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XYZプリンティング、69,980円の3Dプリンタ「ダヴィンチ 1.0」を正式発表
~デュアルヘッドや無線LANモデルの年内発売も計画
(2014/3/18 16:00)
XYZプリンティングジャパン株式会社は18日、69,800円のパーソナル3Dプリンタ「ダヴィンチ 1.0 3Dプリンタ」(ダヴィンチ 1.0)を発表した。
すでに2月からAmazon.co.jp、楽天のオンラインショップで発売されているほか、既報の通り、15日よりビックカメラグループのインターネット通販サイトで先行受注が行なわれている。18日からは全国のビッグカメラグループで販売され、ビックカメラ有楽町店/新宿西口店/池袋本店パソコン館、ソフマップ秋葉原本館、コジマ×ビックカメラ梶ヶ谷店では店頭展示も行なわれる。
ダヴィンチ 1.0は、多くのOEM/ODMメーカーを持つ台湾Kinpo(金寶)グループの企業である、台湾XYZprintingが発売する3Dプリンタで、69,800円という価格をアピール。ちなみに5%税込みで69,800円という価格となるが、4月以降についても、8%の消費税込みで69,800円の価格を維持するという。
都内で行なわれた製品発表会で、XYZプリンティングジャパン ゼネラルマネージャーの吉井宏之氏は、Kinpoグループが3Dプリンタ市場に参入した理由について、「月産100万台規模のプリンタ生産で、ノウハウがある。ローエンドのプリンタを作る地力があり、タイミングとしても今がベストチャンスと判断した」と説明。まずはコンシューマ向けのローエンド製品を投入し、今後ミッドレンジに向けた製品ラインナップを整えていくという。
ダヴィンチ 1.0は、台湾で2013年12月から発売したほか、中国では2月から、米国と欧州では4月から販売を開始する予定。全世界で3年間で100万台の販売を目標として掲げた。
製品の説明を行なった同社マーケティング部マネージャーのSherry Liang氏は、ダヴィンチ 1.0の特徴について、「ワークエリア」、「解像度の可変設定」、「自動キャリブレーション」、「安心のカスタマーサービス」の4点を紹介。
ワークエリアは、「競合製品に対して20%大きい」(Sherry氏)という200×200×200mm(幅×奥行き×高さ)の造形サイズを指す。解像度は0.1~0.4mmまで0.1mm間隔で積層ピッチの指定が可能なことを指す。数字が小さいほど解像度が高く、大きいほど高速な造形が可能となる。
自動キャリブレーションとは、自動的にヘッド/プラットフォーム間の距離を調整するほか、プラットフォームの水平も保ってくれる校正機能を指す。
カスタマーサービスについては、国内にサポートセンターを設置し、日本語でサポートを行なうというもの。また、3Dプリンタを使う上での相談についても台湾や中国でバックアップできる体制を作ることでニーズに応えられるようにしたいとしている。
このほかハードウェアの仕様は、印刷方式が熱溶解樹脂積層法、ヘッド数が1個、ヘッド直径1.75mm、ノズルの直径が0.4mm、印刷速度が150mm/sec。本体サイズは468×558×510mm(同)、重量は23.5kg。
データの転送はPCとのUSB接続が必要で、プレビューソフトとして同社オリジナルの「XYZware」が付属する。対応形式はSTLおよびXYZの独自フォーマット。対応OSはWindows XPおよび7以降、Mac OS X 10.8以降。USBメモリやSDカードを利用したスタンドアロン動作には対応しない。
XYZprintingでは、3Dモデルファイルを提供するクラウドサービス「XYZクラウドギャラリー」を起ち上げ、無償でデータ提供を行なう。また個人ユーザーが、作品をアップロードできるようにもするという。
造形材料はABSで、ホワイト、ブラック、イエロー、レッド、ブルー、グリーンの6色を提供。最終的には12色のフィラメントを提供する予定としている。価格は600g(250m)で3,280円。こちらも8%税込みでも同価格を維持するとしている。
なお、PLA/ABSに対応したデュアルヘッドモデルの「ダヴィンチ 2.0」、無線LAN対応の「ダヴィンチ 2.1」を、年内に発売する計画であることも明らかにした。これらの価格は未定。