イベントレポート
【ASUS R.O.G編】シリーズ初のMini-ITXマザーボードを発表
~Haswell搭載ゲーミングPC新モデルなども
(2013/6/5 00:00)
- 会期:6月4日~8日(現地時間)
- 会場:
- Taipei World Trade Center NANGANG Exhibition Hall
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3
- Taipei International Convention Center
台湾ASUSは、昨日(6月3日)の発表会に続き、本日(6月4日)同社のゲーミングPC向けブランド「Republic of Gamers」(R.O.G)の発表会を開催した。
2012年の発表会では、オーバークロック(OC)時などに前面や上部がモーターで開閉するギミックを備えるフルタワーゲーミングPC「Tytan CG8890」など、意欲的な製品が発表された。それに対し今年は、そのような目をひく製品の発表こそなかったが、発表製品は粒ぞろいだった。
MAXIMUSシリーズ2製品を発表
今回の発表会で最も注目を集めたのが、OC向けマザーボードの最新モデルとなる「MAXIMUS VI」シリーズだ。MAXIMUS VIシリーズのうち、最上位の「MAXIMUS VI EXTREME」や「MAXIMUS VI HERO」、Micro ATX仕様の「MAXIMUS VI GENE」はすでに発表済みとなっているが、今回新たに、ATX仕様の「MAXIMUS VI FORMULA」と、Mini-ITX仕様の「MAXIMUS VI IMPACT」の2製品が発表となった。
MAXIMUS VI FORMULAは、MAXIMUS VI EXTREMEの直下に位置付けられるATX仕様のマザーボードだ。チップセットはIntel Z87 Expressを搭載し、Haswellこと第4世代Coreプロセッサに対応。マザーボード表面には、「SABERTOOTH Z87」など「TUF」シリーズのようなマザーボード全面を覆う「ROG Armor」が装着されるとともに、裏面にも冷却性能を高めるとともに基板のたわみを抑えるリアパネルも装着。CPUソケットまわりの電源回路を覆うヒートシンク「CrossChill」は、水冷による冷却に対応。これらにより、従来の空冷システムに比べて23度低い温度で運用できるという。
ほかにも、高効率なデジタル電源回路「Extreme Engine Digi+ III」の採用、S/N比120dBの高音質サウンド回路「SupremeFX」、NGFF(Next Generation Form Factor)対応SSDが利用できるM.2インターフェイスの搭載、IEEE 802.11acおよびBluetooth 4.0対応のコンボカード「mPCIe Combo II card」の同梱などの特徴がある。
もう一方のMAXIMUS VI IMPACTは、MAXIMUSシリーズとして初となるMini-ITX仕様のマザーボードだ。マザーボード上部には、アドオンカード形式の8+2フェーズデジタル電源回路「Impact Power」を搭載。また、マザーボード下部にはS/N比115dBの高音質サウンドカード「SupremeFX Impact sound card」や、IEEE 802.11acおよびBluetooth 4.0対応のコンボカード「mPCIe Combo II card」が搭載される。
こちらは、高性能な超小型PCの自作に最適で、発表会でもGeForce GTX 670搭載コンパクトビデオカード「GTX670-DCMOC-2GD5」と同時に紹介されるとともに、MAXIMUS VI IMPACTとGTX670-DCMOC-2GD5を搭載した小型キューブPCも展示されていた。小型の高性能ゲーミングPCを自作する場合の、かなり有力な選択肢となりそうだ。
MAXIMUS VI FORMULAおよびMAXIMUX VI IMPACTの発売時期や価格は未定だ。
Haswell搭載ゲーミングPCを発表
R.O.GブランドのゲーミングPCの新モデルも2製品発表された。
まず1製品目は、17.3型フルHD液晶搭載のゲーミングノート「G750」。CPUに第4世代Core i7、GPUにGeForce GTX 770M(GDDR5 3GB)を搭載する、フラッグシップゲーミングノートだ。メインメモリは最大32GBまで搭載でき、ストレージは2TB/1TBのHDDまたは256GB SSDを搭載でき、デュアルドライブ構成に対応。また、「ASUS SonicMaster audio technology」に対応し、ゲームのサウンドクオリティを飛躍的に高められるとしている。
2製品目は、タワー型デスクトップの「Tytan G30」だ。CPUにCore i7-4770Kを搭載し、水冷のCPUクーラーを採用することで、ワンタッチで4.1GHzのオーバークロック動作を実現する「Turbo Gear」をサポート。また、ケースは「Tytan CG8890」のような開閉ギミックこそないものの、効率の良いエアフローを実現し、優れた冷却能力を誇るとしている。
ビデオカードは、GeForceの最強モデルを搭載。リリースではGeForce GTX 780となっているが、発表会で展示されていたTytan G30のポップでは、GeForce GTX 670と表記されており、搭載カードの異なるバリエーションモデルが存在するようだ。メインメモリはDDR3-1600の8GB(デュアルチャネル)、2TBのHDDと128GBのSSD、BDyドライブなどを搭載する。
加えて発表会では、「Tytan G50」という型番のデスクトップPCも展示されていた。見た目はTytan G30とほぼ同等で、搭載CPUもCore i7-4770Kとなっているが、こちらはTurbo Gearで4.5GHzまでオーバークロックされるという。また、ビデオカードもGeForce GT 780となっており、こちらがフラッグシップモデルとなる。メインメモリはDDR3-1600の16GB(デュアルチャネル)、ストレージは2TB HDDに加えて128GB SSD×2台のRAID 0構成、Blu-rayドライブなどが搭載される。
これらゲーミングPCの発売時期や価格は未定で、日本での発売についても未定だそうだ。
水冷と空冷双方に対応するビデオカード
ビデオカードの新製品としては、水冷と空冷の双方に対応するゲーミング向けビデオカード「ROG Poseidon graphics card」を発表した。水冷と空冷を同時に利用できる「DirectCU H2O」というハイブリッドタイプの冷却機構を搭載。これにより、空冷のみの冷却に比べて31度冷却性能が高まるとしている。
搭載GPUは、GeForce 700シリーズとしているが、GeForce 700シリーズのうちどれが搭載されるのかは不明。発売時期や価格も未定だ。