国内クライアントPC市場第3四半期はNECが首位に返り咲き
~全体出荷台数は前年同期比20%増

11月16日 発表



 IDC Japan株式会社は16日、2010年第3四半期(7月~9月)の国内クライアントPC出荷実績値を発表した。これによると、家庭市場が前年同期比11.7%の161万台、ビジネス市場が同27.6%増の206万台で、全体では同20.1%増の大きな成長を果たした。

 2010年は、第1/第2四半期とも家庭/ビジネス双方の市場で2桁の成長を遂げており、これで3四半期連続となる。今四半期、ビジネス向けでは、大企業向け出荷の増加や、Windows XPの出荷が201年10月末に終了したことを受けた駆け込み需要があった。家庭市場では、液晶一体型が好調だった。

 ベンダー別シェアは、前回富士通に1位を奪われたNECが、再び首位に返り咲いた。大企業向け大型案件の出荷が好調で、秋冬モデルも早期に投入したことが功を奏した。一方の富士通は、ビジネス市場向けは好調だったが、冬モデルの発売が10月になり、今回の集計に間に合わなかった。

 3位以下も、第2位四半期は順にデル、東芝、日本HPだったが、今四半期は東芝、日本HP、デルと順位が入れ替わった。東芝は、同社初の液晶一体型の投入が出荷増に寄与した。

 同社では、第4四半期は、家庭市場では、エコポイントの見直しが入る前の11月に駆け込み需要が液晶TVに向かうことから、PCがプラス成長を維持することは難しいとの見方を示している。ビジネス市場についても、プラス成長にはなるが、成長率は1桁に留まると見ている。

2010年第3四半期 国内クライアントPC出荷台数トップ5ベンダーシェア、対前年成長率(実績値) 出典: IDC Japan, 11/2010

(2010年 11月 16日)

[Reported by 若杉 紀彦]