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Facebookの「いいね」を偽装するマルウェアが活発化

~バックグラウンドで身に覚えのない「いいね」を実行

いいね(Like)を偽装する「Faceliker」

 セキュリティ関連企業のMcAfeeは26日(現地時間)、SNSのFacebookの「いいね(Like)」を偽装するマルウェア「Faceliker」の検出率が、2017年第1四半期から急激に伸びていると報告している。

 Facelikerは、ユーザーが悪意のあるWebサイトや不正アクセスされたWebサイトに訪れたさいに感染し、Facebookアカウント上の「いいね」を乗っ取るようになっている。感染者はいつもどおり「いいね」を押したつもりでも、実際はリダイレクトが行なわれており、意図しないコンテンツに対して「いいね」が押され、ユーザーはクリック詐欺の片棒をかつがされてしまう。

 Facelikerはユーザーに直接的な害をおよぼさないものの、その振る舞いによって特定のコンテンツのレーティングなどをゆがめてしまうといった影響が懸念される。McAfeeによれば、Facelikerをばらまいている当事者たちは、これをサービスとしてコンテンツの提供者らに販売しているという。

 なお、感染した場合でも、ユーザーはFacebookで自身の活動ログを確認して、承認した覚えのない「いいね」を削除できる。また、Facebookはこうした偽装マルウェアに対する防衛策として、不正な疑いのある「いいね」を検出して、ユーザーに意図したものであるかを確認する手段を設けている。

 Facelikerは同年第1四半期で発見された5,200万のマルウェアのうちの約8.9%を占めており、この手のカテゴリのマルウェアは67%という非常に高い成長率を見せている。