米NVIDIAが4月29日(中国時間)に発表したデュアルGPUビデオカード、「GeForce GTX 690」が編集部に到着したので、早速写真をメインにレポートする。なお、ベンチマークは後日お届けしたい。
すでに発表されている通り、GTX 690は、GeForce GTX 680(Kepler)ベースのチップを2基搭載したデュアルGPUビデオカード。物理的なスペックはすべて倍増しているが、ベースクロックは1,006MHzから915MHz、GPU Boostクロックは1,058MHzから1,019MHzへややダウンしている。メモリはGDDR5で、バス幅は256bit×2、クロックは6GHz、容量は2GB×2となっている。
このほか、電源は10フェーズ、基板は2オンス銅箔層入り10層PCBを採用。カード側面の「GEFORCE GTX」のロゴは電源投入時に光るようになっている。また、SLIコネクタを装備し、2枚刺しによりSLI駆動も可能だ。
PCとのインターフェイスはPCI Express 3.0。写真からわかるとおり、ディスプレイインターフェイスはデュアルリンクDVI×3、Mini DisplayPort 1.2となっている。PCI Express補助電源は8ピン×2を使用。このあたりは前世代のGeForce GTX 590と共通である。
編集部に到着したGTX 690は、「CAUTION WEAPONS GRADE GAMING POWER」と大きく書かれた木箱に収められていた。木箱の一角は欠けており、編集部に先に到着したバールでこじ開けるような仕組みで、かなり凝っている。箱の中央に、GTX 690本体が鎮座しており、そのほかの付属品はなかった。
到着したGeForce GTX 690を早速開封 | 四角い木箱に収められていた | これは先日届いたバールで開けろ、というお示しなのだろう |
木箱の一角はフタの一部か欠けており、バールが入るようになっている | 残りの部分もバールでこじ開ける | 中央にGeForce GTX 690が鎮座していた |
カード長は実測で約280mm(ブラケット含まず)で、このあたりはGTX 590と共通だ。基板のレイアウトやGPU配置方法などもGTX 590と非常に似ており、ケース内における取り回しはほぼ共通だろう。ただし2スロット目のDVI端子の位置が変更されており、これによってクーラーの排熱風はよりスムーズに通りそうだ。
クーラーカバーは、GTX 590の樹脂タイプから、三価クロムメッキのアルミニウムフレームにアクリルの窓がついたタイプに変更された。カッコイイ見た目はさることながら、本体の軽量性や放熱性の向上にも一役買っているようだ。トルクスネジのため今回分解できなかったが、NVIDIAによればヒートシンクはベイパーチャンバー、ファンは流体軸受けタイプを採用するという。ファンのハウジングはマグネシウム合金をチクソモールド法で成形したもので、放熱特性と振動吸収性に優れるという。
編集部では、後日ベンチマーク速報をお届けし、さらなる詳報は追って追加する。
GeForce GTX 690本体 | 本体背面 | 側面に「GEFORCE GTX」のロゴ |
電源端子は8ピン×2 | 出力端子部 | マグネシウム合金のファンハウジング |
GeForce GTX 590(上)と並べたところ | 長さはほぼ同じだ |
本体裏面の比較。GPU配置や電源フェーズなど、よく似ている | 基板が23cmのGeForce GTX 570との比較 |
(2012年 5月 1日)
[Reported by 劉 尭]