コンピュータソフトウェア協会、新年賀詞交歓会を開催
~経済環境およびPC需要の回復を実感

挨拶する社団法人コンピュータソフトウェア協会の和田成史会長

1月19日 開催



 PCソフトウェアメーカーなどが参加する社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)は1月19日、東京・内幸町の帝国ホテルで、平成23年新年賀詞交歓会を開催した。

 同協会・和田成史会長(=オービックビジネスコンサルタント社長)は、「日本の経済環境は一昨年(2009年)から持ち直しはじめており、今年(2011年)は勢いが増し、秋口には一定段階まで回復するだろう。さまざまな業界団体の新年会でも明るさを取り戻していることを感じている」とし、「CSAJは、基本理念として、オープン、フェア、グローバルを掲げている。満足度の高い協会を目指す」とした。

 また、協会活動についても説明し、「ソフトウェア技術委員会では、クラウドコンピューティング研究会、CSS技術研究会、モバイル技術研究会、スマートIT研究会、パッケージソフトウェア品質基準研究会の5つの研究会体制とした。パッケージソフトウェア品質基準研究会は、各国のソフトウェアパッケージ流通の成功につながっているものであり、これをソフトウェア業界として展開していきたい。また、アライアンスビジネス研究会は累計80回の開催となり、国際委員会では中国、台湾、韓国だけでなく、タイ、ベトナム、フィリピンなどにも広がりをみせている。一方で、CAD利用者技術試験では25年間で50万人の受験者数に達した。さらにIPAと協力して、情報システム取引者育成プログラムにも取り組んでいる」などと述べた。


経済産業省・松下忠洋副大臣

 来賓を代表して、経済産業省・松下忠洋副大臣が挨拶。「IT、ソフトウェア産業は、フロンティアにある。成長産業を支える大事な役割を果たしている。明治の人たちは、自分が3日間風邪をひくと、日本の進歩が3日間遅れるという意識で仕事をしていたというが、IT産業の方々も、3日風邪をひくと、日本の技術進歩が3日遅れるという状況にある。ぜひ風邪をひくことがないように、一緒に汗をかきましょう」と語った。

 また、乾杯の音頭をとった社団法人日本コンピュータシステム販売店協会の大塚裕司会長(=大塚商会社長)は、「一昨年は前年実績を上回るかどうかが課題だったが、昨年から前年実績を上回って当たり前という状況になってきた。明るい雰囲気となってきたことを感じている。2000年以来の2巡目需要が見込まれるものの、まだ一昨年の年間1,400万台というPC出荷の規模にまでは戻っていないが、PC、PCサーバー、コピーといった製品が前年実績を上回りはじめている。人口減少が進展する中、生産性を高めるためにITは不可欠。明るい日本の実現のために、IT産業の各業界団体ががんばっていかなくてはならない」などとした。


乾杯の音頭をとった社団法人日本コンピュータシステム販売店協会の大塚裕司会長

(2011年 1月 20日)

[Reported by 大河原 克行]