Xperia PとXperia Uを発表
Mobile World Congress 2012の開幕を翌日に控える2月26日(現地時間)、Sony Mobile Communicationsは、バルセロナ市内でプレスカンファレンスを開催。同社の次世代スマートフォン「Xperia NXTシリーズ」の新モデルとして、「Xperia P」と「Xperia U」の2製品を発表した。これらは1月にラスベガスで開催されたInternational CESで発表された「Xperia S」に続く製品となり、NXTシリーズは、S/P/Uのラインナップが整う。PとUはグローバルモデルとして2012年第2四半期に出荷を予定する。出荷時に搭載されるOSはAndroid 2.3(Gingerbread)だが、同四半期中にAndroid 4.0(Ice Creame Sandwitch)へのアップグレードを予定している。
発表済みの「Xperia S」は、Mobile World Congressの開催期間となる今週中にバルセロナ市内のSonyストアで発売されるとともに、順次世界各国での出荷がはじまる見通しだ。今回発表されたPとUはいずれもグローバルモデルとしてのアナウンスであり、日本市場における具体的な製品展開については明らかにされていない。
Sony Mobile Communicationsは、Ericssonが保有していたSony Ericssonの50%株式をSonyが取得。2月15日(中央ヨーロッパ時間)付けで、Sonyの完全子会社となった。今回のプレスカンファレンスは、Sony Mobile Communicationsとして行なう初めての製品発表会でもある。
4月1日付けでSonyの社長兼CEOへの就任が決定している平井一夫次期社長が登壇 |
プレスカンファレンスにはSony Mobile Communicationsの社長兼CEOであるBert Nordberg氏が登壇。さらに4月1日付けでSonyの社長兼CEOへの就任が決まっている平井一夫次期社長も登壇して、ハードウェア、ソフトウェア、そしてコンテンツを総合的に提供できる企業として『One Sony』を強調した。
●アルミニウム一体形成のボディとSmartDock機能が特徴のXperia P
Xperia PはNXTシリーズの中ではミッドレンジにあたる製品。モバイルブラビアエンジン搭載の4型パネル(960×540ドット)は、新たにWhite Magicディスプレイ技術を採用する。これは、海岸やゲレンデなどの周囲が明るく、一般的には見にくい環境下でもスクリーンが明るく見える技術とのこと。搭載するプロセッサは1GHzのSTE U8500デュアルコア。サイズは59.5×122×10.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は120g。カメラは約800万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」。内蔵メモリは16GB。モデム機能はUMTS/HSPAが850/900/1,900/2,100MHz、GSM/GPRS/EDGEが850/900/1,800/1,900MHz。バッテリ容量は最大で約1,305mAh。
ボディはアルミニウム一体形成で、NXTシリーズの共通デザインとなる下部の透明部分はXperia Sから継承されている。本体にはNFCも搭載され、1月のInternatinal CESで発表されたXperia SmartTagsをはじめ、今後のNFC対応デバイス、対応アプリケーションとの連携を図れるとしている。なおアルミニウムボディということで、NFCの近距離無線のアンテナ配置が気になるところだが、背面カメラ周囲へ配置することによって、金属による遮蔽を避ける構造になっているとのこと。
Xperia Pには専用のSmartDockが用意され、HDMIとUSBを使った出力と周辺機器の接続が可能になる。ドックとの接続構造のため本体側面にあるMicro USB、Micro HDMIの各端子にはカバー等は付いていない。カラーバリエーションは、シルバー、ブラック、レッドの3色から選択できる。
●本体着せ替え機能に加えて「Floating Prism」が多色になったXperia U
Xperia Uは3.5型パネル(854×480ドット)のコンパクトモデル。前述のPとは異なり、プラスチックのボディを採用する。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色だが、ブラックモデルにはブラックとピンク、ホワイトモデルにはホワイトとイエローの下部キャップがそれぞれ付属して、本体自体の着せ替えが行なえる仕様となる。
またXperia Uには、Xperia S/P、そして日本市場向け製品であるXperia NXやacro HDと同様に下部に透明な構造部分「Floating Prism」がある。これらはいずれも白色LEDで点灯していたが、Xperia Uでは白色だけでなく、オレンジ、マゼンタ、ブルー、グリーンなど多色にわたって点灯が可能。例えば音楽再生中はアルバムジャケットに合わせた色を点灯させたりできるほか、ギャラリーに表示した写真などに合わせた色で点灯する。また壁紙などにあわせて任意の色にもできる。
搭載されるプロセッサは、Xperia Pと同様に1GHzのSTE U8500デュアルコア。本体サイズは54×112×12mm(同)で、重量は110g。内蔵メモリは8GB。モデム機能はUMTS/HSPAが850/900/1,900/2,100Hz、GSM/GPRS/EDGEが850/900/1,800/1,900MHz。バッテリ容量は最大で約1,320mAh。約500万画素のカメラ機能を搭載するが、こちらは裏面照射型ではない。
(2012年 2月 27日)
[Reported by 矢作 晃]