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AMD、フルメモリ暗号化対応のモバイル向け「Ryzen PRO 4000」
2020年5月7日 22:00
米AMDは7日(現地時間)、企業のモバイルノートPC向けのプロセッサ「Ryzen PRO 4000」シリーズを発表した。
ラインナップは、8コア/16スレッド、1.7~4.1GHz駆動、キャッシュ12MBの「Ryzen 7 PRO 4750U」、6コア/12スレッド、2.1~4GHz駆動、キャッシュ11MBの「Ryzen 5 PRO 4650U」、および4コア/8スレッド、2.5~3.7GHz駆動、キャッシュ6MBの「Ryzen 3 PRO 4450U」の3モデル。いずれもTDPは15W。
7nmプロセスで製造されるZen2コアを採用したモバイルCPUで、旧世代と比較してCinebench R20計測によるCPUのシングルスレッド性能で29%、同マルチスレッド性能で132%、3DMark Time Spy計測によるグラフィックス性能で13%向上したという。
ビジネス向けアプリケーションでも、その素の性能は遺憾なく発揮されており、旧世代と比較してPCMark 10で37%、Wordで19%、PowerPointで27%、Excelで77%、Microsoft Edgeで39%の性能向上が見込めるとしている。
また、競合のCore i7-10710UとRyzen 7 PRO 4750Uを比較した場合、最大で33%の性能向上を果たしているほか、Core i5-10210UとRyzen 5 PRO 4650Uの比較では最大97%高速としている。
7nmプロセスへの微細化およびIPCの向上、デザインの改善により、電力あたりの性能は2倍に向上。一部製品では20時間以上の駆動が可能としている。
企業向けの機能としては、フルメモリ暗号化の「AMD Memory Guard」を搭載。サスペンド時は多くの情報がメモリ上に残っているため、PCが盗まれ高度な物理的な手段によって攻撃された場合にデータを抜き出されてしまう可能性があるが、フルメモリ暗号化によりこれを防げるとしている。加えて、Microsoftと共同で開発した各種セキュリティ技術や、HP/Lenovo独自のセキュリティ技術によって、プラットフォーム全体の安全性を高めたとしている。
また、Microsoft Endpoint Managerによる管理性や、24カ月にわたる長期提供プラン、長期的な信頼性と性能への重視、エンタープライズグレードの品質プロセスなどを兼ね備える。
搭載製品としては、HPの「HP ProBook x360 435 G7」、「HP ProBook 445/455 G7」、Lenovoの「ThinkPad T14 Gen1」、「ThinkPad T14s Gen1」、「ThinkPad X13 Gen1」、「ThinkPad L14/15 Gen1」などが登場予定としている。