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ソフトバンク、フルセグ視聴対応5型フルHDモデルなどスマートフォン夏モデル

~94gの世界最軽量防水モデルも

5月7日 発表

 ソフトバンクモバイル株式会社は7日、スマートフォンを中心とした新製品2013年夏モデルの発表会を行なった。

 フラグシップとなる上位2機種は、日本で初めてフルセグのTVチューナを内蔵するのが特徴。また、3,000mAh超のバッテリを搭載する。通信方式は1機種を除き、W-CDMA(900MHz/1.5GHz/2.1GHz)とAXGP(2.5GHz)。なお、フルセグの視聴に当たってNHKとの契約は不要。

AQUOS PHONE Xx

「AQUOS PHONE Xx」

 シャープ製「AQUOS PHONE Xx(ダブルエックス)」の主な仕様は、Qualcomm APQ8064(1.7GHzクアッドコア)、メモリ2GB、ストレージ32GB、1,920×1,080ドット表示対応5型S-CGSilicon液晶、Android 4.2を搭載。

 インターフェイスは、背面1,310万画素カメラ、前面207万画素カメラ、microSDXCカードスロット、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、NFC、おサイフケータイ、GPS、赤外線通信、ワンセグなどのほかに、地デジと同じフルセグチューナを搭載。2つのアプリを同時に表示する「アナザービュー」機能により、TVを見ながら、Webブラウズしたりできる。また、背面カメラはF値1.9のレンズを採用する。

 本体サイズ、重量、連続通話/待ち受け時間は未定。バッテリ容量は3,080mAh。本体色は、ラスターホワイト、ブルー。IPX5/IPX7の防水に対応する。発売は6月下旬以降。

背面
上面
左側面
下面
右側面
充電台

ARROWS A

「ARROWS A」

 富士通モバイルコミュニケーションズ製「ARROWS A(エース)」の主な仕様は、Qualcomm APQ8064、メモリ2GB、ストレージ64GB、1,920×1,080ドット表示対応5型TFT液晶、Android 4.2を搭載。

 インターフェイスは、背面1,310万画素カメラ、前面125万画素カメラ、microSDXCカードスロット、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、NFC、おサイフケータイ、GPS、赤外線通信、ワンセグ、フルセグ、指紋センサーを搭載。

 本体サイズは約69×139×9.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約158g。連続通話/待ち受け時間は未定。バッテリ容量は3,020mAhで、2日以上充電なしで使えるとしている。本体色は、グレースブルー、ピンク、ブラック、ホワイトの4色。IPX5/IPX8の防水とIP5Xの防塵に対応。音響ダクト付きの卓上ホルダーが付属する。発売は6月下旬以降。

背面
上面
左側面
下面
右側面
充電台

DIGNO R

 京セラ製「DIGNO R(ディグノアール)」の主な仕様は、Qualcomm MSM8960(1.5GHzデュアルコア)、メモリ1.5GB、ストレージ16GB、1,280×720ドット表示対応4.3型TFT液晶、Android 4.2を搭載。

 インターフェイスは、背面810万画素カメラ、前面32万画素カメラ、microSDカードスロット、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、おサイフケータイ、GPS、赤外線通信、ワンセグを搭載。

 受話口がなく、ディスプレイ全体が振動して音を伝える「スマートソニックレシーバー」を搭載し、耳に当てる位置を気にせずに通話できるという。

 本体サイズは約60×122×10.4mm(同)、重量は約94g。IPX5/IPX7の防水とIP5Xの防塵に対応。94gの重量は防水対応スマートフォンとして世界最軽量という。本体色は、ターコイズグリーン、ピンク、ブラック、ホワイトの4色。バッテリ容量は1,800mAh。連続通話/待ち受け時間は未定。発売は7月中旬以降。

「DIGNO R」
背面
上面
左側面
下面
右側面

AQUOS PHONE ss

 シャープ製「AQUOS PHONE ss(エスエス)」の主な仕様は、Qualcomm MSM8960、メモリ1GB、ストレージ8GB、854×480ドット表示対応4型TFT液晶、Android 4.1を搭載。

 インターフェイスは、背面1,310万画素カメラ、前面30万画素カメラ、microSDXCカードスロット、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、おサイフケータイ、GPS、赤外線通信、ワンセグを搭載。

 空気中の放射線量を簡単に測定する機能を搭載。測定時間は従来機の107SHに比べ、半分の1分に短縮された。

 本体サイズは約60×122×11.9mm(同、暫定値)、重量は約119g(暫定値)。IPX5/IPX7の防水に対応。本体色は、シルキーピンク、シャンパンゴールド、ホワイト、ネイビー、ブラックの5色。バッテリ容量は2,080mAh。連続通話/待ち受け時間は未定。発売は6月中旬以降。

「AQUOS PHONE ss」
背面
上面
左側面
下面
右側面

シンプルスマホ

「シンプルスマホ」

 シャープ製「シンプルスマホ」は、高齢者向けのスマートフォン。メニュー画面などの文字を大きくしたほか、よく利用する電話/メール/ホームのボタンをハードキーとして搭載。電話やメールの着信時はボタンが光る。ブラウズ時は、画面下部中央に拡大鏡のアイコンが表示され、タップすると画面上の任意の部分を拡大表示できる。また、音声操作にも対応する。

