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Imagination、レイトレーシングエンジンを組み込んだ「PowerVR Wizard」

3月18日(米国時間) 発表

 英Imagination Technologiesは18日(米国時間)、レイトレーシングエンジンを組み込んだモバイル向けGPU「PowerVR Wizard」ファミリーを発表。「PowerVR Wizard GR6500」のIPライセンス提供を開始した。

 PowerVR Wizardは、「Rogue」アーキテクチャを採用する「PowerVR Series6XT」をベースに、レイトレーシング処理のためのエンジンを組み込んだモバイルGPU。リアルタイムのライティング処理やソフトシャドウ、反射/透過処理などをモバイルプラットフォームで実現できる。

 その1製品であるPowerVR Wizard GR6500では、600MHz動作時に300MRPS(Million Rays Per Second)、100MDTPS(Million Dynamic Triangles Per Second)の性能を持つ。シェーダ処理は、Rogueアーキテクチャに基づき、計128個のALUを持つ4つのUSC(Unified Shading Cluster)を搭載。600MHz動作時に、32bit浮動小数点演算で150GFLOPS、16bit浮動小数点演算で300GFLOPSの性能となる。Series6同様にテクスチャ、フレームバッファ、ジオメトリの圧縮技術であるPVR3Cもサポートする。

 対応APIは、OpenGL ES 3.x、OpenGL 3.x、Direct3D 11 Level 10_0、OpenCL 1.x、OpenRL 1.x。

 同時にUnity Technologiesが、ゲームエンジンの「Unity 5」でPowerVR Wizardを用いたレイトレーシングを採用することが表明されている。

PowerVR Wizard GR6500のブロック図

(多和田 新也)