イベントレポート

Lenovo、第8世代Coreを搭載したYoga 920など年末商戦向け新製品を発表

~スター・ウォーズ特製天板採用モデルも、同盟軍と帝国軍から選択可能

Yoga 920

 Lenovoは、9月1日(現地時間)からドイツ連邦共和国ベルリン市で開催される世界最大の家電ショーIFAに先立って、8月31日夜に記者会見を行ない、同社の年末商戦向け新製品を発表した。このなかでLenovoは、第8世代Coreプロセッサを搭載した「Yoga 920」など同社の一般消費者向けPCのフラグシップ製品を紹介した。

 このほかにも、「Yoga 720」、「Miix 520」、そして同社のAndroidタブレット「Tab 4」と組み合わせて利用できるAmazon Alexaに対応したスマートスピーカーを発表した。

第8世代Coreプロセッサに強化され、筐体の質感も上がったYoga 920

 Yoga 9xxシリーズは、コンシューマ向け2in1デバイスのフラグシップ製品で、13.9型UHDないしはフルHDの狭額縁なディスプレイを採用したパネル回転型2in1になる。筐体は従来製品同様メタルだが従来製品よりも質感が増している。

 ヒンジ部分はこれまで多数採用されている“ウォッチバンドヒンジ”になっており、360度回転することで、PCをクラムシェルモード、ビューモード、テントモード、タブレットモードと形を変えて利用できる。また、オプションでアクティブペンが用意されており、Windows Inkなどのペン対応アプリケーションを利用することができる

本体の左側面、Thunderbolt 3とUSB PDに対応したUSB Type-C×2、オーディオ端子
本体の右側面、スイッチとUSB 3.0端子
指紋認証センサー
タッチパッド
クアッドコアの第8世代Coreを採用
液晶は13.9型UHDないしはフルHD
デバイスマネージャー表示

 CPUは第8世代Coreプロセッサを採用、メモリは最大16GB、SSDは1TB(SATA)にまで対応している。Thunderbolt 3とUSB PDに対応したUSB Type-C端子を2つ備えており、USB Type-CのACアダプタが利用できる。指紋認証にも対応。サイズは323×223.5×13.95mmで、重量は1.37kgから。

【表1】Yoga 920のスペック
Yoga 920
CPU第8世代Coreプロセッサ
GPUIntel UHD Graphics 620
メモリ16/12/8GB(DDR4)
ストレージ1TB/512GB/256GB(SATA SSD)
ディスプレイ13.9型UHD IPS/13.9型フルHD IPS(タッチ対応/アクティブペン対応-オプション)
無線2x2 IEEE 802.11ac/Bluetooth 4.1
インターフェイスThunderbolt 3(DP/PD対応)×2、USB 3.0(常時給電対応)、オーディオ端子
バッテリ駆動時間10.8時間(UHD)/15.5時間(フルHD)
サイズ(幅×奥行き×高さ)323×223.5×13.95mm
重量1.37kg~
OSWindows 10 Home

 なお、Yoga 920の派生モデルとして、「Yoga 920 Vibes」、「StarWars Special Edition Yoga 920 Rebel Alliance」、「StarWars Special Edition Yoga 920 Galactic Empire」という3つのモデルが用意される。

Yoga 920 Vibes(写真提供:Lenovo)
StarWars Special Edition Yoga 920 Rebel Alliance(白)、StarWars Special Edition Yoga 920 Galactic Empire(黒)

 Yoga 920 VibesはCorning Gorilla Glassを利用したガラスカバーが天板に使われている製品で、ミラノのデザイナーにより特別にデザインされたカバーとなる。

 StarWars Special Edition Yoga 920は、同じくガラスカバーだが、デザインは映画スター・ウォーズの両陣営(Rebel Alliance=主人公ルーク・スカイウォーカーが属する同盟軍、Galactic Empire=ダース・ベイダーや皇帝が属する帝国軍)の紋章が入っており、購入時にどちらかを選べる。ユニークなのは、同盟軍は反乱軍であることを意識してか、わざとややくすんだ白にされており、じつに心憎い配慮となっている。

 Yoga 920は欧州では9月から販売開始予定で市場想定価格は1,599.99ユーロ(税込、1ユーロ=131円換算で約209,599円)、Yoga 920 Vibesは欧州で10月から販売開始で市場想定価格は1,699.99ユーロ(税込、同222,699円)、StarWars Special Edition Yoga 920は12月から販売開始で市場想定価格は1,699.99ユーロ(税込、同222,699円)となる。

 なお、Lenovoの日本法人レノボ・ジャパンによれば日本での販売予定はあるが、販売時期、価格に関しては未定とのことだった。

第7世代Core搭載のYoga 720、第8世代Core搭載のMiix 520も発表

 Yoga 720は12.5型フルHD液晶ディスプレイを採用したパネル回転型2in1。CPUは第7世代Coreプロセッサを採用し、メモリは最大12GB、ストレージは最大512GB SATA SSDとなっている。Yoga 920と同じようにアクティブペン、指紋認証などにも対応している。

