NANGANG Exhibition Hall

Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1

Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3

Taipei International Convention Center

 COMPUTEX TAIPEI 2014会場のMSIブースで、USB 3.1をオンボードで搭載するマザーボードや、Haswell-E対応となるIntel X99 Expressを搭載するマザーボードを展示した。これらを展示するのはMSIいわく世界初とのこと。また、同時にSATA Express対応マザーボードを利用し、HDDメーカーのWDとコラボレーションし、SATA Express対応3.5インチHDD/SSDコンボドライブの動作デモが行なわれていた。

 まず、USB 3.1対応マザーボード。「World's 1st USB 3.1 Motherboard」とだけ記された型番の存在しない未発表モデルで、これが初公開となる。MSIとの関係が深いコントローラチップメーカーとの協力により、Intel Z97 Express搭載マザーボード「Z79S SLI PLUS」をベースに、いち早く実装を実現したとのこと。

 マザーボードのI/Oパネル付近にUSB 3.1コントローラチップが搭載され、2ポートのUSB 3.1ポートを備える。搭載されているUSB 3.1コントローラチップはASMedia Technology製。ポートのコネクタは、上下の向きによらず利用できる「Type-C」コネクタではなく、USB 3.0と同等のものを採用。残念ながら、実際の動作デモは行なわれていなかったが、今回実際に搭載製品が展示されていたことから、USB 3.1対応製品の登場も間近に迫っていると言えそうだ。なお、発売時期や価格などは未定。

USB 3.1対応のマザーボード未発表モデル。MSIいわく世界初の展示とのこと。「Z79S SLI PLUS」をベースとしている
背面I/Oパネル部に2ポートのUSB 3.1ポートを用意。コネクタ形状はUSB 3.0同様だ
USB 3.1コントローラチップ。表記からASMedia Technology製と分かる

 次に、Intel X99 Express搭載マザーボード。こちらも「World's 1st DDR4 X99 Motherboard」とだけ表記された、型番の存在しない未発表モデル。もちろん今回が初公開で、COMPUTEX期間中のみ公開が許されたとのこと。Haswell-Eこと次世代Core i7 Extreme Editionに対応するマザーボードで、DDR4対応のメモリソケットが8本用意されている。対応メモリはDDR4-2666(オーバークロック動作)で、最大64GB搭載可能。CPUソケットはLGA2011-v3で、従来のLGA2011との互換性はない。

 拡張スロットは、PCI Express x16スロットが4本、PCI Express x1スロットが2本。スペック表にはSATA 6Gbps×8以外に、M.2 10Gb/s、SATA Express 10Gb/sといった表記も見られ、基板上にパターンも存在するものの、コネクタは実装されていなかった。また、I/Oパネルも多くが未実装となっており、まだ製品版にはほど遠いという印象。最終的な仕様もまだ固まっていないそうで、詳細は今後の発表待ちとなる。発売時期や価格も未定だ。

Intel X99 Express搭載の未発表マザーボード。こちらも型番はなく参考展示とのこと
CPUソケットはLGA2011-v3。左右にDDR4対応メモリソケットが8本用意され、DDR4-2666対応メモリを最大64GB搭載可能とのこと
拡張スロットは、PCI Express x16スロット×4本、PCI Express x1スロット×2本を用意
基板右下にはSATA Expressコネクタのパターンがあるが、コネクタは未実装だった

 これら未発表マザーボード展示コーナーの横には、SATA Express対応マザーボード「Z97S SLI PLUS」を利用し、SATA Express接続対応3.5インチドライブのサンプル品の展示が行なわれていた。このSATA Express対応ドライブは、WD製の「WD40RUNVS」という型番のWD Blackシリーズに属するもの。もちろん未発表モデルで、展示品にも“技術デモ”との表記が印刷されている。

 このドライブは、容量128GBのPCIe接続対応SSDと容量4TBのHDDを同時搭載するデュアルドライブとのこと。詳しい仕様などは不明だが、容量128GBのSSDと容量1TBのHDDを2.5インチHDDサイズに同時搭載した「WD Black2」に近い仕様の製品と思われる。マザーボードとは1本のSATA Expressケーブルで接続されていたが、SATA Expressの速度であれば、1本でもSSDとHDD双方の速度を最大限に引き出せるものと考えられる。

 この展示は、WDとのコラボレーションにより実現されたという。ベンチマークテストなどは行なわれていなかったが、稼働中のマザーボードに接続されており、展示されていたのも実際に動作するサンプル品とのこと。また、SATA Express対応のHDD/SSDデュアルドライブはこれが世界初の展示とのことだ。

WDとのコラボレーションでSATA Express対応SSD/HDDデュアルドライブの動作デモを世界初展示
ドライブの型番は「WD40RUNVS」で、WD Blackに属するモデル。容量128GBのPCIe接続対応SSDと容量4TBのHDDを同時搭載しているという

(平澤 寿康)