日本エイサー、1kgを切る10.1型AMD Fusion搭載タブレット「ICONIA TAB」

ICONIA TAB W500

4月20日 予約開始



 日本エイサー株式会社は、CPUにAMDのFusionを採用した10.1型タブレット「ICONIA TAB W500」を4月20日より予約開始、5月下旬より出荷開始する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は60,000円前後。

 まだ採用例の少ないAMD C-50(1GHz、ビデオ機能内蔵)を搭載。C-50はE-350などと機能面やデュアルコアである点は同等だが、CPUおよび内蔵GPUのクロックを下げることで、TDPを半分の9Wに抑えている。

 液晶は1,280×800ドット表示に対応した10.1型で、内蔵3軸加速度センサーによる縦画面/横画面の自動回転および、4点までのマルチタッチに対応。ただし、Acer Ringという独自のランチャーの呼び出し時のみ、5本の指での同時タッチを行なう。

 このAcer Ringからは、いくつかのWindows標準ユーティリティのほか、特徴的な独自ソフトを起動できる。1つはSocialJoggerというもので、画面いっぱいに3コラムを使って、Facebook、YouTube、Flickrの投稿や最新情報などを閲覧できる。Clear.fiというソフトは、DLNAベースのコンテンツ管理/再生ができる。同社ではPC以外にも、Windows Home Serverや今後登場するAndroid端末にもClear.fiを搭載予定で、これにより家のどこにいても、コンテンツの場所を意識することなく、透過的に楽しむことができる。また、ダイナミックなクリッピング機能のある、WebブラウザTouchBrowserもある。

 これ以外の主な仕様は、メモリが2GB、SSDが32GB、OSはWindows 7 Home Premiumだが、法人向けにWindows 7 Professionalモデルも用意する。インターフェイスは、USB 2.0×2、HDMI出力、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、SDカードスロット、Bluetooth 3.0+HS、130万画素Webカメラ×2(前面+背面)、照度センサー、ヘッドフォンジャックを装備。第2世代ドルビーアドバンストオーディオ対応のステレオスピーカーも内蔵。

 バッテリは3セルのリチウムポリマーで、容量は3,260mAh、駆動時間はHDビデオ再生時が約4時間、Web閲覧時が6時間。なお、バッテリの取り外し/交換はできない。本体サイズは約275×190×15.95(幅×奥行き×高さ)、重量は約0.97kg。

加速度センサーにより縦位置/横位置を検出し、画面を自動回転する 前面上部にWebカメラ
左下にハードウェアWindows(スタート)ボタン 背面上部にもWebカメラがある スピーカーはステレオで、第2世代ドルビーアドバンストオーディオ対応
上面には特にインターフェイスはなし 左側面。左から、ヘッドフォン端子、電源スイッチ、音量ボタン、SDカードスロット、HDMI出力 底面。左からUSB 2.0、画面回転ロックスイッチ、USB 2.0
右側面にはAC端子 5本指のタッチで呼びだすAcer Ring。右側の独自アプリケーションのサムネールを配置 Facebook、YouTube、Flickrを一覧できるSocialJogger

●従来とは異なる新しい製品ブランドに

 13日に行なわれた製品発表会では、製品の狙いなどについて説明がなされた。

2001年に発売した初代タブレットPCを紹介しながら説明したボブ・セン社長

 最初に壇上に立った同社代表取締役社長のボブ・セン氏は、2001年に発売した同社初のタブレットPCの実機を披露しつつ、「当時はコンテンツなどの環境が揃っていなかったのでヒットはしなかったが、我々はこの10年来モバイルコンピューティングの一環としてタブレットに取り組んできた。今回のICONIA TABはその成果」だと紹介した。

 現在日本は東日本大震災で多大な被害を被っているが、セン氏は「我々は世界第2位のシェアを持つPCベンダー。この規模を活かした高いコストパフォーマンスと、新技術を即製品化し、日本市場に投入していくことで、市場を活性化させ、復興に貢献したい」との意気込みを語った。

 なお、同社は震災に対して、義援金やモバイルPCの提供、被災したPCの特別修理などを実施している。また、同社の生産や供給に関する影響はないという。

 続いて同社プロダクト&マーケティングコミュニケーション部スマートハンドヘルド シニアプロダクトマネージャーの山下昌宏氏が、製品について解説した。

 “ICONIA”は、2010年12月に日本でも発表された、デュアルスクリーンノートの製品名だが、これは現在、“Aspire”、“TravelMate”“Timeline”と並ぶサブブランドであるという。

 従来の製品ブランドでは、コストパフォーマンス、ユーザビリティ、業界標準などを重視していた。これに対してICONIAブランドは、変化の激しいモバイル端末業界でラインナップを拡充し、ユーザーにおもしろいと思ってもらえることを狙っており、タッチ体験、イマジネーション、パーソナルという意味合いが込められているという。つまり、ICONIA TABは、タッチに対応し、ユーザーのイマジネーションをかき立て、個人で利用するタブレットという位置付けになる。

 また、山下氏は、セン氏の説明にもあった通り10年前の製品は必ずしも芳しい成果を残さなかったが、現在では、モバイルブロードバンド、端末の薄型化、クラウドの発展、ストリーミングやDRM技術の確立、SNSとデジタルコンテンツの増加、タッチユーザーインターフェイスの実装により、スマートハンドヘルド端末に対する需要が顕在化しており、今回のICONIA TAB発売に至ったと、投入背景を説明した。

 OSが昨今注目を集めているAndroidではなく、Windowsである点については、ゲストとして招かれた日本マイクロソフトUX &クライアントプラットフォーム推進部エバンジェリストの田中達彦氏とともに、既存のソフト/ハード資産が活かせるというメリットを強調した。これにより、個人利用はもとより、法人でも社内で利用しているアプリケーションをそのままICONIA TABでも動作させることができ、出先で効率的に利用できるとした。また、Windowsならではの企業内での管理のしやすさ、セキュリティの高さや、小型軽量による機動性の高さについても言及した。

 海外の展示会などで公開された展示機では専用のドッキングキーボードも展示されていたが、国内では、タブレットという形状/用途を全面的に訴求するため、本体のみで販売するという。

エイサー山下昌宏氏 ICONIAのブランドに込められた意味。中でも青い字がもっとも端的に内容を示している ICONIAを初め、今後はコンテンツ消費に向けたモバイル端末を投入
日本マイクロソフト田中達彦氏 標準では搭載されないが、田中氏が紹介したタブレットPCを簡易楽器として利用するソフト 3氏による記念撮影

(2011年 4月 13日)

[Reported by 若杉 紀彦]