 レノボ・ジャパンによると、Yoga 720の国内販売時期などは未定という。

Yoga 720(写真提供:Lenovo)
【表2】Yoga 720のスペック
Yoga 720
CPU第7世代Coreプロセッサ
GPUIntel HD Graphics
メモリ12GB/8GB/4GB(DDR4)
ストレージ512GB/256GB/128GB(SATA SSD)
ディスプレイ12.5型フルHD IPS
無線2x2 IEEE 802.11ac/Bluetooth 4.2
インターフェイスUSB Type-C(DP)、USB(常時給電対応)、オーディオ端子
バッテリ駆動時間8時間
サイズ(同)293×203.4×15.75mm
重量1.15kg~
OSWindows 10 Home

 Miix 520は、MicrosoftのSurfaceシリーズのように自律するキックスタンドを備えたタブレットで、着脱可能なキーボードと組み合わせて利用する脱着型の2in1となる。ディスプレイは12.2型フルHD、CPUはCore i7が第8世代(クアッドコア)で、Core i3は第7世代の製品となる。メモリは最大16GB、ストレージは最大で1TBのPCI Express SSDが選択可能になっている。

 オプションでLTEモデムを選択することが可能だが、対応バンドなどは現時点ではまだ公開されていない。前面と背面に500万画素のカメラを備えているほか、アクティブペンをサポートしている。

 Miix 520は欧州では11月から販売開始される予定で、キーボードとアクティブペンが付属して市場想定価格は899ユーロ(1ユーロ=131円換算で、117,769円)となっている。日本での販売時期は未定。

Miix 520のスペック(写真提供:Lenovo)
【表3】Miix 520のスペック
Miix 520
CPU第8世代Coreプロセッサ/第7世代Core i3
GPUIntel UHD Graphics 620/HD Graphics 520
メモリ16GB/8GB/4GB(DDR4)
ストレージ1TB/512GB/256GB/128GB(PCIe SSD)
ディスプレイ12.2型フルHD IPS
無線2x2 IEEE 802.11ac/LTE(オプション)
インターフェイスUSB Type-C、USB 3.0、SDカードリーダ、SIMカードスロット(LTEモデルのみ)、オーディオ端子
カメラ前面500万画素、背面500万画素
バッテリ駆動時間最大7.5時間
サイズ(同)300×205×15.9mm(タブレット)/300×205×15.9mm(キーボード込み)
重量880g~(タブレット)/1.26kg~(キーボード込み)
OSWindows 10 Home

Windows MRに対応したLenovo Explorerは独自のバンド調整機能が特徴

 このほかLenovoは、Windows Mixed Reality(MR)に対応したHMDとなる「Lenovo Explorer」、同社のタブレットと組み合わせて利用できるAlexa対応スマートスピーカー「Lenovo Home Assistant Pack」の2製品も発表している。

Lenovo Explorer

 Lenovo Explorerは、PC OEM各社(LenovoのほかにHP、Dell、ASUS、Acer)から発売が予定されているWindows MR対応HMD。Windows MRは、Microsoftが今年(2017年)の秋にリリースを計画しているWindows 10の次期大規模アップデート(Windows 10 Fall Creators Update、RS3)でサポートされる技術。VR/ARという両方をの要素を持つアプリケーションを利用できるようになる。

 第1世代のWindows MRのHMDは、HTC VIVEやOculus RiftといったVR HMDに近い使用感だが、最大の違いはHMDに内蔵されているカメラ(インサイドアウト・トラッカー)を利用して周囲を検知することで、プレイヤーの動きを検知する仕組みのため、外部センサーが必要ないことだ。このため、PCにHDMIとUSBケーブルを接続するだけで利用できるという使い勝手の良さが特徴となっている。

ダイヤルを回してヘッドバンドを調節する
90度チルトする仕様なのも他社と同じ

 Lenovo Explorerもそうした製品の1つで、基本的な仕様は他社と変わるところはない。ただ、HMDのヘッドバンドの調整はやりやすくなっており、後部に用意されているダイヤルを片手で回して長さを調整できるので、より簡単に調整が可能だ。

 なお、HMDだけ、HMDとMotion Control for Windows Mixed Realityとセットの2つのSKUが用意される。HMDだけの場合は349ドル(1ドル=110円換算で38,390円)、HMDとMotion Controlのセットで449ドル(同49,390円)となっている。日本での販売予定はあるそうだが、時期に関しては不明だ。

Lenovo Home Assistant Pack

 Lenovo Home Assistant Packは、同社のAndroidタブレット「Tab 4」と組み合わせて利用できるスマートスピーカーキット。Tab4と組み合わせることで、Alexaの音声認識で検索した結果をTab4の画面に表示したりといったことが可能になる。スピーカー単体で79ドル(同8,690円)という価格設定がされているが、現時点で日本でAlexaのサービスが行なわれていないので、現時点では日本での導入予定はないとのことだった。