インテル、「2012年がUltrabookのティッピング・ポイント」

吉田和正社長

6月26日 開催



 インテル株式会社は26日、都内で定例のメディア向け説明会「IAプレス・ミーティング」を開催し、同社が推し進めているUltrabookの展望や技術説明、マーケティング活動などを紹介した。

 冒頭では、同社の代表取締役社長 吉田和正氏が挨拶。Ultrabookの過去を振り返り、「2011年5月にUltrabookの構想を立ち上げて以来、2011年8月には3億ドルのUltrabook基金を用意し、2011年秋にUltrabook市場を立ち上げた。そして2012年6月にIvy Bridgeが登場し、今まさにUltrabookが一気に普及するティッピング・ポイント(ある一定の閾値を超えると一気に全体に行き渡る状態)に来ているだろう」と述べた。

 2012年のUltrabook市場の牽引役であるIvy Bridgeは、従来のSandy Bridgeと比較して最大22%性能向上を図りながら、最大15%の低消費電力化を実現。また、メディアや3Dグラフィックス性能が最大2倍となったことで、採用メーカーや機種が増加。当初全世界で21機種しかなかったが、2012年では110機種に増えるとした。

 日本においても、ASUSTeK、NEC、オンキヨー、ドスパラ、ソニー、デル、東芝、エイサー、日本HP、富士通、マウスコンピューター、ユニットコム、レノボなど、多くのメーカーが投入する予定であるとし、壇上のUltrabook製品を掲げて紹介した。

 PCユーザーの体験についても進化を続けているとし、「従来PCはデスクトップで使い性能が重視されているが、近年特に日本を台頭としてモバイルコンピューティングが増加し、好きな場所でよりパーソナルに使うシーンが増えた。そして将来、タッチや顔認識、ジェスチャー認識、音声認識などにより、より直感的に操作できるようになるだろう。Ultrabookもそれにあわせて進化していくものになるだろう」と述べた。

Ultrabookのティッピング・ポイントIvy Bridgeの特徴Ultrabook製品の増加
国内メーカーも展開国内で投入されるUltrabookユーザー体験の進化

●日常で活用されるUltrabookの機能

 続いて、同社マーケティング本部長の山本専氏と、インテル技術本部長の土岐英秋氏が、掛け合いの方式でUltrabookの利用シーンや技術について解説した。

 MM総研の調査によると、「2012年夏のボーナスで買いたいもの」をユーザー調査したところ、PCは1位、そしてデジタルカメラが3位であったという。そこで、Ultrabookとデジタルカメラを組み合わせての利用を想定した、「週末の小旅行」をテーマに解説が行なわれた。

 朝起床してすぐPCをつけるのだが、Ultrabookはわずか7秒未満で復帰し、ストレスなく利用できる。これはRapid Start Technologyが活用されているためで、この技術ではOSのハイバーネーション機能に頼るのではなく、ハードウェア的対応し、ディスク上に専用パーティションを設け、そこからメモリへ復帰することで高速化を図ったという。

 旅行に出発して、PCがカバンにある間も、自動的に最新情報が更新され、PCを開いた時にすぐにチェックできるようになっている。これはSmart Connect Technologyが活用されているためで、内蔵のWi-Fiが接続できるアクセスポイントを定期的に検索し、あれば省電力ステートでPCが起動、その間にSmart Connectに対応したアプリがデータの更新を行ない、終了後再びサスペンド状態に戻す。なお、現時点では十数個のアプリが対応しているが、今後増えるよう、開発者との協力していくとした。

 旅行先で多くの写真を撮りためるが、写真を保存するストレージとしては高速のSSDよりも大容量のHDDのほうがコストパフォーマンスが良い。Ultrabookの一部モデルでは、Smart Response Technologyに対応しており、小容量だが高速なSSDと、低速だが大容量なHDDを組み合わせ、SSDをHDDのキャッシュとして利用することで、SSDの高速性とHDDの大容量という両方のメリットが得られるとした。

 帰路においても、長時間バッテリ駆動対応のUltrabookならまだ使い続けられるメリットがある。また、帰宅してからは、「PHOTOfunSTUDIO」(パナソニック製デジカメに付属)を利用して写真をムービーとして編集。このソフトはQuick Sync Vidioに対応しているため、高速にムービー作成できるという。このほかも多くのソフトウェアメーカーが対応を謳っていることをアピールした。

 さらに、旅行後のくつろぎとして、DLNA対応機器の録画番組をPCで再生できる「DiXiM Digital TV Plus」も紹介した。

山本専氏と土岐英秋氏「2012年夏のボーナスで買いたいものは」PCがトップ週末の小旅行をテーマとした技術解説
Rapid Start Technologyの概要Smart Connect Technologyの概要Smart Connect対応アプリの一例
Smart Response Technology対応モデルではSSDとHDDの両方のメリットが得られるPHOTOfunSTUDIOの編集画面Quick Sync Videoが利用可能
そのほかで対応を謳うソフトウェアメーカーSandy BridgeやMeromとの比較DiXiM Digital TV Plusで録画番組を視聴

●Ultrabookのプロモーションを継続

 最後に山本専氏が、Ultrabookのマーケティング戦略についてアップデートを紹介した。5月10日には「インテルフェスタ2012」を開催し、多くのユーザーにUltrabookをアピールした。また、5月~6月にかけて「Ultrabook Touch! イベント」を全国18カ所で実施し、延べ7万人以上がUltrabookを体感できたという。また、PCメーカー各社とも協力し、さまざまな実世界におけるプロモーションを展開しているとした。

 Web上では、ミュージシャンwill. i. amと提携した「Ultrabook Project」を継続。3月末で終了したが、「Mixi Book」と呼ばれるmixiでの展開も220万のアクセスがあり、女性層へのアピールも積極的に行なわれたという。また、Webを活用した音楽作成サイト「gridplay」などへも協力を行なった。

 今後脱出もゲーム「REAL ESCAPE GAME ONLINE」と協力して制作するなど、さまざまな露出を行なって行きたいとした。

Ultrabook Touch! イベントメーカーと協力したプロモーションミュージシャンwill. i. amと提携した“Ultrabook Project”
“Ultrabook Project”のページ3月末に終了したMixi Bookgridplayの展開
gridplayの画面REAL ESCAPE GAME ONLINEREAL ESCAPE GAME ONLINEのゲーム画面
壇上に展示されたUltrabookNECのLaVie Zも展示された

(2012年 6月 26日)

[Reported by 劉 尭]