米Hewlett-Packardは、中国・上海で行なわれたプレス向けイベント「Global Influencer Summit 2012」において、LTEに対応した企業向けのUltrabook「HP EliteBook Folio 9470m Notebook PC」を公開した。米国では10月に発売される予定。
アメリカ向けの3GまたはLTEによるワイヤレス接続に対応したUltrabook。液晶は1,366×768ドット表示対応の14型。Ultrabookの薄さに適合しながら、ミニD-Sub15ピン、DisplayPort、Gigabit Ethernet、3基のUSB 3.0など、ビジネスに必要なインターフェイスを充実させた。
BTOに対応しており、第3世代のCoreプロセッサー・ファミリー(Ivy Bridge)、最大16GBまでのメモリ、320GB/500GBのHDDまたは180GB/256GBのSSDなどを選択可能。さらにオプションで24GBまたは32GBのキャッシュ用mSATA SSDを追加できる。
搭載OSはWindows 7 Professional/Home PremiumまたはFreeDOSとなっている。SUSE Linux Enterprise Desktop 11の動作認証も取得している。
インターフェイスは、SDカードスロット、USB 3.0×3、ミニD-Sub15ピン、DisplayPort、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0+HS(オプション)、HD対応Webカメラ、指紋センサー、音声入出力などを備える。
バッテリは4セルまたは6セルリチウムイオン。本体サイズは338×231×18.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.63kg以上。
●Power-over-Ethernet対応のシンクライアント
イベントで企業向け製品を多数発表しているが、このうち「HP t410 All-in-One Smart Zero Client」はLANケーブル1本だけで動作するシンクライアントで、メディアの注目を集めた。
本製品は18.5型の液晶ディスプレイを備えた一体型のシンクライアントであるが、LANケーブルを利用して送電を行なう「Power-over-Ethernet」(PoE)規格に対応し、その電力のみで駆動するのが最大の特徴となっている。そのためPoE対応の送電機器(Hubなど)さえ用意すれば、電源ケーブル不要でネットワーク接続まで行なえるようになっている。
HP t410 All-in-One Smart Zero Client | Ethernetケーブル1本で駆動する |
PoEは15.4Wまでの電力供給が可能であるが、本製品は最大13Wで駆動する。それを実現するためのキーが液晶に貼られているフィルムで、3Mが開発したものを採用することで、LEDバックライトの輝度を200cd/平方mに高めながら低電力化を実現したという。また、搭載CPUもARMベースのSoCとなっている。
主な仕様は、プロセッサがTIのTMS320DM8148(Cortex-A8ベース、1GHz)、メモリ1GB、2GB eMMC、1,366×768ドット表示対応18.5型ワイド液晶ディスプレイなどを装備する。
インターフェイスは、USB 2.0×4、Ethernet、音声入出力などを備える。PoE非対応環境用にACアダプタも用意される。本体サイズは449.3×159.1×341mm(同)、重量は3.65kg。
(2012年 5月 11日)
[Reported by 劉 尭]