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MSI、品質や細部にこだわったZ97/H97搭載マザーボード

〜ゲーミング7モデルはKiller E2205徹底採用

Z97I GAMING AC
5月11日より順次発売

価格:オープンプライス

 エムエスアイコンピュータージャパン株式会社は、Intel Z97/H97 Expressチップセットを搭載したマザーボード20モデルを5月11日より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。

 9シリーズも8シリーズと同様、スタンダード向けの「CLASSIC」、ゲーム向けの「GAMING」、オーバークロック向けの「OC」の3種類を用意。シリーズカラーも従来と同様、順に青、赤、黄となっている。なお、これまで「TwinFrozr」のブランドで展開してきたゲーム向けビデオカードについては、「GAMING」ブランドを冠するようになる。

品質が製品の基本、CLASSICシリーズ

 まずはメインストリーム向けのCLASSICシリーズ。これまで提供した部品レベルの品質基準「MILITARY CLASS 4」をそのまま踏襲するとともに、電源回路設計における独自基準「GUARD-PRO」を設けた。

 具体的に、USBやCPUなどのコンポーネントのショートを個別に保護するほか、ソフトウェアによって未使用デバイスの電力をカットすることで消費電力を29%低減する「エコパワー」、12VラインからUSB用5V電源を生成し、Bitcoinマイニング用USBドングルを複数枚装着した時でも安定して電源を供給できる「USB Steel Power」などを備える。

 インターフェイス面では、すべての新設計のZ97チップセット搭載マザーボードで10Gbps対応のM.2インターフェイスを搭載。一方、他社で積極的に搭載されているSATA Expressについては、2014年中にはIntelの公式サポートがないことや、ASMedia製チップの技術的な理由により、「Z97S SLI PLUS」1モデルのみのサポートとなる。ただし今後は、M.2からのSATA Expressへの変換基板をリリースするなど、スマートな解決方法を提供していくという。

 主な仕様や店頭予想価格、発売日については下表の通り。

CLASSICシリーズ
MSIの3シリーズ展開
GUARD-PRO基準
各回路のショート保護
使われていないデバイスをオフにすることで省電力を実現
自動更新機能「Live Update 6」
USBのBitcoinマイニングASIC向けに、5V供給を安定化するSteel Power
M.2のサポート
SATA ExpressのサポートはZ97S SLI PLUSの1モデルにとどまる
CLASSICのラインナップ
日本では発売予定がない「H97M-G43」
【表1】CLASSICシリーズ
製品名 フォームファクタ チップセット SATAポート USB 3.0 M.2 特徴 店頭予想価格(税抜き) 発売時期
Z97S SLI PLUS ATX Z97 6 8 ○(SATA 5/6排他) SLI対応、CLASSIC最上位 15,980円 5月下旬
Z97-G55 SLI ATX Z97 6 10 ○(SATA 5/6排他) SLI対応、ミドルレンジ 14,980円 未定
Z97 GUARD-PRO ATX Z97 6 6 ○(SATA 5/6排他) GUARD PRO対応 13,800円 5月下旬
Z97 PC Mate ATX Z97 6 4 × BTO向け 11,800円 未定
Z97M-G43 microATX Z97 6 6 ○(SATA 5/6排他) Z97廉価モデル 12,480円 5月下旬
Z97I AC Mini-ITX Z97 4 6 × IEEE 802.11ac対応 15,980円 5月末
H97 GUARD-PRO ATX H97 6 6 ○(SATA 5/6排他) H97最上位モデル 9,980円 5月下旬
H97 PC Mate ATX H97 6 4 × BTO向け 9,980円 未定
H97M-G43 microATX H97 6 6 ○(SATA 5/6排他) H97廉価モデル 9,480円 5月中旬
H97IAC Mini-ITX H97 4 6 × IEEE 802.11ac対応 12,980円 5月末

すべてKiller E2205を採用したゲーミングモデル

 ゲーミングモデルについては、CLASSICの品質基準を踏襲しながら、龍の爪を模したデザインのヒートシンクや、PCBへの「GAMING」のパターン入れ、マットブラックの基板、ダークブラックのI/Oシールド、洗練された基板など、細部にまで徹底的にゲーミングにこだわった設計を採用。

