Google、7型タブレット「Nexus 7」を国内で発売
〜16GBで19,800円。電子書籍サービスも開始

「Nexus 7」

9月25日 発表



 米Googleは25日、Android 4.1搭載7型タブレット「Nexus 7」を国内で発売することを発表した。用意されるのはストレージ16GBモデルで、直販価格は19,800円。すでに、Google Playストアを通じて購入できる。また、10月2日より全国の量販店店頭でも発売する。

 Nexus 7はASUSTeKが製造し、Googleが販売するAndroidのリファレンスタブレット。主な仕様は、Tegra 3(1.2GHz)、メモリ1GB、ストレージ16GB、800×1,280ドット表示対応7型IPS液晶、Android 4.1(Jelly Bean)を搭載する。

 インターフェイスは、Micro USB、120万画素前面カメラ、IEEE 802.11b/g/n無線LAN(Wi-Fi Direct対応)、Bluetooth 3.0+EDRを搭載。センサー類は、GPS、電子コンパス、光センサー、加速度センサー、ジャイロスコープ、磁気センサーのほか、NFCを内蔵する。

 バッテリは4,325mAhで、駆動時間は約9〜10時間。本体サイズは120×198.5×10.45mm(幅×奥行き×高さ)、重量は340g。

正面 右側面に電源と音量ボタン 左側面
背面 下面にMicro USBとヘッドフォン端子 上面

 基本的なハードウェア仕様は、現行のTegra 3機から大きく変わらないが、OSがAndroid 4.1であり、Android 4.0からいくつかの機能が追加されている。その1つが、「Google Now」と呼ばれる機能。これは、交通や天気、カレンダーなど、ユーザーの直近の行動に関する情報を表示、補助するもの。画面の一番下から上にスワイプすると起動し、各情報を「カード」として表示する。

 例えば、1時間後に誰かとランチの予定をカレンダーに登録してあった場合、Google Nowを起動すると、そのカレンダー情報はもちろんのこと、現在の天気予報や、付近の渋滞情報、乗り換え案内、そして目的の場所に1時間後に到着するには、そこを何時に出発すればいいかといった情報がまとまって表示される具合だ。まだ、日本でどの種のカードが使えるのか具体的情報は上がっていないが、今後数週間から数カ月で新しいものが登場予定という。

Google Now。ユーザーの行動に合わせ、乗り換え案内、天気予報、カレンダー、交通情報などがカードとして表示される

 このほか、音声検索の精度が向上したほか、ローカルに認識エンジンを搭載することで、ネットワークにつながっていなくても音声による文字入力ができるようになった。

【動画】音声入力による検索。「写真」と指定したことで、画像一覧が表示。この画像ビューワもAndroid 4.1で新しく実装されたもの

 Nexus 7の大きな特徴は、最新のハードウェアが安価に提供される点であることは間違いないが、Google Playで提供される各種コンテンツを享受するリファレンスプラットフォームであるという位置付けも重要な点だ。実際、Nexus 7のホーム画面には「マイライブラリ」ウィジェットが配置され、ユーザーの所有するコンテンツが表示されるようになっている。

 また、Nexus 7の投入に併せて同社は、Google Playストアでのコミックを含む電子書籍の販売も開始した。どの出版社と提携し、どれくらいの量の書籍を提供するのか、具体的な数値は明らかにされていないが、ほかならぬGoogleの参入だけに、業界へのインパクトは小さくない。

 購入した書籍は、Googleアカウントに紐づけられ、他のデバイスで読むこともできる。いわゆる「しおり機能」もあるので、デバイスを変えても続きから読むことができる。

Googleが日本の電子書籍事業に参入 もちろん日本語縦書きもサポート
コミックの表示例 ページ送りすると、めくるアニメーションが表示

 従来通り、各種アプリや、映画についても、同社はNexus 7によって最大限に楽しむことができるとしている。

 なお、Nexus 7の購入者には2,000円分のGoogle Play利用クレジットが提供される。

【動画】Tegra 3搭載でゲームもなめらかに動作。これはスクエア・エニックスのケイオスリング
【動画】セガのソニック・4エピソードII

●エリック・シュミット会長講演
エリック・シュミット氏

 25日に行なわれた製品発表会では、同社会長のエリック・シュミット氏が来日し、講演を行なった。

 氏が来日するようになって30年近くが経つが、シュミット氏は来日の度に、日本で新しいチップや、ソフト、デバイスなどを目にし、未来を見ているような感じを味わったという。そして、現在でも日本は人々の生活に関わる技術に関して最先端にいるとした。

 2年前来日した際、同氏はモバイル革命の話をした。当時の日本におけるスマートフォン普及率は8%だった。しかし、現在ではスマートフォンの売り上げはフィーチャーフォンを超え、普及率も20%に達するなど、氏の予測を超える勢いだという。

 日本のスマートフォンユーザーを対象としたある調査結果によると、82%のユーザーが1日1回はネットにアクセス、そして、86%が屋外でスマートフォンを使うという。おもしろいのが、ショッピングの際にお店の中で使うと答えたユーザーが75%もいたのだという。これは世界で突出する数値だ。つまり、日本のスマートフォンユーザーは、実際のショッピングと検索などのクラウド技術を組み合わせて利用しているわけで、シュミット氏はそこに新しいビジネスチャンスがあるとした。

講演の最後にポケットから取り出してNexus 7を披露

 クラウドがもたらしたもう1つの大きな変化が、モバイルネットワーク/デバイスの普及だ。スマートフォンはただの携帯電話ではなく、さまざまなことができるモバイルコンピュータと言っていい。そして、これらのデバイスには、クラウドによって物理的制約を超えた機能がもたらされている。数週間前、Androidの1日あたりのアクティベーション数は130万を超え、通算台数は5億台に達した。そういった背景から、開発者も、これまではPC/Mac第一だったものが、モバイル第一という考えに変わってきたが、Androidがここまで伸びたのには、そのオープン性が大きく寄与しているという。シュミット氏は、「日本には現在29種類のAndroidスマートフォンがあり、“白と黒”以外のカラーや、フィーチャーフォンに近い仕様のものなどもある」と述べ、Androidのオープン性によってユーザーの選択肢が幅広いものになっていることを強調した。

 そして、そのAndroidが現在もたらすことができる解の1つとして、日本市場にNexus 7を投入することを宣言。Nexus 7は、ハード、ソフト、クラウドの組み合わせで何ができるかを示すものであり、コンテンツ、メール、書籍、Web、アプリ、ゲームなど全ての窓になるものだと紹介し、講演を締めくくった。

(2012年 9月 25日)

[Reported by 若杉 紀彦]