【CES 2012レポート】Mac/iOS関連製品編
~USB Hub付きEthernetアダプタやタブレット向け充電台など

会期:1月10日~13日(現地時間)
会場:Las Vegas Convention Center/The Venetian



 iLounge編に続いて、2012 International CES会場内で見かけたMac関連製品およびiOS関連製品を紹介する。

 jWIN ELECTRONICSのiOS関連製品ブランド「iLuv」。LVCCのセントラルホールに大きなブースを構えている。iOSデバイス向けのみならず、Mac向け製品、Samsung Mobile向け、Amazon Kindle向け製品なども新たにラインナップに加えて、来場者の注目を集めていた。ケースなどを中心に数多くの製品が展示されているが、機能性がある製品を中心に、いくつか紹介する。

統一されたデザインのMac向けケーブルとアダプタ。Apple純正品同等の互換アダプタもあれば、オリジナル製品もある。中でもユニークなのはUSB Hub機能も付いたEthernetアダプタ「iCB708」。主にMacBook Airをターゲットとした製品と想像される。いずれも今回は製品デザインの紹介だけで、価格や発売時期は明らかにされていない
トラベルアダプタ「Dream Traveler」は旅行用品として重宝しそうなACタップ。今回のような取材には便利そうだ。ACコンセントが3口、USB充電が2口、さらに30ピンコネクタ充電を1口備える。ACコンセントがあることで、2Aクラスの出力を要求するデバイスでも安心して充電ができる。30ピン部分はスライド式で収納可能だが、同期機能はない。69.99ドルで5月頃に出荷を開始とのこと「Cute Sync」。シンプルなキーホルダースタイルの充電&同期ケーブル。iOSデバイスとスマートフォンデバイス側はそれぞれ30ピンコネクタ、microUSBコネクタになっている
iPadをはじめとするiOSデバイスをPCのように利用するThe Workstationシリーズ。標準モデルの「The Workstation」はキーボードがスライド式で、引き出して利用する。一方の「The Workstation Pro」のキーボードはBluetooth接続。いずれ2wayのスピーカーを内蔵し、専用アプリをiTunes Storeからダウンロードして利用する。「The Workstation Pro」は、Galaxy Tab 10.1/8.9対応の製品も登場する

 OtherWorldComputingがNewerTechnologyのブランドで参考出展していた拡張ボックス。MacでもPCでも利用できるが、フットプリントをMac miniの大きさに合わせていることや、光学式ドライブが廃された現行Mac miniの拡張としてスロットローディング式の光学式ドライブが付いているので、主なターゲットはMac miniということで間違いないだろう。名称は「mini STACK MAX」。

 背面を見るとインターフェイスが数多く付いていてわかりにくいが、メインインターフェイスはUSB 3.0。Macから利用する場合はUSB 2.0になるが、USBのBコネクタを本機側に接続することで、光学式ドライブと前面にあるSDXCカードリーダ、および3ポートのUSB Hub機能が利用できる。

 USBポートのうち1つは2.1Aの出力に対応しているので、タブレットなど充電に高出力を要求する製品の充電にも対応する。また、最大4TBまでのHDD 1台が内蔵される。HDDとしてはFireWire 800、eSATAのインターフェイスも利用できるが、前述したUSB接続とどのような形で分離あるいは融合させるのかは不明。内部に接続先切り替えのスイッチなどがあるのかも知れないが、会場内では確認できなかった。内蔵されるHDDの容量に応じて価格は上昇するが、現時点では価格、発売時期ともに未定となっている。

NewerTechnologyブランドで発売されるMac miniをメインターゲットにした拡張ボックス「mini STACK MAX」。機能的にはMacとPCの区別無く利用できる

 エレキギター用のインターフェイスアダプタ「iRig」の発売で一躍名を馳せた音楽系インターフェイスとアクセサリの雄、IK Multimedia。今回のCESではモバイルDJミキサーの「iRig MIX」と、指向性小型マイク「iRig MIC Cast」を発表した。前者はクロスフェード、イコライザー、ボリュームフェーダーなどのDJ向け機能を搭載するモバイルミキサー。iTunes Storeからダウンロードできるアプリ「DJ Rig」を使って、自動同期などもできるという。価格は99.99ドル。

 「iRig MIC Cast」は、iOSデバイスのヘッドフォンジャックに差して集音する指向性小型マイクロフォン。カンファレンスなどの録音にも利用できる。本体には出力端子も備えており、モニターアプリを利用することで、録音状態の確認が同時にできる。価格は39.99ドル。

