アップルジャパンは、日本時間の21日午前2時より米国で開催されたApple Special Eventにおいてスティーブ・ジョブズCEOによって発表された新製品、「MacBook Air」をメディア向けに公開した。同日より、同時に発表されたiLife'11(MacBook Airにはプリインストール済み)ととも日本国内でも出荷を開始する。
同社によるとiLife'11を含めた製品説明は後日あらためて行なわれるものとされ、言うなればMacBook Airのファーストルックといった形での国内お披露目となった。
左が11.6型のMacBook Air、右が13.3型のMacBook Air。いずれもLEDバックライト液晶を採用して、それぞれ1,366×768ドット、1,440×900ドットの解像度となる。 |
メジャーチェンジとしては2代目となる今回のMacBook Airのポイントは、iPadの良い点をMacBookへとフィードバックすることが重視されたという。同社の考えるiPadの利点は起動が速い、スタンバイ可能な時間が長い、薄くて軽くて持ち運びしやすいといった点。これらのポイントは単純にMacBook Airが新しくなっただけではなく、MacBookファミリーのこれからを予感させるような製品になっているとのこと。
新しいMacBook Airの特徴として、フラッシュストレージの搭載がある。従来の製品ではストレージにHDDとSSDモデルが用意されていたが、今モデルではすべてフラッシュストレージに統一された。このフラッシュストレージはカスタムメイドの独自形状となっており、SSDのような外装を持たない。こうした形状を採用することで、同社によれば同一容量の2.5インチHDD製品に対して重量や容積を90%前後も削減するとができるという。ちなみに従来モデルのMacBook Airには1.8インチのHDDやSSDドライブが搭載されていたので、Airというモデルにおいて90%のスペースを省いたというわけでない。フラッシュストレージの採用は物理的な駆動部分を極力少なくできるメリットもあるとのこと。もちろん前述した、起動の速さ、スタンバイ時間の長さなどにも直接結びついている要素となる。
同製品の出荷は同日付けで開始されており、都心部の旗艦店舗であるApple Store銀座やApple Store渋谷などでは、夕方頃までには店頭に並ぶ見込みとされる。ほかにApple Premium ResellerのIdea Digital Studioや、秋葉原のソフマップMac Collectionなども同日19時前後の入荷、展示を予告しており、都内では21日中に手にすることが可能かも知れない。
そうした一刻も待てないユーザーに対する購入時の注意点としては、今回のMacBook Airでは独自形状のフラッシュストレージはもちろん、内蔵メモリの増設も後から行なうことはできないというところに気をつけたい。そのため、購入時には自身の求める製品スペックを十分に検討してみることをおすすめする。
ニュースリリースなどでは紹介されていないが、新製品の発表と同時に既存のポータブル製品も6,000円から最大20,000円の値下げが行なわれている。またCTO要素としては、MacBook Proの上位モデルに、2.8GHzのCore i7(640M)が加わった。
MacBook Airの主なスペックは既報のとおりで、本レポートは速報として、写真を中心にお届けする。
(2010年 10月 21日)
[Reported by 矢作 晃]