イベントレポート
Intel、Edison/Galileoの後継小型開発ボード「Joule」を発表
~Atom T5700/4GBメモリ/16GBストレージ/Wi-Fi/USB 3.0などを搭載
2016年8月17日 12:43
Intelは、8月16日~18日(米国時間)の3日間に渡り、開発者向けイベント「IDF(Intel Developer Forum)」を開催している。
初日に行なわれた基調講演には、同社のCEOブライアン・クルザニッチ氏が登壇し、メイカーと呼ばれる電子機器をDIYで開発する開発者向けに提供してきた小型のコンピュータボード「Edison」、「Galileo」などの後継製品として、「Joule(ジュール)」――エネルギー量を示す単位ジュールの由来となっている科学者ジェームス・プレスコット・ジュールの名前に由来すると考えられる――を明らかにした。
Edisonと同じようなカードサイズにAtom SoC、Wi-Fi/BTなどを統合したJoule
Intelが公開した資料によるJouleの仕様は下表のようになっている。
Joule 570X | Joule 550X | |
---|---|---|
SoC | Atom T5700(1.7GHz) | Atom T5500(1.5GHz) |
GPU | Intel HD Graphics(4K対応) | |
メモリ | 4GB LPDDR4 | 3GB LPDDR4 |
ストレージ | 16GB eMMC | 8GB eMMC |
無線機能 | IEEE 802.11ac、Bluetooth 4.1 | |
インターフェイス | USB 3.0、CSI/DSI、GPIO、I2C、UART |
Jouleは、Atom T5700ないしはAtom T5500というSoCを搭載し、内蔵のIntel HD Graphicsを利用して4K出力が可能。メモリは4GBないしは3GBで、16GBないしは8GBのeMMCをストレージとして持つ仕様になっている。
無線はWi-Fi(IEEE 802.11ac対応)とBluetooth 4.1で、USB 3.0、CSI/DSI、GPIO、I2Cなどのインターフェイスを備えている。具体的なサイズは明らかにされていないが、Intelが公開した資料では、25セントコインと比較しており、縦は25セントコイン1つ分、横は25セントコイン2つ分ちょっとという大きさになっている。OSとしてはIntelから提供されるReference Linux IoT、Ubuntu、Windows 10 IoT Coreなど各種のOSが利用可能。各種IoT(Internet of Things)機器の開発などに活用できる。
クルザニッチ氏の講演の中では、GEがこのJouleを利用したIoTによるスマートシティーのデモを行なったほか、Joule 570Xの即売会も行なわれた。Intelによれば、日本、米国、多くの欧州諸国では、Joule 570X、Joule 550Xの開発キットが第4四半期から販売開始される予定となっている。