パナソニック、個人向けのドキュメントスキャナ「ラクトリー」

KV-S1026C

11月16日 発売
価格:オープンプライス



 パナソニックは、個人向けのドキュメントスキャナ“Ractory(ラクトリー)”「KV-S1026C」、「KV-S1015C」を11月16日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は前者が55,000円前後、後者が4万円前後の見込み。

KV-S1015C

 パナソニックが1993年から開始している業務用ドキュメントスキャナで培った技術を投入した初のコンシューマ向け製品。紙の搬送路にこだわったプロ仕様と、3つのファンクションボタンによる個人向けらしい使いやすさを取り入れた。

 ADF(オートドキュメントフィーダー)部は独自のアクティブローラーを設け、紙を順番にフィードしやすいよう用紙の先端を自動的に揃える機構を設けた。また、左右独立回転の給紙ローラーにより、傾いて給紙した場合もジャム(紙詰まり)を防げるという。

 超音波センサーによる重送検知にも対応。重送された場合ソフトウェアで検出し、そのまま継続するか、一時停止するかを選択可能。また、封筒や便箋付きの原稿など意図した原稿を重送する場合に、S0126Cでは本体ボタン、S1015CではPC画面操作でスキップできる機能を備える。

 さらに、給紙から排紙までをストレートで行なう搬送路によって、薄紙から厚紙までに対応。S1026Cでは20g/平方mの薄紙(伝票など)、S1015Cでは40g/平方mの薄紙(レシートなど)をサポートする。厚紙はいずれも209g/平方mまで。また、読み取りセンサーも紙の厚みに応じて上下する仕組みで、画像がボケないという。

 本体にファンクションボタンを3つ設けており、各種機能へのショートカットを割り当てられる。デフォルトでは1番がフォルダー保存、2番がメール添付、3番がプリントとなっている。機能割り当てはボタンの長押しででき、利便性を高めた。

 また、原稿を置くだけでスキャンが行なえる「おくだけスキャン」機能を備える。上記のファンクションボタンとは排他利用になるが、1枚だけスキャンしたい時などは、本体の給紙トレイを立てなくても、本体背面に原稿を挿しこむだけでスキャンされる。このため、原稿ガイドは給紙トレイではなく搬送路側に備える。名刺や身分証明書などのカードをスキャンできるカードホルダーも添付し、カードの場合表裏を1ページに自動的にまとめる機能も搭載する。

 付属ソフトは、New softのファイル管理ソフト「PageManager」、名刺管理ソフト「BizCard」とパナソニック システムネットワークス社の「Image Capture Plus(ICP)」。PageManagerはGoogleDocsやEvernoteと連携できる。OCRソフトや楽譜電子化ソフトなどの体験版へのダウンロードリンクも用意する。

 ドライバ自体はTWAINとISISをサポート。ハーフトン、影消し、パンチ穴除去、明るさ、コントラスト、画質、ノイズ除去、白黒反転、原稿の自動方向補正、傾き補正、ダイナミックスレッシュホールドなどの機能をドライバレベルでサポートし、TAWINやISIS対応ソフトからすべて利用できるのが特徴。

 解像度は最大600dpi。読み取り速度は、両機種ともにA4モノクロ300dpiとカラー200dpiで20ppm(40ipm)、カラー300dpiで13ppm(26ipm)。モノクロ200dpi時のみ、S1026Cが30ppm(60ipm)となる(S1015Cは20ppm(40ipm))。対応用紙は最大A4まで。ADF給紙容量は50枚。

 本体サイズは共通で303×177×137mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.7kg。消費電力は17W。

(2012年 9月 26日)

[Reported by 劉 尭]