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“自分のPCを持つ子どもは問題解決能力が高くなる”
~WDLC、母親を対象とした「My First PC」シンポジウムを開催
2017年3月14日 06:00
ウインドウズ デジタルライフ コンソーシアム(WDLC)は、都内にて「My First PC 学びとITを考えるシンポジウム」を開催した。
子どもが自分専用のPCを持つことが学習プロセスや結果に好影響を与えているという調査結果を基に、PCと「学び」の関係を紹介する「My First PC」キャンペーンを、2016年7月より実施しており、同シンポジウムは、子どもを持つ母親を対象に、子どもの学びについて考える場を設けるという目的で開催されたもの。
シンポジウムには、WDLC会長を務める、日本マイクロソフト株式会社 執行役員 常務 コンシューマー&パートナーグループ担当の高橋美波氏、NPO法人CANVAS理事長/株式会社デジタルえほん代表取締役/慶應義塾大学准教授の石戸奈々子氏、脳科学者で東日本国際大学教授の中野信子氏らが登壇した。
石戸氏は、NPO法人CANVASでPCを使った子ども向けのワークショップを展開しており、それらの活動を紹介。
教育機関のプログラミング教育を支援するといった活動も行なっており、現場の声として、カリキュラムや教材の不足、人材の不足、環境整備、情報共有といった課題が挙がっており、中でも機材、教材の不足の声が大きく、今回WDLCの中核企業である日本マイクロソフトの協力で、その部分の支援を得られたことは大きかったとした。
プログラミング教育のイメージとして、子役の谷花音さんが登場し、実際にプログラミング体験を行なうセッション行なわれた。
次いで登壇した脳科学者の中野氏は、「人工知能の進化によるシンギュラリティの到来が話題になっているが、そんな時代になった時、人に求められるのは問題解決力ではないか」と述べ、6歳未満でPCを所有していた場合と13歳以降にPCを所有し始めた人の比較では、早い段階でPCを所有していた方が、数学、読解力、科学、問題解決力の全てで優位な結果が出たという調査結果を示し、PCの所有が問題解決力にも影響を与えると語った。
特に、問題解決力を司る前頭前野は21歳頃に臨界期を迎えるため、10代に多くの刺激を与えられるかが重要であるとした。
最後に挨拶を行なった高橋氏は、「『次世代に何を残せるのか』という観点で貢献できることを嬉しく思う」と述べ、これからもこういった運動を継続していきたいとした。