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液冷採用。デスクトップPC代わりにも使える8コアスマホ「Lumia 950 XL」

「Lumia 950 XL」

 米Microsoftは6日(現地時間)、同社製スマートフォン初のWindows 10 Mobile搭載機となる「Lumia 950」および「Lumia 950 XL」を発表した。米国では11月に発売され、価格は前者が549ドル、後者が649ドル。

「Lumia 950」

 ハイエンドな仕様とともに、Windows 10 Mobileの特徴的な機能を有効活用すべく開発されたスマートフォン。Lumia 950は6コアのSnapdragon 808(1.8GHz)と5.2型のQuad HD(2.560×1,440ドット)有機ELディスプレイ(ゴリラガラス3)を、Lumia 950 XLは8コアのSnapdragon 810(2GHz)と5.7型のQuad HD有機ELディスプレイ(ゴリラガラス4)を搭載。発表会では「液冷」機構搭載という触れ込みだったが、これはPC向けの冷媒をラジエータで冷却するようなものではなく、ヒートパイプを使ったものと思われる。

高性能プロセッサと液冷を採用

 Windows 10 Mobileの特徴の1つが、「Continuum」機能で、本体側のディスプレイでは従来のWindows PhoneのようなUIで操作するが、別売のUSB Type-C接続のディスプレイドックと繋ぐことで、HDMIおよびDisplayPortによる外部ディスプレイに接続できるようになる。この時、外部ディスプレイにはデスクトップ版Windows 10とほぼ同じUIの画面が表示され、ユニバーサルWindowsプラットフォームアプリをデスクトップと同じUIで操作できる。また、ディスプレイドックには3基のUSBポートがあり、マウス操作や、Ctrl+Cなどおなじみのショートカットキーを使ったキーボード操作にも対応。WordからPowerPointへのデータの貼り付けなどもできる。ただし、x86用デスクトップアプリは動作しない。ディスプレイドック経由で外部ディスプレイを利用している際もLumiaはそのまま利用可能で、別アプリを使ったり、通話もできる。

ディスプレイドックに接続したところ
ディスプレイドック
外部ディスプレイ側の画面。デスクトップ版とほとんど見分けが付かない
Officeアプリ(UWP版)もデスクトップと同じUIで表示
タスクバーやタスクビューによるマルチタスクにも対応

 ベータ版だがWindows Helloも搭載されており、赤外線カメラを使った顔認証に対応する。

 背面カメラはいずれも3基のLEDフラッシュ装備の2,000万画素センサーとZEISSのレンズを採用し、第5世代の光学手ぶれ補正機能を搭載。4K動画の撮影にも対応する。前面カメラの画素数は500万画素。

 ストレージは32GBで、200GBまでのmicroSDカードに対応。バッテリサイズは950が3,000mAhで、3G連続通話時間は18時間、950 XLは3,340mAhで、19時間。無線充電にも対応する。

 SIMはNano SIMとなり、4G LTEはバンド1/2/3/4/5/7/8/12/17(950のみ)/20/28/38/40、WCDMAはバンド1/2/4/5/8に対応。このほか、IEEE 802.11ac/a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.1、NFCを搭載する。

 本体サイズは950が73.2×145×8.2mm(幅×奥行き×高さ)、950 XLが78.4×151.9×8.1mm(同)。

(若杉 紀彦)