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AMD、メモリをオンチップ化した組み込み用「Radeon E8860」

「Radeon E8860」
2月25日 発表

 米AMDは25日、組み込み用GPU「Radeon E8860」を発表した。

 組み込み用で初めてGCN(Graphics Core Next)アーキテクチャ世代の製品。既存の「Radeon E6760」と比べ、ワットあたりの3D性能は92%、単精度浮動小数点演算性能は33%強化されている。

 SP数やメモリインターフェイスの仕様は、「Radeon R7 250X」、「Radeon HD 7770 GHz Edition」と共通だが、組み込み向けということで、メモリGPUコアともクロックが抑えられ、TDPも低くなっている。また、メモリはGPUの基板上に封止するマルチチップモジュール(MCM)形状となっているのも通常のGPUから大きく異なる。チップ単体のほか、MXMやPCI Expressカードの形態でも提供する。

 主な仕様は、SP数が640基、コアクロックが625MHz、メモリは128bit接続のGDDR5で、メモリクロックは1,125MHz。製造プロセスは28nm、TDPは37W、チップサイズは37.5×37.5mm。対応APIは、DirectX 11.1、OpenGL 4.2、OpenCL 1.2など。H.264のエンコーダ、H.264/VC-1/MPEG-4/MPEG-2のデコーダを搭載し、4K出力にも対応。

 単精度浮動小数点演算性能は768GFLOPSで、NVIDIAの同TDP帯の製品と比べ、3D性能は22%、ワット当たりのCPU性能は61%高いとしている。

(若杉 紀彦)