 USB DACでオーディオ出力をするユーザー向けに、確実に5Vを提供する「USB Audio Power」回路を開発。上位モデルは「Audio Boost 2」と呼ばれるCreativeと共同開発したオーディオ設計を採用し、サラウンド環境を提供する「Sound Blaster Cinema 2」ソフトウェアとともに、アナログ/デジタルが分離したオーディオ回路、電源から直接入力を受けられるダイレクトオーディオ電源、オーディオコーデック上の電磁波シールド、デュアルアンプ、ニチコン製オーディオグレードコンデンサ、金メッキなどを採用する。

 オーバークロック設定をボタン1つで行なえる「Gaming App」を搭載。今後発売されるGAMINGシリーズビデオカードと組み合わせることで、用途に合わせてCPUとGPUを1ボタンで自動でオーバークロックできる。

 ネットワークコントローラについては引き続きQualcomm Atheros製の「Killer E2205」を採用。Intel製ネットワークコントローラの優位性を謳うメーカーも出ている中、Killerシリーズはネットワークゲームで多い小さいサイズUDPパケットや、ビデオストリーミングで多い大きいサイズのUDPパケットをスムーズに転送できることをアピールしている。

 また、上位モデルでは、フロントピンヘッダへのUSB 3.0出力におけるケーブルの長さを考慮し、USB 3.0リドライバを搭載し、信号の安定性を高めた。

 最上位の「Z97 GAMING 9 AC」は特筆すべき機能として、背面のライン出力と前面の前面のヘッドセット入出力を完全に2回路に分けた設計を採用。オーディオコーデックは背面がRealtekの「ALC1150」で、ライン出力の回路にニチコン製FineGoldシリーズとWIMA製コンデンサを組み合わせた。前面がCMedia製の「CM6331」で、ポップノイズを防ぐリレーや高性能D/A、A/Dコンバータを採用する。このCM6331は32bit精度や120dBのS/N比を実現する。

 このほか、Intel製のIEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0コントローラを備える。主な仕様および発売日、店頭予想価格は表2の通り。

最上位の「Z97 GAMING 9 AC」
コストパフォーマンスモデルの「Z97 GAMING 7」
ダイレクトオーディオ電源部
下位の「Z97 GAMING 5」
最廉価モデル「Z97 GAMING 3」
唯一のmicroATXモデル「Z97M GAMING」
機能を凝縮した「Z97I GAMING」
基板上に「GAMING」のパターンが入っている
同社の短いGeForce GTX 760カードを搭載したところ
同社のGAMINGを利用したPCケースModも世界中で盛んに行なわれた
龍の爪をモチーフとしたヒートシンク
9シリーズGAMINGのラインナップ
細部へのこだわり
USB DACのUSBバスパワーを安定させる機能
独自のオーディオ設計
ペリフェラル4ピンから直接電源を取るダイレクトオーディオ電源
Creativeと共同開発したソフトウェアスイート
対応ビデオカードも1ボタンで同時にオーバークロックする「Gaming App」
KillerシリーズネットワークコントローラとIntel製LANコントローラの比較
GAMING 9 ACとGAMING 7にはUSB 3.0リドライバを搭載
XSprit|Gamecasterの6カ月利用権が付属
黒塗装のI/Oシールド
同梱品
GAMING 9 ACのみのデュアルオーディオ回路
IEEE 802.11acもサポートする
【表2】GAMINGシリーズ
製品名 フォームファクタ チップセット SATAポート USB 3.0 M.2 特徴 店頭予想価格(税抜き) 発売時期
Z97 GAMING 9 AC ATX Z97 8 12 ○(SATA 5/6排他) デュアルオーディオ、IEEE 802.11ac 34,800円 5月下旬
Z97 GAMING 7 ATX Z97 8 10 ○(SATA 5/6排他) コストパフォーマンスモデル 20,980円 5月11日
Z97 GAMING 5 ATX Z97 6 6 ○(SATA 5/6排他) Vチェックポイント/スローモード 17,980円 5月11日
Z97 GAMING 3 ATX Z97 6 6 ○(SATA 5/6排他) SLI対応を省いた最廉価モデル 14,980円 5月中旬
Z97M GAMING microATX Z97 6 8 ○(SATA 5/6排他) M.2対応のmicroATX 17,980円 5月中旬
Z97I GAMING AC Mini-ITX Z97 4 6 × 機能をMini-ITXに凝縮 21,980円 5月下旬
H97 GAMING 3 ATX H97 6 6 ○(SATA 5/6排他) オーバークロックしないゲーマー向け 13,980円 5月中旬

