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VESAとMIPI、8Kを見据えた映像信号圧縮規格を策定

~最大66%のデータ圧縮を行ないスマホのバッテリ負荷を低減

4月22日(米国時間)発表

 DisplayPortなどディスプレイ関連の規格策定を行なうVideo Electronics Standards Association(VESA)および、モバイル機器のディスプレイインターフェイスの規格策定を行なうMIPI Alliance (MIPI)は22日(米国時間)、ビデオインターフェイスの圧縮規格である「Display Stream Compression」(DSC)のバージョン1.0を発表した。VESA会員は無償で、非会員も350ドルで本日より利用できる。

 ディスプレイの高解像度化に伴い、ディスプレイインターフェイスを流れる映像のデータレートは増大しており、1080pでは3.5Gbpsだったものが、60Hzの4Kディスプレイでは14Gbpsになり、その先の8Kディスプレイでは50Gbpsを超える。そこで、映像信号を圧縮することで、将来のインターフェイスの簡略化やモバイル機器のバッテリへの負荷を減らすのが同規格の目的。

 DSC 1.0は、DPCM(Delta Pulse Code Modulation)、ICH(Indexed Color History)、エントロピーエンコーダ、レートバッファといった技術に基づいており、グラフィック、テキスト、静止画、動画に対して、見た目の品質を損なうことなく、最大66%の圧縮を行なうという。また、複雑でないアルゴリズムを用いることで、システムリソースへの負荷や、遅延は少ないとしている。

 同規格は、eDP v1.4およびMIPI DSI(Display Serial Interface) v1.2に統合される。

(若杉 紀彦)