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LG、3万円台の25型モデルなど21:9液晶一挙5機種
~3,440×1,440ドット/10億色表示対応の34型も
(2014/3/12 14:00)
LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社は12日、21:9のアスペクト比を持つ液晶ディスプレイ5機種を発表した。3月下旬より発売する。
21:9のアスペクト比を持つ製品はまだ数が少ないが、今回同社はそのカテゴリーに25型と34型という新しいサイズを投入してきた。25型は、従来の29型より設置がしやすいのに加え、価格面でも、店頭予想価格が34,000円前後と、これまで4万円後半~5万円台だった29型製品よりも安価に設定されている。一方、34型上位モデルは、解像度が一回り高く、10bit(約10億7千万色)表示に対応するなど、プロユースもカバーしており、今回の製品群で21:9型のターゲット層が一気に広がることになる。
25型の「25UM65-P」、29型の「29UM65-P」、「29UB65-P」、34型の「34UM65-P」はサイズ以外パネルの仕様はほぼ共通で、解像度が2,560×1,080ドット、表示色数が1,677万色、応答速度が5ms(中間色)、輝度が300cd/平方m(25UM65-Pのみ250cd/平方m)、コントラスト比が1,000:1(最大500万:1)、視野角は上下/左右とも178度。29UB65-Pはピボット表示に対応する。
34型上位の「34UM95-P」は、解像度が3,440×1,440ドット、表示色数が約10億7千万色、輝度が320cd/平方m、コントラスト比が1,000:1(最大500万:1)、視野角は上下/左右とも178度。ハードウェアキャリブレーションに対応する。
いずれもパネルはAH-IPSで、「ブルーライト低減モード」とちらつきをなくした「フリッカーセーフ」機能を搭載。なお、両機能は今後全ての製品に搭載の予定。また、横長と高解像度を活かし、最大4ウインドウまでを自動/手動で並列表示できる「4-ScreenSplit」機能や、2系統からの入力を同時表示する「Dual Linkup」機能も搭載。このほか、PC用液晶ディスプレイとしては大出力の7W+7Wスピーカー(25UM65-Pのみ3W+3W)を内蔵する。
インターフェイスは、DVI-D、HDMI×2、DisplayPortで、34UM95-Pのみ、HDMI×2、DisplayPort、Thunderbolt×2となる。
サイズ(幅×奥行き×高さ)、重量、店頭予想価格は、25UM65-Pが、609×188.4×383mm、4.1kg、34,000円前後、29UM65-Pが702.4×181×425mm、6.2kg、5万円前後、29UB65-Pが702.4×224.9×424.8mm、7.7kg、6万円前後、34UM65-Pが829.9×172.9×468.9mm、7.3kg、78,000円前後、34UM95-Pが829.9×172.9×468.9mm、7.7kg、135,000円前後。
「ユーザーの声に応えて眼精疲労軽減機能を搭載」
本製品群に関して報道関係者向けの発表会が開催された発表会では、冒頭で挨拶に立ったマーケティング統括常務の李起旭(リ・キウク)氏が、液晶ディスプレイに関するユーザーの声に触れ、「デスクトップが狭い」、「表示領域に限界があると仕事にも限界があるように感じる」といった仕事の効率に関する声と、「とにかく目が疲れる」、「肩がこってくる」といった眼精疲労に関する2つの声を紹介。
今回発表する製品はそうした声に応えるもので、前者の声に対しては高解像度モデルを含めフルラインナップで21:9のワイド液晶を投入すること、後者の声については2014年より眼精疲労を軽減する機能をエントリーモデルからハイエンドまで全ての製品に搭載するとした。
また眼精疲労軽減機能については、戦略および製品の説明にあたった同社コンシューマエレクトロニクス セールスチーム次長の道山涼司氏も「2014年モデルの中核機能に位置付けており、ナンバーワンディスプレイメーカーの責任として、幅広いユーザーにハイエンドからエントリーまで一括して眼精疲労を軽減する製品を投入する」としている。
製品ラインナップはサイズを拡充。従来は29型モデルのみだったが、新たに34型を拡充。ワイドQHD(3,440×1,440ドット)とワイドフルHD(2,560×1,080ドット)の2モデルが用意される。なお、ワイドQHDに対応する「34UM95-P」は、DisplayPort接続時のみ10bitカラー表示が可能で、HDMI/Thunderbolt接続で利用した場合には約1,677万色表示となる。
一方で、幅広いユーザーへ訴求すべく、25型/ワイドフルHDモデルをエントリーモデルとして投入する。
また、スタンドについても画面が宙に浮いているように見えるデザインを採用。液晶ディスプレイとしては大容量の7W+7Wのスピーカーを内蔵するなども特徴として挙げている。
もう1つの訴求ポイントとなる眼精疲労軽減機能については、ちらつきを抑える「フリッカーセーフ機能」と「ブルーライト低減機能」の両方を、全セグメントに搭載。片方の機能を持っている製品は多いが、両方の機能を搭載することを同社の強味とした。
フリッカーセーフ機能は、バックライトLEDの輝度調整に、オンとオフの比率を変えることで輝度調整を行なうPWMを用いた場合に発生するもので、オン/オフによる点滅を認識していなくても眼精疲労には影響があるとされている。LGのフリッカーセーフ機能はLEDの輝度調整を電流調整で行なうDC方式を採用。原理的にフリッカーは発生しないが、特に輝度が下がったときの安定性や、輝度差のレンジ幅がPWMに比べて狭いといった技術的ハードルを越えたとしている。
ブルーライト低減機能は、標準的な色温度である6,500Kから4,000~5,000Kへ色温度を下げるともに、輝度の調整を行なうことで、短波長の青色光を軽減する機能。新聞のような質感をイメージした低減モード1と、書籍のような質感をイメージした低減モード2の2段階調整が可能となっている。
【17時30分更新】発表会内容などを追記しました。