新しいオーバークロック向け機能を搭載したOCシリーズ

 オーバークロック向けの「OC」シリーズは、「Z97 XPOWER AC」、「Z97 MPOWER MAX AC」、「Z97 MPOWER」の3モデルを用意。このうち上位のXPOWER ACとMPOWER MAX ACは、新たにPWM回路を手持ちの水冷キットで冷却できるパイプを装備した。

 新たに「OCエンジン」と呼ばれる独自のチップを搭載。Haswellは100MHz/125MHz/167MHzの3段階でベースクロックを切り替えられるが、その間の117MHzなどのクロックについては、PCI Expressバスの規定である100MHzを維持できず、オーバークロック状態となっていた。このOCエンジンはPCI Expressで別途クロックを生成することで、周辺をオーバークロックせずに動作させられる。

 また、CPUの倍率を8倍に固定する「スローモード」を搭載。OS起動の負荷時にいったんスローモードで安定して起動させ、OSが立ち上がった後にスローモードを解除して高いクロックに移行するといったことができるようになった。

 最上位のZ97 XPOWER ACは、既報の通り、CPUを“殻割り”してダイを露出したままヒートシンクを装着できる「殻割りダイ・ガード」が付属。基本的に液体窒素冷却用の装備だが、CPUの着圧を調節できるリテンションを採用した空冷ヒートシンクでも利用できるという。また、ファンを好きな位置に固定できる「OCファンスタンド」が付属する。

 このほかは従来と同様、オンボードのCMOSクリアボタン、起動状況を確認でkリウ「デバッグLED」、押すだけで起動してBIOSへ自動的に移行する「GO2BIOS」ボタン、テスターで電圧が計測できる「Vチェックポイント2」、ハードウェアでクロックを変更できる「イージーボタン3」などを装備。Vチェックポイント2では、新たにGNDを1個増やし、同時に3カ所の電圧が計測できるようになった。

 主な仕様及び発売日、店頭予想価格は表3の通り。

最上位でアクセサリ豊富な「Z97 XPOWER AC」
中位の「Z97 MPOWER MAX AC」
下位の「Z97 MPOWER」
OCシリーズのケースMod
Z97のOCシリーズの特徴
XPOWERのヒートシンクには「X」、MPOWERのヒートシンクには「M」があしらわれている
上位2モデルで水冷によるVRM冷却に対応
24時間のオーバークロックバーンインテストをクリア
独自のOCエンジン
負荷時のオーバークロック失敗を避けるスローモード
XPOWERだけの「殻割りダイ・ガード」
好きなところにファンを装着できる「OCファンスタンド」
そのほかのオーバークロック機能
VチェックポイントのGNDは3本になった
付属品など
【表3】OCシリーズ
製品名 フォームファクタ チップセット SATAポート USB 3.0 M.2 特徴 店頭予想価格(税抜き) 発売時期
Z97 XPOWER AC Extended ATX Z97 10 12 ○(SATA 5/6排他) アクセサリ豊富な最上位 49,800円 5月下旬
Z97 MPOWER MAX AC ATX Z97 8 12 ○(SATA 5/6排他) VRMヒートシンク水冷対応 29,800円 5月11日
Z97 MPOWER MAX AC ATX Z97 8 8 ○(SATA 5/6排他) 無線LANなどを省いた廉価モデル 23,800円 5月中旬

(劉 尭)