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トレンドマイクロ、シンプル/軽快を追求しクラウド連携を活用した写真管理デバイス

JewelryBox
7月19日 発売

価格:オープンプライス

 トレンドマイクロ株式会社は、クラウドを活用する写真管理デバイス「JewelryBox」(ジュエリーボックス)を7月19日に発売する。同社直販サイトでは予約を開始した。価格はオープンプライスで、直販価格は16,800円。

 同社の調査では、コンシューマユーザーが残すデータは写真が最も多い一方、その3割はバックアップを取っておらず、半数以上がPCの故障などでデータを失った経験を持つ結果が出ているという。“世代、ITの知識を問わず写真を簡単/安全に思い出を残す”をコンセプトに、「セキュリティと使い勝手の両立」、「マルチプラットフォーム/OSへの対応」、「セキュリティベンダーによるデータ保護」といった同社のノウハウを元に開発された製品となる。

製品投入の背景などを説明した、トレンドマイクロ取締役副社長 日本地域担当 グローバルコンシューマビジネス担当の大三川彰彦氏
製品紹介を行なった同社執行役員Consumer CBU統括部長兼コンシューマビジネス統括本部 コンシューママーケティング部 統括部長の吉田健史氏
JewelryBoxの主な特徴

 本体は丸みを帯びたボディで、HDMI出力でTVなどに接続し、操作は主にリモコンで行なう。本体色は白と黒の2色。本体サイズは154×154×55mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約320g。

 本体上部にUSB 2.0、SDカードスロットを備え、デジカメをUSBケーブルで接続、またはSDカードを挿すことで、自動的にJewelryBox本体内に備える16GBのストレージへの転送、併せてクラウド側への転送も行なわれ、本体とクラウドの内容は常に同期されるようになっている。ネットワークインターフェイスは、EthernetまたはIEEE 802.11b/g/n。

本体上部にUSB 2.0端子とSDカードスロットを装備
背面にEthernet。IEEE 802.11b/g/nに対応した無線LANも搭載
付属のリモコン。カーソル/決定キーや戻る、メニューなどのボタンが並ぶ

 また、データ転送時にデジカメ/SDカード内のデータを自動的に削除するなどの設定も行なえる。

 スマートフォン/タブレットからの写真転送機能も備え、専用アプリが提供される。転送方法は、手動設定のほか、JewelryBoxと同一ネットワークに入った段階で自動転送するようアプリインストール時に設定することもできる。また、3Gなどのデータ回線経由でクラウドへ転送することもでき、クラウドへ直接転送した場合でもJewelryBox本体と同期される。スマートフォンアプリの対応OSはiOS 5以降、Android 2.2/2.3および4.0以降。

【お詫びと訂正】スマートフォンアプリの挙動について事実と異なる部分がございましたので記述を改めました。

 保管された写真の閲覧/活用については、ユーザーインターフェイスを極力にシンプルにするよう設計し、「見ただけで誰でも分かる」としている。また、軽快な動作にも注力しており、実は本体/クラウドへデータを記録する際に自動的に1,920×1,080ドット(写真)、HD解像度(動画)へそれぞれリサイズする仕組みとなっている。リサイズについては、クオリティの最適化にこだわり「大画面TVやスマホでの閲覧はもちろん、プリントしても差が分からないクオリティ」としている。

 写真の閲覧はTVに接続した本体のリモコンによる操作や、先述のスマートフォンアプリ、そしてPC用のアプリケーションも用意される。スマートフォンやPCからアクセスする際は、ネットワークによって参照するデータが異なり、JewelryBoxと同一ネットワークにある場合は本体側、それ以外のネットワークからアクセスした場合はクラウド側のデータが参照される。PC用アプリケーションの対応OSはWindows XP/Vista/7/8。なお、クラウドサービスにWeb UIは用意されず、JewelryBox本体または各アプリケーションからのアクセスによる閲覧のみに対応する。

 SNSやメール共有機能なども備え、メール転送の際にはデータを直接添付したりはせず、クラウドを参照する仕組みとなる。もちろん、個別にクラウド上の写真のURLを取得することもできる。

 さらに“丸ごと共有”という機能を備えており、ほかのJewelryBoxを持つ人と、自分のJewelryBoxの内容を共有することもできる。これはクラウド側のデータを見る権限を、ほかのJewelryBoxユーザーに付与するもので、遠隔地の肉親などに写真を見せることができる。

 対応フォーマットはJPEG、PNG、QuickTime、Quick Time Motion JPEG、Motion JPEG、MPEG、AVCHD、MP4。

TVに表示したJewelryBox本体のユーザーインターフェイス
写真表示画面では、同じ日に撮影した別のデータを下部にサムネイル表示することも可能
PC用アプリケーションでの閲覧画面もほぼ同じUIだが、写真の削除やダウンロードなどPCやスマートフォンアプリでしか行なえない操作もある
データ取り込み時にデジカメ内のデータを自動削除するなど、“かんたん”さを重視した設定なども用意している

 なお、クラウドサービスは初年度についてはJewelryBoxの本体価格に含まれるが、2年目以降は月額480円の「おもいでバックアップサービス」の購入が必要になる。もしクラウドサービスへ加入しなかった場合でも、本体側のストレージへのデータ転送および閲覧は可能。

(多和田 新也)