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NVIDIA、デュアルGPUとなったHPC向け「Tesla K80」

~新しいGK210コアを採用

 米NVIDIAは17日(現地時間)、スーパーコンピュータ関連のカンファレンス「SC14」に併せ、HPC向けGPU「Tesla K80」を発表した。

 現行のKeplerベースの「K40」をベースに、カードをデュアルGPU化。これにより、理論ピーク性能は2.9TFLOPS、メモリバンド幅は480GB/sec、メモリ容量は24GBと、それぞれK40の2倍を実現した。ただし、チップの詳細は公開されていないが、SP数は4,992基と、K40(2,800基)の2倍に満たないことから、1GPUあたりのSM数が少ないか、一部が無効化されているものと思われる。なお、チップのコードネームはGK210で、GK110とは似ているが異なるものだという。

 サーバーメーカーでは、Cray、Dell、HP、Quantaなどが同製品の採用を表明している。

 また、2016年登場予定の次期GPU「Pascal」において、POWERプラットフォームではCPUを含むGPU間インターコネクト「NVLink」に対応し、GPU間の通信速度を最大で現行のPCI Expressの5倍となる80GB/secに引き上げているが、これについてオークリッジ国立研究所がすでに2017年にPOWERとデュアルGPU+NVLink構成で、Pascalのさらに次となるVoltaアーキテクチャのソリューションを採用することを発表している。

これまでのTeslaの性能とメモリバンド幅の推移
HPC系並列処理では平均してCPUの10倍の性能を実現
すでに各社が採用を表明
次期GPUでは新インターコネクトのNVLinkが実装される

(若杉 紀彦)