デル株式会社は、2011年12月3日、宮崎県宮崎市のデル宮崎カスタマーセンターにおいて、「親子で体験!! デルパソコン組み立て教室」を開催した。
今年で3回目となった同組み立て教室には、宮崎県内の小中学生の親子が参加。同社では、「日ごろ使っているパソコンの中がどのような仕組みになっているのか、親子で楽しく学べる機会となっている。親子でPCの仕組みについて学習したあと、実際にデスクトップPCを組み立ててもらうことで、日ごろ開けてみることのないPCの内部に、さまざまな工夫や機能がぎっしり詰まっていることを体感していただける」と、組立教室の狙いを語る。
同社が世界各国で取り組んでいるCSR(企業の社会的責任)活動の一環として、子供や若者がより技術に親しめるプログラムの1つとして位置づけている。
テクニカルサポートチームを中心に約2カ月前から準備を進めて、完成したPCを分解して、組み立て教室用のPCとして準備。参加者分の予備パーツをすべて準備し、何度もリハーサルを繰り返して、開催当日に臨んだという。
組み立てたのは、デスクトップPCの「Inspiron 620s」。参加者ごとに、同社のテクニカルサポートの担当社員がついて、組立をサポート。参加費用は、62,000円で、組み立てたPCは持ち帰ることができる。
「細かい部品が多く、配線などが難しいノートPCに比べて、デスクトップPCは内部の構造が理解しやすいというメリットがある。また、デルのPCの特徴を理解してもらいやすいという点でも今回はデスクトップPCの組み立てとした」(デル ジャパンサービス統括本部テクニカルサポート本部の金子知生ディレクター)という。
午後1時30分から始まった組み立て教室では、デル宮崎カスタマーセンター長兼コンシューマー、スモール&ミディアムビジネス本部長の小林治郎氏が挨拶。「今日は自分1人のPCを組み立てることを楽しんでほしい。組み立てたPCは、勉強や遊びに活用してもらいたい」と語った。
参加者の中には、組み立て教室としては、最年少となる小学1年生の児童も参加していた。
最初に、組み立てに使用する部品と、コンピュータ内での役割について説明。参加者は、1つ1つの部品を手に持ちながら、役割を理解していった。
組み立て作業が始まったのは午後1時50分から。まずはマザーボードの取り付けから始まった。
組み立ては午後3時35分で終了。1時間45分で組み立てたが、全員のPCが無事に起動した。
組み立て後には、カスタマーセンターの様子を見学。閉会式では、デル ジャパンサービス統括本部テクニカルサポート本部の金子知生ディレクターが「これから大人になると、PCや、大型コンピュータを利用することもあるだろうが、今日組み立てたこのPCのことを心に留めておいてほしい」と語った。
では、組み立ての様子を写真で紹介しよう。
用意された部品。宮崎カスタマーセンターで分解して用意した |
光学ドライブを搭載する | ドライブのSATAケーブルと電源ケーブルを接続する |
シャーシファンの取り付けを行ない、4本のネジで固定する |
HDDの取り付け作業。すでにHDDベゼルに固定してある | すべての部品の取り付けが完了 | フロントベゼルを取り付ける |
カバーを取り付けて、Inspiron 620sが完成 | 完成したInspiron 620s。1時間45分で組み立てた | 液晶ディスプレイを準備する |
保護シールを外す参加者も | 全員で電源をオン。参加者全員のPCが無事起動した |
特別に用意されたオリジナルステッカー。これを貼って、自分だけのPCが完成する | 完成したPCはその日に持ち帰ることができる |
デル宮崎カスタマーセンター長兼コンシューマー、スモール&ミディアムビジネス本部長の小林治郎氏は、「宮崎カスタマーセンターでは、約560人のデル正社員が勤務しており、宮崎県における地域貢献には積極的に取り組んでいる。今回のパソコン組み立て教室は、日常的な地域貢献活動に加えて、当社ならではの貢献ができるという観点から実施したもの。昨年(2010年)は年賀状作成のためのパソコン教室であり、組み立て教室は2年ぶりの開催になった」としている。
当初は、例年通り、夏休み時期の実施が検討されたが、東日本大震災の影響で節電に対する意識が高まっていたこと、本社がある神奈川県川崎市が計画停電対象地域となっていたことで、事業継続の観点から、宮崎カスタマーセンターへの機能の一部移転などを検討していたことから、組み立て教室の開催を見送った経緯がある。
「より多くの人に気軽に参加していただき、親子で楽しんでもらうという点では、小中学校の夏休み中に実施していきたい」と、来年度以降の開催についての考え方を示した。
(2011年 12月 5日)
[Reported by 大河原 克行]