日本マイクロソフト、BingにTV番組とソーシャルの検索機能を追加
~記念イベントにはAKB48メンバーも参加

イベントに登場したAKB48のメンバー

2月8日 発表



 日本マイクロソフトは8日、同社の検索エンジン「Bing」にTV番組およびソーシャルネットワークの検索機能を追加した。同日には、これを記念した「TOKYO HEADLINE X Bing SPECIAL EVENT」が都内で開催され、ゲストとしてAKB48のメンバーが参加した。

今回追加の新機能

 「テレビ番組検索」機能は、大きく2つの特徴がある。1つ目は、「テレビ」、「テレビ番組」、「TV番組」、「番組表」といったキーワードで検索を行なうと、検索結果の一番上に、現在放送中の番組表が枠で表示されるというもの。

 番組は地上波だけでなく、BSやWOWOWのものも含まれ、その検索結果のリンクから各放送局や番組名での検索結果ページへとジャンプできる。

 もう1つは番組名での検索。これを行なうと、放送日時、出演者、番組内容、公式サイトへのリンクなどがまとまって一番上に表示される。その際、番組のサムネールも表示されるが、そこへマウスオーバーすると予告やCMの動画が再生される。また、その番組がVODに対応している場合は、そのサイトへのリンクも用意される。

 連続ドラマの検索を行なった際は、上部に「テレビ番組情報」のタブが加えられ、ここをクリックすると、番組の概要、写真付きの出演者情報、第1話からのあらすじなど、さらなる詳細が表示される。

 また、スカパーJSATとの提携により、スカパー!、スカパー! e2、スカパー!光で放送している番組については、1カ月分の情報と、公式予告動画の検索、閲覧ができる。

 「ソーシャル(Beta)」機能には、MSNトップページの検索ボックス上部、あるいはBingのその他の機能一覧にあるソーシャルを通じて利用できる。この機能を利用すると、TwitterおよびFacebookの投稿からキーワードに該当する最新検索結果がリアルタイムで表示される。

 Twitterについては、任意のツイートにマウスオーバーすると、右上にツイートボタンが表示され、返信することもできる。また、ツイートについては、発信時間や発信者の信頼性など独自の指標を使った重み付けもしており、単純なリツイートによる重複や、スパムなどはフィルタリングし、表示しないようになっている。

“テレビ番組”で検索した結果。現在放送中の番組一覧が表示番組名で検索すると、出演者およびそのキーワードによる検索のリンク、番組公式サイトへのリンクなどが表示VOD対応番組の場合は、そのリンクも表示
さらにテレビ番組情報タブを選ぶと、出演者の写真や、番組の各話のあらすじなども表示されるTwitterとFacebookのリアルタイム検索にも対応これは新機能ではないが、著名人の検索結果には、タレント名鑑などによる公式情報も付加される

 今回の機能拡張にあわせ、同社ではいくつかの施策を行なう。1つは、「テレビ検索ならテレBing!キャンペーン」で、専用サイトで、テレビ番組検索を体験できるコンテンツや、AKB48の秋元才加さん、梅田彩佳さんのスペシャルインタビュー記事、オリジナル壁紙などを提供。また、ポイントサイト「Edyパラダイス」でBingを使った検索を行なうと、ポイントが溜まる「エディパラ★サーチ」を実施。1日5回検索してEdy 1円分、1日で最大2円分を獲得できる。

●今後は米国での機能への追随と日本発の機能追加により注力

 TOKYO HEADLINE X Bing SPECIAL EVENTでは、まず日本マイクロソフト代表執行役副社長コンシューマー&オンライン事業部担当の堂山昌司氏が、新機能追加に至った経緯やその概要を語った。

 Bingでは現在、「ビジュアル」、「タスク」、「ソーシャル」という3つの観点に注力し、機能や使い勝手の開発、改善を行なっている。ビジュアルというのは見やすさ、タスクというのは目的に応じた検索結果を返すこと、そしてソーシャルは文字通りSNSなどへの対応を意味する。

 そしてその根底には「ユーザーの意図を理解した検索」を行なうという「スマートさ」の実現という考えがある。

 つまり、今回のテレビ番組検索の例で言うと、ユーザーが「テレビ番組」というキーワードで検索を行なうのは、何かしらの番組の情報を得たいからであり、その意図を汲んだ上で、パートナーとも連携した、多数の公式情報を見やすくまとめて提供するということになる。

堂山昌司副社長Bingのビジョン

 今回、TV番組とソーシャル検索を追加したのは、TV番組を見ながら検索を行なうユーザーが増えたことや、PCのネットユーザーの半数は何らかのソーシャルサービスを使っているという事実を受けてのもの。

 インターネット検索技術は日進月歩で進化しているが、ユーザーの検索の使い方もまた変化している。また、ネットにアクセスする端末の種類もスマートフォンやタブレットなど新しいものが登場している。

 堂山氏は、正式版の立ち上げ以降、日本でのBingは成長を続けているが、今後、そういった新しい端末の展開などのタイミングに合わせて、新サービス/機能の追加を行ない、ユーザーに知ってもらう機会を増やしたいとした。具体的には、次回の大型バージョンアップのタイミングで、米国で先行投入されている機能の9割近くを日本でも展開したいと述べた。また、Bing担当者によると、日本発の機能追加も積極的に行なっていきたいとした。

 なお、BingがGoogleの検索結果を流用しているとGoogleが批判の声明を出した件について堂山氏は、「エンジニアによって言い分は異なると思うが」と前置きした上で、そういった事実はないと否定した。

 イベント後半には、AKB48のメンバーである、秋元才加さん、梅田彩佳さん、奥真奈美さん、小林香菜さん、増田有華さん、宮澤佐江さんがゲストとして登場した。また、会場には、このイベントのスポンサーであるフリーペーパーTOKYO HEADLINEでの告知を見て応募した約450名の内、当選したファン200名が集まった。

 インターネットの検索について、メンバーの意見として多かったのは、普段の検索は携帯電話で行なうが、細々したことになるとPCを使う方がより多くの情報にアクセスできるものの、今度は情報が多すぎて、自分の欲しい情報にたどり着けないというもの。

 しかし、今回のBingの新機能のデモを見て、早速今見ている連続ドラマの情報収集などに使いたいと、感想を述べた。

イベントには抽選に当たった一般のファンも参加会場では今回のイベント限定のTOKYO HEADLINE号外が配られたイベントに登場したAKB48のメンバー
秋元才加さん。「すでにBingで欲しい布団を検索し、良い買い物をした」梅田彩佳さん。「今お薦めのTV番組は渡辺篤史の建もの探訪」。手に持っているのはキャンペーンのプレゼント奥真奈美さん。「運気上昇のコツを検索で探したい」
小林香菜さん。「バレンタインのレシピを検索したい」増田有華さん。「普段はTVを見ないが、今はドラマ美しい隣人にはまっているので、その検索にBingを使いたい」宮澤佐江さん。「今までの検索結果は情報が多すぎて、どれが最新なのか、どれが一番詳しいのか分かりづらい」

(2011年 2月 8日)

[Reported by 若杉 紀彦]