HTC Nippon株式会社は24日、都内で記者会見を開き、Chief Product Officerの小寺康司氏が、海外で展開されているスマートフォン「HTC Sensation」と「HTC EVO 3D」を紹介した。
なお、以下の端末はすべてグローバルモデルであり、日本での発売時期は未定となっている。
冒頭で小寺氏は、HTCの売上の現状について触れ、世界では0.8秒に1台HTCの端末が売られていること、前年比で3倍以上の出荷台数を達成したこと、2011年第1四半期の出荷台数でAppleを抜いて北米1位になったことを挙げ、好調さをアピールした。
小寺康司氏 | 2011年第1四半期の総出荷台数でAppleを抜いて北米1位となった |
続いて、世界で初めてLTEに対応したスマートフォン「HTC EVO ThunderBolt」や、4月に発表したデュアルコアCPU搭載スマートフォン「HTC Sensation」、3Dカメラ/3D液晶/WiMAX搭載スマートフォン「HTC EVO 3D」についてのプロモーションムービーを見せ、製品の特徴をアピールした。
HTC Sensationの特徴については、独自のUI「HTC Sense」のバージョンアップによるユーザー体験の向上を挙げ、ホーム画面で3D化、フルスクリーンで表示できる天気ガジェットなど、リッチなユーザーインターフェイスをアピールした。
また、従来のAndroidスマートフォンでは、ユーザーがやりたいこと(アプリケーションの起動)にたどり着くためには、ポケットから出す→電源をボタンを押す→ロック画面を解除→アプリケーションの起動と4段階の手順を踏む必要があるが、HTC Sensationではロック画面に4つのアプリケーションを起動できるランチャー機能を搭載し、アプリケーションのアイコンをロック解除の輪の中に放り込むだけで起動できる。これにより即時にアプリケーションを利用できるようになるとした。
HTC Sensation | フルスクリーン表示可能な天気ガジェット |
3Dエフェクトが加わったホーム画面 | ロック画面に4つのアプリケーションを登録して即座に起動可能 |
このほか、カメラ機能もブラッシュアップし、起動からわずか0.3秒で写真撮影できるようになったという。
HTC EVO 3D |
HTC EVO 3Dは、Sensationをベースに、3Dカメラと3D液晶ディスプレイ、WiMAX機能を追加したもの。3Dモードで撮影した写真でも、独自アプリケーションで2D部分のみ抽出し、3D非対応のスマートフォンなどと写真の共有ができるという。また、WiMAXは最大8台のデバイスのテザリングをサポートする。
この2つの端末の発売にあわせ、米国で動画配信サービス「HTC Watch」を開始。映画会社やTV放送局と連携し、開始当初は約500タイトルの映画やTV番組のオンデマンドを用意し、月200タイトル順次増やし、年末には2,000タイトル超えを目指す。デジタルロッカーにコンテンツを保管することで、同一のIDであれば最大5台までのデバイスで観られる。リアルタイムでストリーミングされるため、コンテンツのダウンロードを待つことなく視聴でき、HDMIへの出力も可能。HTC EVO 3Dでは3Dコンテンツも用意する模様だ。日本へは2011年末にも参入したいという。
HTC Watchではダウンロードしながら視聴できる | HDMIによるTVへの出力が可能 |
サービス開始当初では500タイトルを用意 | 最大5つまでのデバイスで同一のコンテンツにアクセスできる |
発表会場では、HTC SensationとHTC EVO 3Dが展示され、実際に手に取ることができた。
HTC Sensationの展示機のデバイス情報を確認したところ、CPUは1.2GHzのデュアルコア、メモリは768MB、ディスプレイは4.3型のQHD(960×540ドット)、メインカメラは800万画素、フロントカメラはVGA(640×480ドット)、無線LANはIEEE 802.11b/g/n、Bluetoothは3.0、Androidのバージョンは2.3.3だった。
発表会場で展示されたHTC Sensation | 本体背面は3トーンとなっている | 独自のアプリケーションランチャー |
iPhoneとの大小比較 | ロック画面でアプリケーションのアイコンをロック解除の円の中に放り込むと起動する |
一方HTC EVO 3Dは、同じく1.2GHzのデュアルコアCPUを搭載するが、メモリは1GB、ディスプレイは4.3型のQHD、メインカメラは500万画素×2、フロントカメラは130万画素だった。
HTC EVO 3D | 3D対応のカメラを搭載 | 液晶は裸眼立体視タイプとなっている |
発表会場ではこのほかに、タッチ/デジタイザ両対応で、1,024×600ドット(WSVGA)表示対応7型ワイド液晶を搭載したタブレット端末「HTC Flyer」、480×320ドット(HVGA)表示対応2.6型液晶とQWERTY配列のキーボードを搭載したストレート端末「HTC Chacha」、HVGA表示対応3.4型液晶を搭載したタッチ端末「HTC Salsa」が展示された。
このうちFlyerは1.5GHzのシングルコアCPU/1GBメモリを搭載し、ChachaとSalsaは800MHzのシングルコアCPU/512MBメモリを搭載。無線LANはIEEE 802.11b/g/n、Bluetoothは3.0を搭載。Androidは2.3だった。また、ChachaとSalsaはFacebookボタンを搭載するのが特徴となっている。
HTC Flyer。デジタイザとタッチの両方に対応する | ペンにはボタンを内蔵する | HTC Chacha。横画面のため、ホームUIが少し変わっている |
HTC Chachaの背面 | 横画面のため、ホームアプリもちょっと変わっている | 少しカーブのかかった本体でホールド感を向上させているようだ |
Facebook専用のボタンを搭載 | HTC Salsa | ホームUIはSensationと異なる従来のもの |
HTC Salsaの背面 | HTC Salsaの側面。下部が少しカーブしている |
iPhone 4と並べたところ。SensationがiPhone 4より大きいのに対し、こちらは一回り小さい | こちらもFacebookボタンを搭載 |
(2011年 6月 24日)
[Reported by 劉 尭]