2月15日 発表
価格:オープンプライス
日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は、SOHOから小中規模オフィスに向けたA4インクジェット製品3機種を発表した。ブランド名は「Officejet Pro」で、「Officejet」シリーズと「Laser Jet」シリーズの中間に位置する。価格はオープンプライス。
HPでは、ビジネス向けのインクジェット市場について、SOHOから500名以下の中堅企業が主軸としており、約128万台と規模が大きく、成長率も11%と高い、魅力的なマーケットとしている。
この市場では、購買を決定する要素は、「価格」「印刷速度」「印刷画質・品質」の3つで、それを満足させるために新エンジンを投入した。
インクは新開発の4色顔料インクで、型番は「HP95x」。インクタンクとヘッドが一体となっており、インク交換時にヘッドも交換される。インクタンクの容量は増え、黒は2,300枚、カラーは1,500枚分の印刷が可能。
用紙コストを除いたA4カラー1枚のランニングコストは、約6.27円で、前モデルの「Officejet 8500A Plus」の約6.6円や、同クラスのライバル機種の約7.3円~約10.6円を下回る。印刷速度も、前モデルを約30%を上回る。また、3機種とも自動両面印刷ユニットを標準装備している。
プリンタ専用機も含めて全機種が、USBのほかに有線LANとIEEE 802.11b/g/n無線LANにも対応する。これにより、ファイルをメール送信するだけで印刷できる「HP ePrint」や、iOS/Android用の印刷アプリ「HP ePrint Home & Biz」、iOS用でインク残量の確認まで対応「HP Printer Control」などの機能に対応する。また、Apple AirPrint、Google Cloud Printにも対応する。
●両面オートフィーダ付の複合機「Officejet Pro 8600 Plus」Officejet Pro 8600 Plus |
Officejet Pro 8600 Plusは、シリーズの最上位機種。直販サイトの販売価格は32,970円。位置付的にはOfficejet Pro 8500A Plusの後継機種にあたる。
A4用紙に対応した複合機で、スキャナ部分に50枚まで対応の自動両面ADF(オートドキュメントフィーダー)を採用した。スキャナはリーガルサイズの用紙にも対応する。
プリンタ部分の印刷速度はモノクロ20枚/分、カラー16枚/分。操作は、4.3型のタッチスクリーン液晶で行なう。メモリーカード(SDHC/メモリースティック対応)やUSB接続したカメラなどからのダイレクトプリント機能とFAX機能を持つ。
本体サイズは494×460×315mm(幅×奥行き×高さ)、重量は12.6kg。
●スタンダードな複合機「Officejet Pro 8600」Officejet Pro 8600 |
Officejet Pro 8600は、シリーズの中核をなす複合機。8600 Plusほどの機能はないが、必要充分な機能を備え、価格を抑えた。直販サイトの販売価格は24,990円。
A4の印刷速はモノクロ18枚/分、カラー13枚/分となる。スキャナ部分のADFは35枚まで対応するが、自動両面には対応しない。用紙サイズも最大A4までとなる。ディスプレイは2.7型タッチスクリーン液晶。ダイレクトプリント機能とFAX機能を備える。
本体サイズは494×460×300mm(同)、重量は12kg。
●2万円を切るビジネスプリンタ「Officejet Pro 8100」。Officejet Pro 8100 |
「Officejet Pro 8100」はスキャナを持たないプリンタ専用機。Officejet Pro 8000の後継機種にあたる。直販サイトの販売価格は19,950円と2万円を切る。
プリンタ部分の印刷速度はモノクロ20枚/分、カラー16枚/分と、8600 Plusと同等。プリンタ専用機だが、2型の液晶ディスプレイを持ち、インク残量などを表示できる。ダイレクトプリント機能とFAX機能は備えていない。
本体サイズは494×399×202(同)、重量は11kg。
(2012年 2月 15日)
[Reported by 伊達 浩二]