イベントレポート

Supermicro、GeForce/Radeon混載で3D性能向上を図るデモを展示

GeForce/Radeon混載のデモ

 Supermicroは、COMPUTEX TAIPEI 2016のブースにて、GeForce GTX 980 TiとRadeon R9 Nanoを混載したシステムを展示した。

 一般的に複数のビデオカードを用いた同時処理による性能向上を図る場合、同じビデオカードを用意する必要がある。過去には、異なるGPUでも性能向上を図れるLucid HYDRAの技術があったが、専用ハードウェアなどが必要だったため、Haswell時代にはほぼ廃れてしまった。

 しかしWindows 10に搭載されたDirectX 12では、メーカーや種類の異なるGPUを搭載しても、ソフト側で各々のGPUに異なる処理をさせることが可能となったため、こうした異種ビデオカードの混載による性能向上が再び可能となった。Supermicroのブースではこのデモを行なった。

 システムは同社のゲーミング向けIntel X99マザーボード「C7X99-OCE」を用いて、ビデオカードはXFXのRadeon R9 Nanoと、ZOTACのGeForce GTX 980 Ti AMP Extremeを混載。この上でDirectX 12対応ゲーム「ASHES OF THE SINGULARITY」をデモした。

 残念ながら筆者が訪れた時は前の客が設定を変更したため(DirectX 11モードで起動したため)、DirectX 12モードでのベンチマークを見ることができなかったが、説明によれば、この構成の場合ゲームで平均12%の性能向上が見込めるとのことだった。

デモではDirectX 12対応のASHES OF THE SINGULARITYのベンチマークを走らせていた
ベンチマーク中の画面
ベンチマーク結果は……ご覧の通りDirectX 11モードで動作していたため、Radeon R9 Nanoのみの結果となっている
正しくDirectX 12モードで動作すれば、最大で20%もの性能向上が図れるという
設定を見なおしてみたところ、確かにマルチGPUを使うモードが用意されていたのだが、ゲーム自体がDirectX 11で起動しているため有効にできなかった

 なお、同社のブースでは上記のシステムに使われたC7X99-OCEに加え、最新のIntel Z170チップセットを搭載した「C7Z170-OCE」や「C7Z170-M」といった日本未発売のマザーボードも展示されている。Z170世代ではBIOSのUIが一新され使い勝手が向上しているほか、オーバークロック耐性にも優れているとしており、展示機ではCore i7-6700Kを4.9GHzまでオーバークロック動作させていた。

C7X99-OCE
C7Z170-OCE
C7Z170-M
ブースではCore i7-6700Kを4.9GHzまでオーバークロックしてみせた