12月5日、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、プロテニスプレイヤー クルム伊達公子さんを招き、ビックカメラ新宿西口店でスペシャルイベントを開催した。
日本HPは、伊達さんが2008年4月にプロテニスプレイヤーとして現役復帰してからのパーソナルスポンサー。まず、トークイベントからスタートした。
伊達さんは日本HPに対して、「常にチャレンジ精神で取り組むという企業風土が、ずっとチャレンジし続けている私とぴったり合っています。スポンサーさんの理念と私の理念がこれだけピタっと合うことも珍しいですね。おそらく私が20代の時であれば、そうでもなかった部分もあったかもしれませんが、今、このタイミングだったからこそぴたっと合うことができたんじゃないかと思います」と自分自身の理念と合致しているスポンサーであると強く感じているという。
テニス界もシーズンオフとなる時期に入り、伊達さんも現在は休養期間。残念ながらご主人であるレーシングドライバーのミハエル・クルム選手はシーズン中ということで、一緒に行動することができず、「1週間は完全にオフだったので、1人で旅行しました」とちょっと寂しいオフシーズンを迎えているそうだ。
今年1年を振り返ると、「去年に比べると苦しい試合をたくさんしたことが印象に残るシーズンでした。それだけ充実していたと言えますが」と説明した。
伊達さんが着ているウェアはアディダス製。ビックカメラがある小田急ハルクにあるアディダスショップに行けば同じウェアを購入することも可能だそう |
伊達さんがこう話すのは、2010年は全仏オープンで2009年は世界ランキング1位だったロシアのディナラ・サフィナ選手を破る大金星をあげる成果があった一方、怪我が多いシーズンだったため。2月の足首の捻挫、3月から5月の3カ月間は脹ら脛の肉離れとなり、「怪我に苦しんだ半年を送りました」と振り返る。
それだけに10月に開催された「HP JAPAN WOMEN'S OPEN TENNIS 2010」には力を入れたという。それを表すように、伊達選手は準優勝という素晴らしい結果を残した。
「去年からの第2回大会となるこの大会は、パーソナルスポンサーである日本HPさんの冠大会であり、現在のように日本での大会が少なくなっている中、皆さんにプレイを見て頂ける貴重な大会となります。アジアサーキットは本当は5大会あるのですが、少しでも良いコンディションでHP OPENに臨むために4大会に絞り混んだのですが、やっぱり大会前に疲れてしまっていましたね(苦笑)。でも、日本のテニスファンの皆さんに会場に足を運んで頂いたことが励みとなり、体力、精神力共につらい1週間でしたが、素晴らしい1週間となりました」。
ちなみに優勝していれば最年長記録となったそうだが、「それを狙って戦っていたわけではありませんから!」と断言すると会場からは笑い声も起こった。
しかし、その一方で、自身のパーソナルスポンサーである日本HPの冠大会ということで、「HP OPENの会場には、日本HPの小出社長もいらっしゃっていたので、なんとか優勝したかったのですが、力届かず、残念な結果となってしまいました」と準優勝という結果に満足できなかった悔しさを滲ませた。
その悔しさを胸に2011年も引き続き現役としてプレーを続ける。
「(現役を続けていくことは)自分との戦いであり、相手との戦いが続きます。来年は40歳を迎え、苦しいことは増えると思いますが、自分を見失わず、戦い抜きたいと思います」と来年に向けての決意を話した。
ご主人であるクルム選手がドイツ人ということで、クリスマスは「シーズン直前なので、トレーニングもしなければならないのでゆっくりできませんが、夜は主人と一緒に過ごす約束をしています」とのこと。ドイツの家族に向けてクリスマスカードを送ることも増えたそうで、「年賀状だけでなく、クリスマスカードも書くんですよ。このプリンタを使ったら素敵なものが出来そうですね!」と、今回のイベントのきっかけともなっているHP製のプリンタに興味津々の様子だった。
イベントの最後に開催されたのは、この日のスペシャルとなるイベント。事前に対象となるプリンタ「HP Photosmart Premium C310c」、「HP ENVY100」のどちらかを購入した人に、応募券を配布。イベントの中で伊達さん自身が抽選し、当選者は伊達選手と一緒に写真を撮影し、その場でプリンタで出力した写真がプレゼントされる。
伊達さん自身が購入者の中から当選者を選び出した | 撮影した写真は、その場でHP Photosmart Premium C310cを使ってプリントアウト |
第1号当選者には伊達さんの手で写真がプレゼントされた | 当選者にはスペシャルプレゼントとして伊達さんのサイン入りブロマイドも同時にプレゼントされた |
抽選の際には、スペシャルプレゼントとして伊達選手がサインを入れたブロマイドも同時にプレゼントされることが発表された。
伊達さんが応募箱から最初に選んだ当選者は、金曜日にプリンタを購入したという女性。イベント当日は、伊達さんに会うために来店したという。
それを聞いた伊達さんは女性とガッチリ握手。現役復帰後の戦いぶりが多くのファンを勇気づけていることを感じさせる人気ぶりとなった。
エレベーターを降りた辺りでは対象製品を置いて、チラシを配布しながらイベントをアピール |
(2010年 12月 6日)
[Reported by 三浦 優子]