 主な仕様は、Qualcomm MSM8255(1.4GHzデュアルコア)、メモリ1GB、ストレージ4GB、800×480ドット表示対応4型TFT液晶、Android 4.0を搭載。

 インターフェイスは、背面490万画素カメラ、前面30万画素カメラ、microSDカードスロット、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 3.0、GPS、赤外線通信、ワンセグを搭載。

 本体サイズは約64×128×12mm(同)、重量は約130g。防水/防塵に対応。本体色はシルバー、ピンク、ネイビーの3色。バッテリ容量は1,800mAh。連続通話時間は約650分、連続待ち受け時間は約580時間。発売は5月10日。

 本製品は、Google Playに非対応で、アプリの追加は不可能だが、月額2,980円の定額通信サービスメニューが用意される。なお、月の通信料が500MBを超えた場合は、通信速度が最大128kbpsに制限される。また、本製品はAXGPに対応しない。

背面
上面
左側面
下面
右側面
かんたんズームを使ったところ

Pocket WiFi

「Pocket WiFi」

 ZTE製「Pocket WiFi」は、AXGP(2.5GHz)とW-CDMA(1.5/1.7GHz)という、従来のソフトバンク網に加え、イー・モバイルのFDD-LTE(1.7GHz)にも対応するモバイルルーター。

 本体サイズは約110×67.5×18.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は未定。バッテリ容量は約5,000mAhで、スマートフォンなどのモバイルバッテリとしても利用できる。連続通信時間は約13時間、連続待ち受け時間は約640時間。

 対応無線LANは、IEEE 802.11b/g/nで、14台まで同時接続できる。

 発売は8月以降。

繋がりやすさNo.1を主張する孫社長

 7日に行なわれた製品発表会で、ソフトバンクモバイル代表取締役社長兼CEOの孫正義氏は、「スマホ時代のつながりやすさNo.1」を声高に主張した。

 これまでソフトバンクの回線は、他社に比べ繋がりにくさが指摘されていた。その背景には、国内で販売される携帯電話の8割がスマートフォンになり、ソフトバンクの処理するトラフィック量が2008年からの5年で60倍にも膨れ上がったことなどがあるのだが、孫氏はそれらに対する、直近の対策の数々を説明した。

 つながりやすさの対策の柱となるのは、LTE、Wi-Fi、小セル化の3つ。LTEについては、イー・アクセスを買収したことで、ソフトバンクの2.1GHz帯LTEに加え、イー・モバイルの1.7GHz帯LTEが利用可能になった。

 Wi-Fiについては、NTTドコモが12万、KDDIが22万というホットスポット数なのに対し、46万を展開。また、数を増やしたことで、弱いWi-Fi電波を拾い、返って通信が安定しなくなるという問題が起きたが、これに対しては、世界で初めてWi-Fi電波が弱い時に自動的に3Gに切り替える仕組みを導入。また、従来10~12秒かかっていた認証について、方式をWeb認証からSIM認証に変更することで、2~4秒に短縮するなど、品質も向上させた。

 トラフィックは、都市部に集中することから、都市部で基地局の小セル化を推進。これで、トラフィックを分散させたが、小セル同士の干渉が発生したため、従来基地局ごとに配置していたBBUという制御装置を、センターに集約し、一括して管理する「クラウド基地局」という方式を採用し、電波干渉を容易に調整できるようにした。

 また、どの基地局で何曜日の何時にどれくらいのアクセスがあるといった、月間6億件にも上る通信ログを解析し、基地局の展開計画に役立てているという。

 こういった努力の結果、スマートフォンのパケット接続率は、96.7%とNTTドコモ、KDDIを抜き、1位に躍り出た。また、スマートフォンでの通話接続率も98.4%で1位、通信速度も1位になったと説明した上で孫氏は、今回の新製品は、こういったつながりやすさNo.1を享受できる製品だと紹介した。

 このほか、発表会にはゲストとして、ゴールデンボンバー、IKKOさん、スギちゃんが登場。スギちゃんは、新CMへの出演を条件に「繋我利スギ(つながりすぎ)」ちゃんに改名することを孫氏に約束(?)した。

孫正義氏
iPhone 5は2.1GHzと1.7GHzの2つのLTEを利用可能
ソフトバンクのホットスポット数は46万
品質改善のため、認証方式の変更と、電波が弱い時に自動的に3Gへ切り替える機能を搭載
都市部を中心に基地局を小セル化
増大する小セル間の干渉を防ぐため、基地局を「クラウド化」
これらにより、繋がりやすさは1位に
通信速度でも1位という結果が出た
ゲスト出演したゴールデンボンバーの4人とIKKOさん
ゴールデンボンバーは衣装を替えて2度登場。そこにはなぜか5番目のメンバーが
スギちゃんは「繋我利スギ」ちゃんに改名!?

(若杉 紀彦)