 ほかにも、次週に開催される音楽系のイベントで正式発表が予定されている「iRig PRE」、「iKlip STUDIO」も参考展示されていた。「iRig PRE」は3ピンのXLR入力端子に対応するマイクロフォン入力をゲインコトンロールしながらiOSデバイスにも取り込むことができるプリアンプ。「iKlip STUDIO」はiPad向けに角度が変更可能なスタンドとなる。

モバイルDJミキサーの「iRig MIX」。2つのiOSデバイスからの入力、そしてギター、ボーカルマイク等からの音源をMIXする指向性小型マイクロフォンの「iRig MIC Cast」。録音状態の同時確認もできる次週正式発表予定ということで、CESには参考展示された「iRig PRE」

 タブレットのビジネス需要が徐々に増加しつつあることを背景にして、一括充電機器が少しずつ目立つようになってきた。KANEXは最大で4台を同時に充電できる充電台の「Sydnee」を発表。いずれも2.1A出力に対応するUSBの電源出力4ポートを備えている。今四半期中に149.99ドルで出荷予定。

 一方、XtremeMacはスケーラブルに展開。既存の製品も含めて、1台、2台、3台、5台の充電台をラインナップした。5台のiPadに同時充電可能な「InCharge X5」も、今四半期中に149.99ドルで出荷される見通し。なお、XtremeMacの3台充電可能な「InCharge X5」は99.99ドルという価格設定。

KANEXの充電台「SYDNEE」。iPadなど最大四台のデバイスを同時充電可能。USB出力端子から2.1Aがでているので、ケーブルを変えることでiOSデバイス以外にも対応できるXtremeMacの「InCharge X5」。こちらは30ピンのドックコネクタになるので、充電可能な機器はiOSデバイスに限定されるが、前者より1台多い5台充電とケーブルのないスッキリした外観がポイントだ2011年の「iGrill」に続いて登場したのが「iShower」。防水機能の付いたユニットをiOSデバイスとBluetoothで接続して、シャワー中でも音楽が聴けるという。電源は単3形乾電池を3本使用。連続15時間の稼働が可能とのこと。価格は99.99ドル
iPadをはじめとする静電容量入力のタブレットに対応するadonitのスタイラスペン「jot」シリーズ。ペン先が特徴のあるボールジョイントになっており滑らかかつ緻密な筆致が可能。標準モデルはサイズやグリップの有無などの違いで19.99~29.99ドル。他に、iPadとのBluetooth接続をともなう筆圧感知モデルもあり、こちらは対応するアプリを利用する際には筆圧によって線の強弱を付けることができる
30ピンコネクタとmicroUSB対応の充電&同期ケーブル。microUSBからiOSデバイスへの変換アダプタとケーブルのセット品で、プラグ部分に磁石が入っており、収納時はプラグ同士がくっついて丸くなる。欧州ではスマートフォン充電にあたってmicroUSBコネクタを標準化したため、Appleもそれに従いEU圏および台湾などの一部地域で同種の純正アダプタを2011年末から出荷している。これは言うなればその互換製品にあたるもの。Apple純正品が日本国内で流通するかどうかは未定だが、この商品は3月頃より大手量販店を中心に国内販売が決まっているというGEAR4が発表した「Renew SleepClock」。見た目は一般的なスピーカー付きDockスタンドだが、専用アプリと組み合わせることで、ユーザーの睡眠の深さや睡眠のサイクルなどを学習。睡眠の最適化が行なえるようにアドバイスを行なったり、目覚ましアラームのタイミングなどを微調整することができる。専用アプリはiTunes Storeから無償でダウンロード可能。近日中に195.95ドルで出荷される見通し。
ION Audioが展示していた「iLP」。レコードのターンテーブルにiOSデバイス向けのドックが付属しており、レコードの音源をそのままiOSデバイスにMP3形式で記録できるという。レコードしかない貴重な音源のデジタル化には手軽な方法だ。MacあるいはiOSデバイス向けに大容量の拡張バッテリを提供し続けるSANHOのHyperJuiceシリーズ。新作は9,000mAhの容量を持つポータブル版で、出力はUSBが2口となる。うち1口はタブレット向けの2.1Aの高出力に対応する
種類はさまざまだが、iPadと専用アプリを組み合わせて遊ぶタイプのボードゲームを、APPGEAR、STUDIO SOPHISTIなど数社が出展している。APPGEARの製品は、ゾンビのフィギュアを駒として使って、置く場所によりゲームの展開が変わったりするもの。STUDIO SOPHISTIの「GAME CHANGER」はセンサー付きの駒とプレイ台を30ピンコネクタに接続することで、iPadの画面にでるルーレットをまわして駒を動かす双六や人生ゲームのような遊びができる

(2012年 1月 17日)

[Reported by 矢作 晃]